Unreal Engine (UE4) では、サウンド キュー (Sound Cue) はノード グラフに複雑なサウンド デザイン タスクをカプセル化するオーディオ オブジェクトです。サウンド キューを使ってオーディオ デザイナーはサウンド ノードを調整および修正し、複雑で面白いオーディオ出力を作成することで、サウンド エフェクトのデザインのパーツをダイナミックに変更できるようになります。
サウンド キュー エディタ を開くと、[Palette (パレット)] パネルにサウンド ノードが表示されます。ノードをサウンド キューに追加して選択すると、[Details (詳細)] パネルに各ノードのプロパティが表示されます。

サウンド キューについての詳細は、「サウンド キュー エディタ」および「サウンド キュー エディタの UI」を参照してください。
名前付きパラメータ
新しいパラメータ名を入力することでパラメータを宣言できるサウンド ノードもあります。ノードにパラメータ名を入力すると、その名前を使用してパラメータが作成されます。
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パラメータには好きな名前を付けることができます。ただし、オーディオ コンポーネント関数 を使ってそのパラメータを設定する場合、in name フィールドは付けた名前とまったく同じでなければなりません。
サウンド キュー内から名前付きパラメータの値を設定することはできません。推奨するワークフローは次のとおりです。
- サウンド キュー ノードを追加する。
- ノードの [Parameter Name] フィールドに名前を入力する。
- ブループリント内から、またはコード内で、Set [Name] Parameter 関数を使用して関連する Audio コンポーネント関数を呼び出す。
- 同じ名前を [In Name] カテゴリに追加する。 これにより、サウンド キューが想定どおりに応答します。
次の表に、パラメータを使用できるノードと対応する Audio コンポーネントを示します。
ノード | 対応する Audio コンポーネントのクラス |
---|---|
Branch | Set Boolean Parameter |
Continuous Modulator | Set Float Parameter |
Crossfade by Param | Set Float Parameter |
SoundClass | Set Wave Parameter |
Switch | Set Integer Parameter |
WaveParam | Set Wave Parameter |
他のアセットとのオーディオ コンポーネント インタラクトの詳細については、「オーディオ コンポーネント」を参照してください。
Attenuation ノードのプロパティ
Attenuation ノードはリスナーからのサウンド ソースの距離に基づいてサウンドのボリュームを制御します。
Attenuation ノードを使用してサウンド キューの減衰設定をオーバーライドするには、サウンド キュー エディタで Attenuation ノードの [Override Attenuation (減衰をオーバーライド)] チェックボックスを有効にします。
減衰の概要とその機能については、「サウンドの減衰」を確認してください。

