インタラクション
Interaction (インタラクション) ツールを使用すると、シーンが含むオブジェクトのトランスフォームと操作を行えます。インタラクション モードでは、シーン内でポイントする位置を示すレイが、バーチャル コントローラーから常に表示されます。このポインタをシーンに含まれるオブジェクトに向けて、シーンに含まれるオブジェクトの移動、スケーリング、回転によってオブジェクトを操作します。インタラクション ツールに切り替える方法は 2 つあります。
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バーチャル スカウティング メニューで [Interact] オプションを選択します。
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モーション コントローラーの 1 つでメニュー ボタンをダブルタップします。
Vive Oculus Touch
オブジェクトにポインタを向け、モーション コントローラーのトリガーを押してから放すことで、そのオブジェクトを選択します。
- オブジェクトを選択すると、シーンの中でハイライトされます。
- オブジェクトを選択してからトリガーを押し続け、ポインタの先でそのオブジェクトを移動します。
- Vive モーション コントローラーのトラックパッドを上または下にスクロールして、ポインタ レイに沿ってオブジェクトを手前または奥に移動します。
- バーチャル コントローラーをオブジェクトのコリジョン レイヤー内に入れた状態でも、オブジェクトを選択できます。バーチャル コントローラーをオブジェクトのコリジョン レイヤー内に入れた状態で、トリガーを押し続けてオブジェクトをつかみ、シーン内を移動させます。

トランスフォーム ギズモ
インタラクション ツールは、オブジェクトのスケーリング、回転、平行移動によってオブジェクトをトランスフォームする機能を含みます。
Vive コントローラーのトランスフォーム ギズモ
Vive モーション コントローラーのトラックパッドは、次の 4 つのセクションに分かれています。
- トラックパッドの上部を押すと、オブジェクトを掴みながらシーン内を移動します。
- Vive モーション コントローラーのトラックパッドの下部を使用すると、ナビゲーション ツールと同様にテレポートします。
- トラックパッドの右側は、標準のトランスフォーム ギズモ (平行移動、回転、スケーリング) に順に切り替わります。こうしたトランスフォームは、3 つの軸すべてに沿って適用でき、2 つの軸の組み合わせに動きを制限する方法もあります。
- トラックパッドの左側で、選択したギズモとユニバーサル ギズモを切り替えます。
- 平行移動、回転、スケーリングは別々のギズモであり、3 つの軸すべてに沿って適用可能で、2 つの軸の組み合わせに動きを制限する方法もあります。
- ユニバーサル ギズモは、平行移動、回転、スケーリングを 1 つのギズモに統合します。

Oculus Touch コントローラーによるトランスフォーム ギズモ
Oculus Touch コントローラーの構成を以下に示します。
- Oculus Touch コントローラーのサムスティックを移動する方向に動かします。
- ナビゲーション ツールと同様に、Oculus Touch コントローラーの B または Y ボタンを押すとテレポートできます。
- Oculus Touch コントローラーのサムスティックをクリックすると、標準のトランスフォーム ギズモとユニバーサル ギズモに順に切り替わります。
- 平行移動、回転、スケーリングは別々のギズモであり、3 つの軸すべてに沿って適用可能で、2 つの軸の組み合わせに動きを制限する方法もあります。
- ユニバーサル ギズモは、平行移動、回転、スケーリングを 1 つのギズモに統合します。

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ユニバーサル トランスフォーム ギズモ | 標準のトランスフォーム ギズモ |
オブジェクトのコンテキスト メニュー
オブジェクトを選択するとコンテキスト メニューが開き、一連の操作をすばやく実行できます。コンテキスト メニューを開く場合は、モーション コントローラーの [Menu (メニュー)] ボタンを押します。ほとんどのオブジェクトについて、コンテキスト メニュー ボタンのデフォルトは以下に示す 2 つのオプションです。カメラとライトについては他のオプションがあります。詳細については「VR カメラとライティング ツール」で、ビューファインダー ツール セクションの「カメラ コンテキスト メニュー」と、ガファー ツール セクションの「ライト コンテキスト メニュー」を参照してください。
- Delete:選択したオブジェクトをシーンから削除します。
- Duplicate:シーン内で選択したオブジェクトのコピーを作成します。

ギズモを使用する際は、[Virtual Scouting] メニューの [Transform Gizmo] オプションを有効化する必要があります。

マーカー ツール

Marker ツールでシーンに色付きのリボンをスポーンして、シーン内に注釈を作成できます。マルチユーザーのバーチャル スカウティング セッションの場合も、このマークが他のユーザーに表示されます。マーカー ツールに切り替える際は、[Virtual Scouting] メニューを開いて [Marker] オプションを選択します。

- マーカー ツールを装備してモーション コントローラーのトリガーを押することで、バーチャル コントローラーの先端でシーン内に 3 次元リボンを描画します。
- マーカーの色を変更する場合は、Vive モーション コントローラーのトラックパッドに親指を置くか、Oculus Touch コントローラーのサムスティックを動かし、カラー ホイールから色を選択します。
- Vive モーション コントローラーのトラックパッドまたは Oculus Touch コントローラーのサムスティックをクリックすることで、白い円が指し示す色を選択します。

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Vive | Oculus Touch |
マーカー ツールで作成したマークを消去できます。
- カラーホイールの中央にある消しゴム アイコンを選択して、マーカーを消しゴムに切り替えます。
- マークを消去する際は、バーチャル コントローラーの先端をそのマークの位置に動かして、モーション コントローラーのトリガーを押します。
- バーチャル スカウティング メニューの [Undo] オプションまたは Undo ジェスチャを使用しても、マークを削除できます。

