ムービー レンダー キュー を使用してレンダリングする場合、1 つのシーケンスまたは ショット 内で複数のシネマティック カメラからレンダリングする必要があることがあります。たとえば、製品のデモ ビデオやトレーニング素材をレンダリングする場合は、複数のアングルが必要なことがあります。テイク を使用するよりも、1 つのショット内で複数のアングルからレンダリングする方が適している場合があります。これは、テイクを使用すると、新しいレベル シーケンス アセットが作成され、コンテンツが分散するからです。
このドキュメントでは、ムービー レンダー キューを使用して、1 つのショットから複数のカメラ アングルをレンダリングする方法について説明します。
前提条件
- レベル シーケンス を作成して開く基本的な方法を理解していること。
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ムービー レンダー キューを使用する前に、Movie Render Queue プラグイン を有効にしておくこと。このためには、Unreal Engine のメインメニューで、[Edit (編集)] > [Plugins (プラグイン)] を選択し、[Rendering (レンダリング)] セクションで、[Movie Render Queue (ムービー レンダー キュー)] を見つけ、チェックボックスをクリックしてこれをオンにします。次に、Unreal Engine を再起動します。
最初のカメラ設定
レンダリングしたいレベルでシーケンサーがすでに開いていることを前提として、まず シネマティック カメラ の作成を開始します。
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シーケンサー ツールバー の カメラ をクリックします。これにより、スポーン可能な Cine カメラ アクタ、カメラ カット トラック が作成され、Cine カメラ アクタがカメラ カット セクションにバインドされます。
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次に、このショットに必要なフレーミングとアニメーションに合わせて、カメラを 移動してキーフレームを設定 します。
1.Cine カメラ アクタ トラックの カメラ アイコン を有効にし、カメラをパイロットします。
2.また、[Aperture (絞り)]、[Focal Length (焦点距離)]、および [Focus Distance (撮影距離] など、カメラ固有のプロパティを調整して、ショットの構成に役立てることもできます。

追加のカメラの設定
これで、シーケンスに新しいカメラを追加することができます。最初のカメラを追加した方法と同じように、シーケンサー ツールバーで カメラ をクリックします。クリックするたびに新しいカメラが追加されるので、必要な数だけ追加します。カメラ カット トラックは引き続き最初のカメラにバインドされますが (このショットではカメラが 1 台しかないように表示されている)、このガイドの最後のステップでは、最初のカメラ以外のカメラがムービー レンダー キューで正しくレンダリングされます。

最初のカメラで行った手順と同様に、新しいカメラ トラックの カメラ アイコンを有効にして、パイロットして、構成を設定します。

必須ではないものの、カメラ トラックの名前を、その内容や使用方法をより適切に反映したものに変更することをお勧めします。トラック上で右クリックし、[Rename (名前変更)] を選択するか、F2 キーを押します。2 つのカメラに同じ名前が付いている場合は、ファイル名の競合を避けるため、ムービー レンダー キューによって自動的に名前が変更されます。

ムービー レンダー キューを開く
シーケンス内ですべてのカメラの構成とアニメートが完了したら、今度はムービー レンダー キュー (MRQ) を使用してレンダリングすることができます。MRQ を開くには、シーケンサー ツールバーの レンダリング をクリックします。

このボタンから MRQ が正しく開かない場合は、レンダリング の隣にあるドロップダウン メニューを確認し、[Movie Render Queue (ムービー レンダー キュー)] に設定されていることを確認します。

レンダリング設定
MRQ ウィンドウが開いている状態で、[Settings (設定)] エントリをクリックして [Render Settings (レンダリング設定)] ウィンドウを開きます。

[+ Setting (+ 設定)] をクリックして、[Camera (カメラ)] を選択し、新しく追加された Camera エントリを選択して [Render All Cameras (すべてのカメラをレンダリング)] をオンにします。

必要に応じて、[Output (出力)] 設定で [Output Directory (出力ディレクトリ)] または [File Name Format (ファイル名形式)] を {camera_name}
形式文字列 で編集することをお勧めします。これを使用すると、出力レンダーの命名方法や分類方法をより詳細に制御することができます。たとえば、[Output Directory (出力ディレクトリ)] を {project_dir}/Saved/MovieRenders/{camera_name}/
に設定すると、カメラ アングルごとに異なるフォルダに出力されます。

{camera_name}
を使用しない場合で、[Render All Cameras] がオンの場合は、ファイル名の競合を防ぐために、MRQ によってカメラ名がファイル名のサフィックスとして自動的に追加されます。
レンダリングと結果
レンダリング設定が完了したら、[Render (Local) (レンダリング (ローカル))] をクリックして MRQ レンダリング処理を開始します。

レンダリングが完了したら、[Output] エントリをクリックすると、ファイル エクスプローラーのウィンドウが開いて、出力ディレクトリが表示されます。以下の画像では、複数のアングルがレンダリングされていることを確認できます。この例では、上記の手順でアングルごとに出力のフォルダが分かれています。
