シーケンサーを使用することで、専用のマルチトラック エディタを介してゲーム内のシネマティックスを作成することができます。レベル シーケンスの作成、トラックの追加、キーフレームの作成により、オブジェクト、キャラクター、カメラを操作することができます。
このページでは、シーケンサー アクタ、レベル シーケンス アセット、シーケンサーの主な機能の概要を提供しています。
シーケンサー アセットおよびアクタ
Unreal Engine のシーケンサーは主に レベル シーケンス アセット および レベル シーケンス アクタ の 2 つのパートで構成されています。
レベル シーケンス アセット はコンテンツ ブラウザにあり、シーケンサーのデータを含んでいます。このデータにはトラック、カメラ、キーフレーム、アニメーションが含まれます。これは、レベルにデータをバインドするために レベル シーケンス アクタ に割り当てられます。

レベル シーケンス アクタ はレベル内にある レベル シーケンス アセット のコンテナです。これを選択して、 [Details (詳細)] パネルで詳細を表示することができます。

名前 | 説明 |
---|---|
Open Level Sequence (レベル シーケンスを開く) | 現在バインドしているレベル シーケンス アセット用のシーケンス エディタを開きます。 |
Level Sequence (レベル シーケンス) | 現在バインドされているレベル シーケンス アセット。 |
Playback (再生) | |
Auto Play (自動プレイ) | アクタが作成されると、シーケンスが自動的に再生されます。 |
Loop (ループ) | シーケンスのループ オプション。[Don’t Loop (ループしない)] を選択した場合、シーケンスは一度再生されると終了します。[Loop Indefinitely (無限にループ)] を選択した場合、シーケンスは永遠にループします。[Loop Exactly... (厳密にループ)] を選択した場合、シーケンスが終了するまでにループする回数を指定することができる数値の回数エントリが表示されます。 |
Play Rate (プレイレート) | 再生するシーケンスのスピード。時間拡張には影響しません。 |
Start Offset (開始オフセット) | 開始時間を基準とするシーケンスの開始時間 (秒単位)。 |
Random Start Time (ランダム開始時間) | 開始時間と終了時間の間にあるランダムなポイントからシーケンスの再生を開始します。これを有効にすると、[Start Offset] が無効になります。 |
Restore State (状態の復元) | すべてのアクタをシーケンスが開始する前の状態に戻します。 |
Pause at End (終了時に一時停止) | シーケンスは最後まで達すると一時停止し、シーケンスの最終位置にすべてのアクタを保持します。 |
Cnematic (シネマティック) | |
Disable Movement Input (キャラクター操作の入力を無効化) | シーケンスの間、プレイヤー ポーンからの変換入力を無効にします。 |
Disable Look At Input (カメラ操作の入力を無効化) | シーケンスの間、プレイヤー ポーンからの回転入力を無効にします。 |
Hide Player (プレイヤーの非表示) | シーケンスの間、プレイヤー ポーンの可視性を無効にします。 |
Hide Hud (HUDの非表示) | シーケンスの間、すべてのヘッド アップ ディスプレイ (HUD) 要素を非表示にします。 |
Disable Camera Cuts (カメラ カットの無効化) | シーケンスにカメラの制御をさせないため、カメラ カット トラックを無効にします。 |
シーケンサーの作成
レベル シーケンスを作成して割り当てるには、いくつかの方法があります。
最も簡単な方法の 1 つは、レベル エディタのメイン ツールバーにある [Cinematics (シネマティックス)] ドロップダウンをクリックして [Add Level Sequence (レベル シーケンスを追加)] を選択することです。これにより、コンテンツ ブラウザに新しい レベル シーケンス アセット を作成するように要求されます。名前を付けて [Save (保存)] をクリックします。作成後は、レベルに レベル シーケンス アクタ が含まれるようになり、これには新しく作成された レベル シーケンス アセット への参照があります。

シーケンスの作成および割り当てのもう 1 つの方法は、コンテンツ ブラウザ で [Add/Import (追加 / インポート)] > [Animation (アニメーション)] > [Level Sequence (レベル シーケンス)] の順にクリックします。この場合も、新しい レベル シーケンス アセットを作成するように要求されます。

シーケンス アセットが作成されたら、Cinematic カテゴリに移動して レベル シーケンス アクタ を [Cinematic] カテゴリからドラッグしてドロップします。

次に、レベル シーケンス アセットを Level Sequence プロパティにドラッグアンドドロップしてアセットをレベル シーケンス アクタにバインドします。

シーケンサ エディタ
[Sequencer (シーケンサー)] タブにはシーケンサー エディタが含まれています。このエディタでは、シネマティック コンテンツを作成するためのユーザー インターフェースが提供されています。

さまざまな方法で、このウィンドウを開くことができます。
その 1 つは、レベル エディタのメイン ツールバーにある [Cinematics] ドロップダウンをクリックし、リストからシーケンスを選択する方法です。シーケンスをここに表示させるには、レベル内のレベル シーケンス アクタに割り当てられている必要があります。

