[Mobility (可動性)] 設定では、ゲームプレイ中にアクタを移動または変更できるかどうかを制御します。この設定は、主に Static Mesh アクタと Light アクタに適用されます。
Mobility プロパティでは以下の 3 つの状態を利用できます。
Mobility の状態 |
説明 |
Static (静的) |
[Static (静的)] は、ゲームプレイ中にまったく移動も更新もしないアクタのための状態です。
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Static Mesh アクタの場合、その Static Mesh アクタはアクタのシャドウを、Lightmassを使用して事前計算されるライトマップに反映させることで、シャドウを生成および処理します。[Static (静的)] はゲームプレイ中に配置を変更する必要がまったくない建物や装飾用のメッシュに適しています。ただし、[Static (静的)] に設定されていても、そのマテリアルをアニメートすることはできます。
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Light アクタの場合、その Light アクタが、Lightmass を使用して事前計算されるライトマップに反映されます。こうした Light アクタは、静的アクタ、固定アクタ、および可動アクタのシーンを照らし、間接ライティング手法 (間接ライティングのサンプル または ボリュメトリック ライトマップ など) を使用して、これらの動的オブジェクトを照らします。
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Stationary (固定) |
Stationary (固定) は、ゲームプレイ中に変更する可能性はあるものの、移動しないアクタのための状態です。
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Static Mesh アクタの場合、変更はできますが、移動することはできません。このような Static Mesh アクタはLightmassを使用して事前計算されたライトマップには反映されませんが、静的ライトまたは固定ライトによって照らされる場合に可動アクタのように照らされます。ただし、可動ライトによって照らされている場合、これらの Static Mesh アクタは、ライトが移動していない際はキャッシュされたシャドウ マップを使用して次のフレームに再利用します。これにより、動的ライティングを使用したプロジェクトのパフォーマンスを高めることができます。
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Light アクタの場合は、ゲームプレイ中に何らかの方法で変更できます。例えば、色を変更したり、強度を変更して輝度を上げたり、よりソフトにしたり、完全にオフにしたりできます。固定ライトも、Lightmassを使用して事前計算されたライトマップに反映されますが、移動するオブジェクトに対しても動的シャドウをキャストすることもできます。なお、使用する固定ライトが多すぎて、特定のアクタに影響を及ぼしすぎないように配慮する必要があります。詳細については、「固定ライト」を参照してください。
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Movable (可動) |
Movable (可動) は、ゲームプレイ中に追加、削除、移動されるアクタのための状態です。
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Static Mesh アクタの場合、その Static Mesh アクタは、事前計算されたシャドウをライトマップにキャストしない完全に動的なシャドウをキャストします。[Mobility (可動性)] が [Static (固定)] であるライトで照らされる場合、間接ライティング手法 (間接ライティングのサンプル や ボリュメトリック ライトマップ など) を使用してアクタが照らされます。[Mobility (可動性)] が [Stationary (固定)] または [Movable (可動)] であるライトは動的シャドウのみをキャストします。これは、シーンで追加、削除、または移動する必要のある非変形メッシュ要素の一般的な設定です。
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Light アクタの場合、このアクタは動的シャドウのみをキャストできます。ゲームプレイ中にライトを移動できることに加えて、ゲームプレイ中にライトの色や強度も変更できます。こうしたライトにシャドウをキャストさせる場合、シャドウイング手法によりパフォーマンスに大きな負荷がかかるため配慮が必要です。なお、シャドウイングなしの可動ライトは、Unreal Engine のディファード レンダリング システムによって非常に低負荷で計算できます。
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