メジャー ツール
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メートル法単位のメジャー ツールの例 | ヤードポンド法単位のメジャー ツールの例 |
Measure (メジャー) ツールを使用すると、オブジェクト間の距離やシーン内の特定の場所を、メートル法またはインペリアル単位で測定できます。メジャー ツールに切り替える際は、[Virtual Scouting] メニューを開いて [Measure] オプションを選択します。

メジャー ツールを装備すると、バーチャル コントローラーからポインタ レイを投影します。
- 距離測定の起点にできるオブジェクトがある場合は、レイの先端に小さな金色のキューブが表示されます。モーション コントローラーのトリガーを押して、水色の線をもう一方のオブジェクトまでトレースします。
- トリガーを放すと、水色の線の長さを測定します。ヘッドアップ ディスプレイ (HUD) が表示され、2 点間の測定値を示します。
- HUD で測定単位を切り替える場合は、バーチャル スカウティング メニューの [Settings] パネルを開き、メートル法単位とヤードポンド法単位を切り替えます。

オブジェクト間距離の測定に加え、カスタム フラグを設置することでシーン内のさまざまな場所の距離を測定できます。複数のフラグを設置すると、隣り合うフラグ間の距離と、始点から終点までの合計距離を表示します。

- こうしたフラグをシーン内に設置する場合は、メジャー ツールを有効化した状態で、Vive モーション コントローラーのトラックパッド上部または Oculus Touch コントローラーの B または Y ボタンを使用します。
- 既存のフラグを削除する場合は、バーチャル コントローラーを相互作用するまでフラグに向かって動かします。そして、Vive モーション コントローラーのトラックパッド下半分をクリックするか、Oculus Touch コントローラーのサムスティックを下に倒します。
- メジャー ツールから他に切り替えると、フラグも消滅します。
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Vive | Oculus Touch |
マルチユーザー編集
ワークフロー コンセプトとしてのバーチャル スカウティングは マルチユーザー エディタ をを多用するため、プロダクションの主要メンバー全員が同時にシーンを探索できます。別途指定のない限り、どのツールでもその変更がマルチユーザー セッションに参加しているユーザー全員に反映されます。
セッションに複数ユーザーが参加しているとき、ユーザー名はメニュー左のセクションに表示されます。このリストから自分以外のユーザーを選択することで、そのユーザーのいる場所にテレポートできます。
ユーザー全員が VR に参加している必要はありません。通常、アーティストの 1 人がデスクトップで作業して、VR では実行が困難あるものの、コンピュータ上では容易に実行できる複雑なアクションを実行することで、VR で作業しているその他のユーザーをサポートすると、セッションが最もうまく機能します
詳細については、「マルチユーザー編集」を参照してください。

ポインタ
バーチャル コントローラーからポインタ レイを作成すると、マルチユーザー スカウティング セッションで他のユーザーに表示され、シーン内の特定の場所に注意を引きつけます。ポインタ機能を使用する場合はナビゲーション ツールを有効化し、Vive モーション コントローラーのトラックパッド上部を押すか、Oculus Touch コントローラーのトリガーを押します。
フレア
一緒にマルチユーザー スカウティング セッションを行う他のユーザーに、レベル内の自分の位置を示す際は、両手のコントローラーを互いに近づくまで頭上高く持ち上げます。バーチャル コントローラーの先端に赤いフレアが表示されます。
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シーケンサー
Sequencer ツールを使用すると、シーン内でシーケンスを再生できます。このツールを有効化する場合は、バーチャル スカウティング メニューを開いてメニュー下部にあるシーケンス パネルを選択します。

このツールを正しく機能させるには、レベルに追加した既存のシーケンスがあり、UE4 の「シーケンサー」ウィンドウまたはタブを開いている必要があります。レベルにシーケンスを追加する方法の詳細は、「シーケンサの概要」を参照してください。
- シーケンス タイムラインをスクラブする際は、モーション コントローラーのトリガーを押した状態でモーション コントローラーを右または左に動かします。
- シーケンスの再生や一時停止を行う場合は、Oculus Touch コントローラーの B または Y ボタンを押すか、Vive コントローラーのトラックパッド中央を押します。
- 再生ヘッドを前後にゆっくり移動できます。
- Vive モーション コントローラーを使用する場合は、トラックパッド上で時計回りまたは反時計回りに親指をスライドします。
- Oculus Touch コントローラーを使用する場合は、サムスティックを左または右に動かします。
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Vive | Oculus Touch |
シーケンサーを利用したライブ編集

ライブ編集 は、オブジェクトとキーフレーム オブジェクトを VR でリアルタイムにアニメートする機能を提供します。これには、追加のキーをシーケンスに保存するために、関連付けられたシーケンスがレベルに存在する必要があります。
この機能を使用する場合は、バーチャル スカウティングの設定でライブ編集を有効化する必要があります。
キーを設定してシーンが含むオブジェクトを時間の経過とともに操作する場合、オブジェクトの位置、回転、スケーリングを、シーケンスのさまざまなフレームで変更する必要があります。変更するフレーム番号にシーケンスを移動し、インタラクション ツールを使用してオブジェクトを編集します。そのシーケンスをスクラブして、オブジェクトに対して行った編集を再生中に確認できます。

このワークフローでシーケンサー ツールは重要です。
編集時:スナップの無効化
VR でオブジェクトを直接操作する場合は、スナップ機能を無効化すると動きがスムーズになり、エクスペリエンスが向上します。次の手順に従って、この設定を無効化できます。
- [Edit (編集)] > [Editor Preferences (エディタの環境設定)] に移動します。
- [ビューポート] セクションを選択します。
- グリッド スナップ、回転スナップ、スケーリング スナップを無効化します。