プロパティ | 説明 |
---|---|
Attenuation Distance | |
Enable Volume Attenuation | 減衰を有効または無効にします。 |
Attenuation Function | 減衰のタイプには Linear (線形)、 Logarithmic (対数)、 Inverse (逆数)、 LogReverse、 NaturalSound と Custom (カスタム) があります。 |
Attenuation Shape | カスタムされていない減衰方法の形状には Sphere (球)、 Capsule (カプセル)、 Box (ボックス) と Cone (コーン) があります。 |
Inner Radius | サウンド減衰が開始する場所 (またはカスタム減衰カーブが始まる場所) を定義する半径。この半径の内側で再生されたサウンドは減衰しません。 |
Falloff Distance | ボリュームが減衰する距離。 |
Attenuation | |
Attenuation Settings | Sound Attenuation (サウンド減衰) アセット からコピーされた減衰設定です。既存の減衰設定を使用するには、このプロパティを選択します。 |
Override Attenuation | 有効にすると、既存の減衰設定をオーバーライドします。 |
Attenuation Spatialization | |
Enable Spatialization | 有効にすると、入力されたサウンドを 3D 空間に配置します。 |
Spatialization Method | サウンドを空間化するために使用する方法。
|
Non-Spatialized Radius | サウンドの発生源からの距離です。この半径の内側ではサウンドが非空間化されます (2D のみ)。 |
3D Stereo Spread | ステレオ アセットが 3D 空間化されている場合の、左右のステレオ チャンネル間のワールド空間の距離。 |
Normalize 3D Stereo Sounds | 有効にすると、-6 dB の減衰を 3D 空間化されたステレオ アセットに適用します。これにより、チャンネル合計の結果、アセットのスプレッドが 0.0 となる際のクリッピングを回避します。 |
Attenuation Air Absorption | |
Enable Air Absorption | 距離の関数としてカットオフ周波数を使用してフィルターを適用することで、空気吸収をシミュレートします。 |
Min Distance Range | 吸収 LPF フィルタを適用する最小距離。 |
Max Distance Range | 吸収 LPF を適用する最大距離。吸収周波数のカットオフはこれらの距離値の間のフィルタ周波数範囲で補間されます。 |
Low Pass Cutoff Frequency Min | ローパス吸収フィルタのカットオフ周波数 (Hz) の範囲。 |
Low Pass Cutoff Frequency Max | ローパス吸収フィルタのカットオフ周波数 (Hz) の範囲。 |
Enable Log Frequency Scaling | 有効にすると、対数スケーリングを周波数値に適用します。これにより、周波数掃引が知覚的に線形となります。 |
Absorption Method | 周波数吸収値に距離値をマッピングするために使用する方法。
|
Attenuation Listener Focus | |
Enable Listener Focus | リスナー フォーカスに基づいた調整を有効にします。 |
Focus Azimuth | リスナーの前方ベクターに関連する方位角 (度単位)。サウンドのフォーカス範囲を定義します。この範囲内で再生されるサウンドにフォーカスを合わせます。 |
Non Focus Azimuth | リスナーの前方ベクターに関連する方位角 (度単位)。サウンドの非フォーカス範囲を定義します。この範囲外で再生されるサウンドからフォーカスを外します。 |
Focus Distance Scale | フォーカス範囲内のサウンドの距離計算のためのスケーリング。範囲内のサウンドが実際よりも近く、または遠くにあるように調整できます。 |
Non Focus Distance Scale | フォーカス範囲外にあるサウンドの距離計算ためのスケーリング。フォーカス範囲内のサウンドが実際よりも近くまたは遠くにあるように調整できます。 |
Focus Priority Scale | フォーカス範囲内にあるサウンドの優先度のスケーリング。フォーカス範囲内にあるサウンドの優先度を高めることができます。 |
Non Focus Priority Scale | フォーカス範囲外にあるサウンドの優先度のスケーリング。フォーカス範囲外にあるサウンドの優先度を低くすることができます。 |
Focus Volume Attenuation | フォーカス範囲内にあるサウンドを減衰する量。サウンド レベルでオーバーライドできます。 |
Non Focus Volume Attenuation | フォーカス範囲外にあるサウンドを減衰する量。サウンド レベルでオーバーライドできます。 |
Enable Focus Interpolation | フォーカス範囲の内と外のスムーズな移行のためのフォーカス補間を有効にします。 |
Focus Attack Interp Speed | 目的のフォーカス値に向かって上方向に補間速度を増加するためのスカラーです。 |
Focus Release Interp Speed | 目的のフォーカス値に向かって下方向に補間速度を増加するためのスカラーです。 |
Attenuation Reverb Send | |
Enable Reverb Send | 距離に基づいたリバーブ センド調整を有効にします。 |
Reverb Send Method | マスター リバーブ センドを制御するために使用する方法。
|
Manual Reverb Send Level | リバーブ センド方法として [Manual (手動)] が選択されている場合にのみ表示されます。ここに入力するセンド レベルは距離で変化しません。 |
Reverb Min Send Level | サウンドがリバーブの [Reverb Min Send Distance (リバーブ最小センド距離)] で指定された値と等しい距離にある場合にマスター リバーブに送信する量。 |
Reverb Max Send Level | サウンドがリバーブの [Reverb Max Send Distance (リバーブ最大センド距離)] で指定された値と等しい距離にある場合にマスター リバーブに送信する量。 |
Reverb Min Send Distance | マスター リバーブへの送信時に使用する最小距離。 |
Reverb Max Send Distance | マスター リバーブに送信する最大距離。 |
Attenuation Occlusion | |
Enable Occlusion | リアルタイム オクルージョン トレーシングを有効にします。 |
Occlusion Trace Channel | オーディオ オクルージョン チェックで使用するトレース チャンネルをWorldStatic 、 WorldDynamic 、 Pawn 、 Visibility 、 Camera 、 PhysicsBody 、 Vehicle 、 Destructible の中から決定します。 |
Occlusion Low Pass Filter Frequency | この Audio コンポーネントで再生されているサウンドがオクルードされる場合に適用するローパス フィルタ周波数 (Hz 単位)。これは LowPassFilterFrequency で設定した周波数をオーバーライドします。周波数 0.0 はデバイスのサンプル レートで、フィルタをバイパスします。 |
Occlusion Volume Attenuation | オクルードされたサウンドに適用するボリューム減衰の量。 |
Occlusion Interpolation Time | サウンドがオクルードされる時にターゲット OcclusionLowPassFilterFrequency に補間される時間 (秒単位)。 |
Use Complex Collision for Occlusion | オクルージョン トレースを行う際、複雑なコリジョンに対するトレーシングを有効にします。 |
Attenuation Priority | |
Enable Priority Attenuation | 距離に基づいてサウンド優先度の減衰を有効にします。 |
Priority Attenuation Method | プライオリティ減衰の制御に使用される方法。
|
Attenuation Priority | Priority Attenuation Method (プライオリティ減衰方法) として [Manual] が選択されている場合にのみ表示されます。入力するプライオリティ レベルはスタティックのため、距離で変化しません。 |
Attenuation Submix Send | |
Enables Submix Send | 距離に基づいたサブミックス センドを有効にします。 |
Submix Send Settings | この機能が有効な時、[Submix Send Settings] はパラメータのフルセットを展開します。 |
![]() |
|
Attenuation Plugin Settings | |
Plugin Settings | この減衰設定を適用するサウンドで使用するサウンド減衰プラグイン設定を選択します。これは配列であるため、複数のプラグインを適用することができます。すべてのプラグインがこれらの機能をすべて使用するわけではありません。
|
ステレオ ファイルは、左右のチャンネルで均等に再生され、Radius min 値と Radius Max 値の間でボリュームがフェードするように減衰します。ただし、空間化はされません。
Attenuation ノードを含まないサウンド キューはローカライズされず、一貫してサウンド キューのボリューム設定値で再生されます。
Branch ノード プロパティ
Branch ノードは True、False または Parameter Unset の Boolean パラメータの値に基づいて子ノードを選択します。
Parameter Unset は、名前付きパラメータの値が設定されていない時に再生される出力です。たとえば、パラメータが Branch ノードで「Name
」という名前で保存されているのにユーザーが SetBooleanParam(Name, [true or false])
を呼び出していない場合、サウンド キューは True または False ピンの代わりに Parameter Unset 入力ピンを使用します。