もう 1 つの方法は、レベル シーケンス アクタの [Open Level Sequence] ボタンを [Details] パネルでクリックします。

または、 Level Sequence プロパティのアイコンを [Details] パネルでダブルクリックします。

さらに、 コンテンツ ブラウザ でレベル シーケンス アセットをダブルクリックして開くこともできます。

コンテンツ ブラウザからシーケンスを開くときは、このシーケンスを参照しているレベルが開かれている必要があります。開いていない場合は、コンテンツのバインドが解除されます。
最後に、メインメニュー バーに移動して [Window (ウィンドウ)] > [Cinematics] > [Sequencer (シーケンサー)] をクリックする方法もあります。

シーケンサー エディタの詳細は、「シーケンサー エディタのリファレンス」ページを参照してください。
シーケンサー トラック
他のフィルムやアニメーションの編集ソフトウェアと同様に、シーケンサーにはシーケンスの要素を参照するために トラック を追加する必要があります。
シーケンサーでは、キャラクター、プロップ、カメラ、エフェクト、その他のビューポート要素のいずれも参照および操作することができます。また、フェード、マテリアル、レベルの可視性など、シーンの他の側面を強化または制御するために、補助トラックを追加することもできます。

シーケンサーに追加することができるさまざまなトラックについての詳細は、「トラック」ページを参照してください。
キーフレーミング
シーンのアクタに影響を与える主な方法は、トランスフォーム、プロパティ、アニメーションを操作する キーフレーム または キー を作成することです。タイムラインでキーフレームに到達するとトラックのプロパティが更新され、そのポイントで定義した値が反映されます。

キーフレーミングの詳細は、「キーフレーミング」ページを参照してください。
カーブ エディタ
シーケンサーのカーブ エディタを使用して、キーフレームとそれらが生成するカーブを微調整することができます。エディタは、シーケンサーの [Curve Editor (カーブ エディタ)] ボタンをクリックすると開くことができます。

カーブ エディタとその機能についての詳細は、「カーブ エディタ」ページを参照してください。
マスター シーケンス、ショット、およびテイク
堅牢なシネマティック シーケンスを作成し、シーンに対するノンリニア編集コントロールを有効にするために、 ショット と呼ばれるサブシーケンスを含む マスター シーケンス を作成することができます。
マスター シーケンスでは、ノンリニアのフィルム編集ツールのようにショットを編集、カット、トリミングすることができます。また、ショットの テイク を指定することもできます。これにより、元のテイクを保持しつつ、ショットの構成やアニメーションを調整することができます。

詳細は、「マスター シーケンス、ショット、およびテイク」ページを参照してください。
シーケンサーとブループリント
シーケンサーはブループリントと連携し、ゲームプレイ内のシーケンスの再生を制御することができます。特定の時間枠で再生、一時停止、終了、ジャンプすることができ、さらにレベルの他のアクタにトラックを再バインドすることもできます。
また、シーケンスは、アクタ シーケンス コンポーネント を使用してブループリント内に追加することもできます。これにより、ブループリント インスタンスにアニメーションをバインドし、自動的に、またはイベント グラフを介してそれらをトリガーすることで、シーケンスの再利用が可能になります。

ブループリントでのシーケンスの使用方法についての詳細は、次のページを参照してください。
シーケンスを記録する
アクタ、アニメーション、およびその他のソースは、 Take Recorder を使用して直接 Unreal Engine に記録することができます。Take Recorder や Live Link を使用すると、モーション キャプチャ データをストリーミングしてシーケンサー トラックに記録することができます。

詳細は、「Take Recorder」ページを参照してください。
シーケンサーの設定
[Editor Preferences (エディタの環境設定)] の [Level Sequencer Editor (レベル シーケンサー エディタ)] で、Unreal Engine のシーケンサーおよびシネマティック エクスペリエンスをカスタマイズすることができます。[Keyframing (キーフレーム化)]、[Timeline (タイムライン)]。[Snapping (スナップ)]。[Curve Editor (カーブ エディタ)]、および [Playback (再生)] カテゴリの下にあるシーケンサーの設定を調整することができます。

シーケンサーの設定とその効果についてのリストは、「エディタの環境設定とプロジェクト設定」ページを参照してください。
インポートおよびエクスポート
シーケンサーは、シーンやアクタを FBX ファイルとして Blender、3ds Max、Maya などの他の 3D ソフトウェアとインポートおよびエクスポートする機能をサポートしています。これらのインポートおよびエクスポート ワークフローを使用して、シネマティック コンテンツを使い慣れたツールで編集し、素早く Unreal Engine に戻すことができます。

これらの機能についての詳細は、「FBX ファイルのエクスポートとインポート」ページを参照してください。
テンプレート シーケンス
テンプレート シーケンスはシーケンスの一種で、個々のアクタについてシーケンス データの再利用可能なスニペットの作成をサポートしています。この機能を使用すると、他のシーケンスのアクタ シーケンス データをレイヤー化して参照することができます。

詳細は、「テンプレート シーケンス」ページを参照してください。