プロパティ | 説明 |
---|---|
Bool Parameter Name | 使用される子ノードを決定する Boolean パラメータ名。 |
Concatenator ノード プロパティ
Concatenator ノードはサウンドの連続再生に使用します (たとえば、指定した一連のトラックを再生するシンプルな BGM プレイリストを作成します)。このノードは連続再生処理を行いますが、各アセットの間にわずかな遅延も追加します。
ノードには 2 つの入力ピンが備わっています。数を増やすには、[Add input] をクリックします。

プロパティ | 説明 |
---|---|
Input Volume | Concatenator にアタッチされている Sound アセットごとに、ボリューム設定ができます。 |
Continuous Modulator ノード プロパティ
Continuous Modulator ノードでは、Gameplay パラメータでボリュームとピッチ モジュレーション (変調) をリアルタイムに制御します。典型的な例として、ビークルの速さをエンジン音のピッチに対応させることができます。このモジュレータを機能させるにはコードで接続する必要があります。また、サウンド キュー エディタ内では、それ自体では機能しません。ただし、サウンド キュー エディタ内からピッチとボリュームは変更できます。
最小値と最大値を設定すると、ランダム化の範囲を決定することができます。
入力サウンドのピッチとボリュームのデフォルト設定は一様分布ですが、サウンド キュー エディタで他のタイプに変更することができます。

プロパティ | 説明 |
---|---|
Pitch Modulation Params | |
Parameter Name | ピッチ制御に使用するパラメータです。 |
Default | パラメータが見つからない場合に使用するデフォルト値。 |
Min Input | 最小入力値。値は [MinInput, MaxInput] 範囲にクランプされます。 |
Max Input | 最大入力値。値は [MinInput, MaxInput] 範囲にクランプされます。 |
Min Output | 最小出力値。この値は [MinInput, MaxInput] 範囲から [MinOutput, MaxOutput] 範囲の間でスケーリングされます。 |
Max Output | 最大出力値。この値は [MinInput, MaxInput] 範囲から [MinOutput, MaxOutput] 範囲の間でスケーリングされます。 |
Param Mode | パラメータを適用するモードは以下の通りです。
|
Volume Modulation Params | |
Parameter Name | ボリューム制御に使用するパラメータです。 |
Default | ボリュームのモジュレーション (変調) のデフォルト レベルです。 |
Min Input | 入力サウンドの最小ボリュームを設定します。 |
Max Input | 入力サウンドの最大ボリュームを設定します。 |
Min Output | 出力サウンドの最小ボリュームを設定します。 |
Min Output | 出力サウンドの最大ボリュームを設定します。 |
Param Mode | パラメータを適用するモードは以下の通りです。
|
Crossfade by Distance ノード プロパティ
Crossfade by Distance ノードは、サウンド キューの原点からリスナーへの距離に基づいて、2 つ以上の入力サウンド間でフェードさせることができます。
たとえば、遠くから聞こえる銃声は、近くの銃声とは聞こえ方が異なります。このノードでは、リスナーの銃声からの距離を計算し、短距離か長距離か、またはこの 2 つの組み合わせに基づいてサウンドを再生します。
このノードは、サウンドが最小距離と最大距離の設定内にある場合にのみ再生される点で Attenuation ノードとは異なります。
サウンド ノードは Crossfade by Distance ノードの入力へ直接接続することもできますが、それらの間にノードを追加することによって、レイヤーごとに独立した制御を行うことも可能です。
デフォルトでは、ノードには 2 つの入力ピンが備わっています。ピンの数を増やすには、[Add input] をクリックします。
[Details (詳細)] パネルでは、ノードの一番上の入力は「0」です。

プロパティ | 説明 |
---|---|
Cross Fade > Cross Fade Input | |
Fade in Distance Start | サウンドが聴こえ始めるリスナーからの距離です。 |
Fade in Distance End | サウンドがフルボリュームになるリスナーからの距離です。 |
Fade Out Distance Start | サウンドがフェードアウトし始めるリスナーからの距離です。 |
Fade Out Distance End | サウンドがもはや聴こえなくなるリスナーからの距離です。 |
これらの値はアタッチされたサウンドごとに個別に設定できます。
Crossfade by Param ノード プロパティ
Crossfade by Param ノードは Crossfade by Distance ノードと同じように機能します。異なる点は、Crossfade by Param ノードでは、クロスフェードを制御するパラメータ値を (コードもしくはブループリントを使用して) プログラムで操作できることです。
パラメータに名前を付けると、その設定を保存することができます。

プロパティ | 説明 |
---|---|
Param Name | クロスフェードの制御に使用するパラメータ名 |
Cross Fade Input | |
Fade in Param Value Start | 入力がフェードインを開始するパラメータ値です。 |
Fade in Param Value End | 入力がフェードインを終了するパラメータ値です。 |
Fade Out Param Value Start | 入力がフェードアウトを開始するパラメータ値です。 |
Fade Out Param Value End | 入力がフェードアウトを終了するパラメータ値です。 |
Volume | 入力を再生するボリューム。 |
Delay ノード プロパティ
Delay ノードは一連のオーディオ ノードに遅延を挿入し、入力サウンドが出力に渡される前に一時停止させます。遅延時間は [Details] パネルで指定する Delay Min から Delay Max の間のランダム値です。

プロパティ | 説明 |
---|---|
Delay Min | 一時停止時間の下限バウンドを秒単位で設定します。 |
Delay Max | 上限バウンドを秒単位で設定します。 |
Dialogue Player ノード プロパティ
Dialogue Player ノードでは、特定の条件下で再生される Dialogue Wave アセットを設定します。
ダイアログ ウェーブは純粋に会話に対しての使用を想定しているため、Dialogue Player ノードには話し手と、再生されるダイアログのターゲットの両方を指定する必要があります。これにより、ダイアログ ウェーブはローカライゼーション目的で必要となる性別 / 複数形 / 敬称などを処理しながら、話し手の声を正確なオーディオ アセットで再生できるようになります。


プロパティ | 説明 |
---|---|
Dialogue Wave | ノードが再生するダイアログ ウェーブ。ドロップダウンをクリックして、使用するアセットをブラウズします。 |
Context | 話し手と聞き手。これは有効なダイアログ ウェーブが入力された場合にのみ使用できることに注意してください。 |
Looping | 有効にすると、ダイアログをループ再生します。 |
Doppler ノード プロパティ
Doppler ノードは、距離が近づくにつれてサウンドのピッチが上がり、遠ざかるとピッチが下がるドップラー効果をシミュレートします。現実世界での例を挙げると、サイレンが近づき、去っていく時のサウンドです。

プロパティ | 説明 |
---|---|
Doppler Intensity | Doppler エフェクトの聞こえ具合の度数に対する乗数値。値を増やすとエフェクトがより明確になります。 |
Use Smoothing | 有効にすると、ノードは Doppler エフェクトでスムーズな補間を実行します。 |
Smoothing Interp Speed | ピッチ スケーリングが補間されるスピード。 |
Enveloper ノード プロパティ
Enveloper ノードでは、分布カーブ経由で時間の経過に伴ってサウンドのボリュームとピッチを制御できるオプションのループ機能を使用してエンベロープを作成できます。これらのカーブは組み込み済みの カーブ エディタ を使用して編集したり、コンテンツ ブラウザ にある既存の Float Curve アセットで定義されているカーブを基に作成することができます。
Modulation カテゴリのプロパティを使用すると、エンベロープ上で定義された全てのポイントに対して、事前に定義された値をランダム化することができます。

プロパティ | 説明 |
---|---|
Looping | |
Loop Start | エンベロープのループが開始する時間 (秒単位)。 |
Loop End | エンベロープのループが終了する時間 (秒単位)。 |
Duration After Loop | 最終ループが終了した後にエンベロープのフェードアウトにかかる時間 (秒単位)。 |
Loop Count | ループが有効で、エンベロープが無制限にループするように設定されていない場合の、エンベロープがループすべき回数。 |
Loop Indefinitely | 有効にすると、エンベロープは Loop Count 値に関係なく永遠にループし続けます。 |
Loop | 有効にすると、エンベロープはこのノードに入力した設定に基づいてループします。 |
Envelope | |
Volume Curve | ボリューム エンベロープを定義する分布。後述の注記も参照してください。 |
Pitch Curve | ピッチ エンベロープを定義する分布。後述の注記も参照してください。 |
Modulation | |
Pitch Min | 入力サウンドの最小ピッチ。 |
Pitch Max | 入力サウンドの最大ピッチ。 |
Volume Min | 入力サウンドの最小ボリューム。 |
Volume Max | 入力サウンドの最大ボリューム。 |
Enveloper ノードの [Details] パネルには、エンベロープ カーブ作成用の各種オプションがあります。

- Volume Curve: ボリューム エンベロープを定義する分布。
- Pitch Curve: ピッチ エンベロープを定義する分布。
- Create External Curve button: カーブを手動で作成して Float Curve アセットとして保存すると、他の場所で再利用することができます。このオプションはボリューム カーブとピッチ カーブの両方で利用可能です。 カーブの使用についての詳細は、「カーブ エディタ」を参照してください。
Group Control ノード プロパティ
Group Control ノードは、定義されたグループのどのサウンドがすでに再生されているか、またそのサウンドとリスナーとの近さに応じて再生する Sound Wave を決定します。
新しいサウンドが再生されると、使用可能なスロットがある最初のグループが選択されます。

プロパティ | 説明 |
---|---|
Group Sizes | グループ内の Sound Wave ノード数から 1 をひいた数 (最初の Sound Wave ノードは 0)。 |
Looping ノード プロパティ
Looping ノードは Sound Wave をループするために使用します。
Mixer ノードと一緒に使用すると、複数のオーディオ ファイルを個別にループすることができます。

プロパティ | 説明 |
---|---|
Loop Count | 特定のサウンドをループする回数。これは [Loop Indefinitely] オプションが無効な場合にのみ編集できます。 |
Loop Indefinitely | 有効にすると、Loop Count の値に関係なく無限にループします。 |
Looping node ではサウンドがシームレスに再生されないため、遅延の導入などの論理的またはプロシージャルなループにのみ使用してください。サウンドをシームレスかつ無限にループさせる場合は、サウンドの Wave Player ノード (後述を参照) で Looping フラグを使用します。
Mature ノード プロパティ
Mature ノードは、ESRB (Entertainment Software Rating Board) レーティング システムの Mature 表示にあたるコンテンツを含む特定のノードまたはサウンド キューにラベルを付けることができます。サウンド キューの Sound Wave でこのノードを使用すると、制限がプログラムされているゲームのすべてのバージョンにおいて、「M」レーティングのコンテンツがフィルタで除外されます。

Mixer ノード プロパティ
Mixer ノードは、サウンド キューの同時音を混ぜ合わせる方法を定義します。これはダウンミックスではないため、サウンド キューにある個々の Sound Wave の数は減少しません。それぞれの入力のボリュームを個別に設定できます。
Sound ノードは、Mixer ノードの入力に直接接続できますが、それらの間にノードを追加することによって、レイヤーごとに個別に制御することもできます。

プロパティ | 説明 |
---|---|
Input Volume | 入力サウンド別に使用するボリュームのリスト。異なるソース ボリュームを持つサウンドを標準化することができます。[Details] パネルでは、ノードの一番上の入力は「0」です。 |
Modulator ノード プロパティ
Modulator ノードは、ランダムなボリュームとピッチのモジュレーションを加えるために使用されます。最小値と最大値を設定すると、ランダム化の範囲を決定することができます。サウンド キューがトリガーされると、その範囲内にある値がランダムに選択されます。
ボリュームまたはピッチを一定のレベルに保つには、[Min] と [Max] に同じ値を設定します。
また、このノードを使用すると、サウンド キュー内に含まれている複数の Sound Wave ノードの相対ボリュームを調整することもできます。
Modulator ノードを Looping ノードと一緒に使用すると、ループ周期ごとではなく、サウンド キューの再トリガーによってランダムに選択されます。

プロパティ | 説明 |
---|---|
Pitch Min | 入力サウンドの最小ピッチを設定します。 |
Pitch Max | 入力サウンドの最大ピッチを設定します。 |
Volume Min | 入力サウンドの最小ボリュームを設定します。 |
Volume Max | 入力サウンドの最大ボリュームを設定します。 |
Oscillator ノード プロパティ
Oscillator ノードは、時間経過に伴う継続的なピッチとボリュームのオシレーションを加えるために使用されます。サウンドをループさせ、継続している動作を大きくする場合に便利です。
最小値と最大値を設定すると、ランダム化の範囲を決定することができます。

プロパティ | 説明 |
---|---|
Modulate Volume | チェックボックスをオンにすると、ボリュームのモジュレーションが有効になります。 |
Modulate Pitch | チェックボックスをオンにすると、ピッチのモジュレーションが有効になります。 |
Amplitude Min | Center Min と Center Max に設定した値を中心にした正弦波のモジュレーションの最小振幅で、デフォルト値はどちらも「0」です。 |
Amplitude Max | Center Min と Center Max に設定した値を中心にした正弦波のモジュレーションの最大振幅で、デフォルト値はどちらも「0」です。 |
Frequency Min | 正弦波のモジュレーションの最小周波数です。この値を 2 で割ったものがヘルツに等しくなります。たとえば、周波数 2.0 は 10 Hz で振動します。 |
Frequency Max | 正弦波のモジュレーションの最大周波数です。この値を 2 で割ったものがヘルツに等しくなります。 |
Offset Min | 正弦波に適用される最小オフセット値です。一般的に 位相 (phase) と呼ばれます。ここに入力される値はすべて 2*Pi が乗算されます。 |
Offset Max | 正弦波に適用される最大オフセット値です。一般的に 位相 (phase) と呼ばれます。ここに入力される値はすべて 2*Pi が乗算されます。 |
Center Min | Center Min と Center Max のどちらもデフォルト値は「0」です。デフォルト値が (1 ではなく) 0 のため、振幅が 0.2 の場合、サンプルは (0.8 と 1.2 ではなく) -0.2 と 0.2 の間で乗算されます。 |
Center Max | 「Center Min」を参照してください。 |
Quality Level ノード プロパティ
デフォルトでは品質レベルはありません。ノード入力を設定する場合は、デザイナーが [Project Settings] に追加する必要があります。一度設定すると、ノードの分岐を使用して SoundCue グラフの複雑度のレベルを切り替えることができます。これにより、デザイナーは低出力のプラットフォームでよりシンプルな SoundCue グラフを使用することができます。

Quality Level ノードは GameUserSettings AudioQualityLevel
(またはエディタ オーバーライド) を使用して再生するブランチを選択します。
ランタイム時に、このノードは選択したブランチに接続された Sound Wave のみをメモリにロードします。
Random ノード プロパティ
Random ノードは、Sound Wave ノードのグループの中からランダムに Sound Wave ノードをトリガーするために使用されます。Weight 値は Random ノードに接続されている他のノードと比較し、トリガーされる Sound Wave ノードの確率を制御します。
各トリガーには独自のデータ フローがあります。つまり、Random Output ピンが複数のノード (Oscillator ノードや Delay ノードなど) に接続されている場合、それぞれが個別に再生されます。
このノードを有効にすると、RandomWithoutReplacement のチェックボックスにより、サウンドを繰り返す前に、可能な Sound ノードの全リストが使い尽くされます。
Sound Wave ノードは、Random ノードに直接接続することもできますが、Sound Wave とこのノードとの間に別のノードを追加することによって、追加の制御を行うことも可能です。
デフォルトでは、ノードには 2 つの入力ピンが備わっています。ピンの数を増やすには、[Add input] をクリックします。

プロパティ | 説明 |
---|---|
Weights | 特定のサウンドが選択される確率を決定する、各入力サウンドのウェイト リスト。配列にある項目ごとに、それぞれのウェイト値を割り当てることができます。 |
Preselect at Level Load | レベルのロード時に選択され、プレイ セッション中に常に使用される、ランダムな Sound Wave ノードです。この設定の適用は、Unreal Editor 外でのゲームのビルドに限られます。プレイ イン エディタまたはシミュレーション中は適用されませんのでご注意ください。 |
Randomize Without Replacement | 有効にすると、入力サウンドが全部再生されるまで入力 Sound Wave ノードが再度再生されることはありません。これにより、繰り返しが行われる前に、全てのサウンドが確実に再生されるようにします。 |
SoundClass ノード プロパティ
SoundClass ノードは、 Sound Wave の入力ノードで使用したSound Class Asset を再マッピングできます。

プロパティ | 説明 |
---|---|
Sound Class Override | Sound Wave の入力ノードに対する現在の Sound クラスをオーバーライドする Sound Class アセット。 |
Switch ノード プロパティ
Switch ノードは整数パラメータ値に基いて入力ノードを選択します。

プロパティ | 説明 |
---|---|
Switch | |
Int Parameter Name | 使用する入力を決定する整数パラメータの名前。 |
Wave Param ノード プロパティ
Wave Param ノードは実行時パラメータを受け取って、入力ピンへ入力されるものとは異なる Sound Wave を再生するかどうかを決定します。指定されたパラメータ名が有効な Sound Wave アセットに設定されている場合、そのアセットが Sound Wave の入力ノードの代わりに再生されます。
たとえば、このノードをダイアログに使用するとします。サウンド キューの再生開始時に小さな電子音が聞こえ、ダイアログが再生されて、終了時にまたその音が聞こえるラジオのサウンドを作成することができます。このように、異なるダイアログのラインを同じサウンド キューを使用しながら動的に入力することができます。
パラメータはコードまたはブループリントで設定することができます。

プロパティ | 説明 |
---|---|
Wave Parameter Name | 再生する Sound Wave を決定するために使う整数パラメータ名です。パラメータが存在しない、または無効な Sound Wave を指している場合、入力ノードに接続されたツリーが指定するその Sound Wave を評価し、代わりにどの Sound Wave を再生するかを決定します。 |
Wave Player ノード プロパティ
Wave Player ノードには、再生する生の .wav
ファイルへの参照が含まれています。

プロパティ | 説明 |
---|---|
Sound Wave | このノードで使用する Sound Wave アセット。 |
Looping | 有効にすると、Sound Wave をループ再生します。 |
コメントを追加する
コメントはサウンド キュー上のどこにでも追加することができます。出力には影響しませんが、注意を喚起するため、あるいはノードの調整や使用に関する詳細を説明するために使用できます。
コメントは最上部のバーに表示されます。コメントの長さに制限はありませんが、できる限り簡潔に書く必要があります。

コメント枠は調整できます。サウンド キュー内のどこに配置しても、ノードの後ろに表示されます。
例
次に示すのは、より複雑なサウンド キューの調整例です。
このサウンド キューは、パラメータが True に設定されていると 1 つのサウンドを再生し、 False の場合は別のサウンドを再生します。
このサウンド キューは Sound Waves の Sound クラスを変更します。
このサウンド キューでは Sound Waves に減衰、ランダム化、ループ、遅延などの各種プロパティを混在させています。