Epic Online Services (EOS) のご紹介

Rajen Kishna, Technical Account Manager, Epic Games |
2021年9月14日
私は、Epic Games のテクニカルアカウントマネージャの Rajen Kishna です。このシリーズでは、Epic Online Services (EOS) を使用してクロスプラットフォーム認証、ボイスチャット、マッチメイキングなどであなたのゲームを強化する方法を紹介します。このサービスの最大の利点は、どのプラットフォームでゲームが公開されるかに関わらず、すべて無料で利用できることです。
まず Epic Online Services とそのコンポーネントについて概要を説明し、続く記事では C# で WPF デモアプリを作成して各サービスの使用方法を紹介します。この記事の一番下では、このシリーズの記事リストが確認できます。このリストは継続的に更新されます。

Epic Online Services (EOS)とは?

Epic Online Services (EOS) は、ゲームデベロッパーが、認証、プレイヤーの進行状況のトラッキング、マッチメイキング、ボイスチャット、統計、アンチチートなどの機能を実装するのに役立つ、クロスプラットフォーム ゲームサービスのセットになります。EOSは、ゲームのターゲットプラットフォーム、ゲームの出荷先のストア、使用するゲームエンジンに関係なく、どこでも利用できます。この機能を支えるバックエンドサービスは、すべて完全にホストされているため、インフラのセットアップやメンテナンス、コスト、スケールなどを心配する必要はありません。

EOS は3つのサービスに大別されます。ひとつは、Epicアカウントの ID、フレンド、プレゼンスを提供するアカウント サービス。もうひとつは、マルチプレイヤー、進行状況、ゲーム の運用をカバーするゲーム サービス。そして、Epic Games Store のトランザクションを管理する ストア サービス です。これらのサービスはすべて、すべてのデベロッパーが無料で使用できます。

また、これらのサービスには、SDK(PC、iOS、Android、Playstation、Xbox、SwitchでC および C# で利用可能)を使用してゲームから直接アクセスできます。特定のサービスの呼び出しについては、ウェブAPI を通じて独自のバックエンドサービスからアクセスすることができます。また、SDK には、特定のサービスの実装とデバッグに役立つツールがいくつか含まれています。

EOS のコンフィギュレーションは Epic Games Developer Portal を介して行われます。ここでは、組織(会社)と製品(ゲーム)の管理をすることができます。ゲームでは、Epic オーバーレイ を使用して UI を表示し、マッチメイキングとアチーブメントを管理できます。これらのコンポーネントの相互接続に関する概要は以下のとおりです。
EOS Marketecture Alt Blog 01 V2
Epic Online Services 概要

無料、ですか?

EOSで提供されているサービスや機能は無料で利用できると前述しましたが、「何か仕掛けでもるのでは?」と疑問に思われるかもしれません。率直に言うと、裏は何もありません。これらのサービスはもともと『フォートナイト』のために開発されたものであり、Epicでは現在 Epic Games Storeでもこれらを使用しています。そして、Epic の製品をより多くの人たちに使っていただくようにするという目的とともに、クロスプレイ/クロスプログレッションやその他のオープンで相互接続されたオンライン機能をあらゆる人にもっと利用しやすくするという目標を掲げて、ゲーム デベロッパーの方々に無料でこれらのサービスを提供しています。詳細については、 こちらの EOS FAQ をご覧ください。

以上、Epic Online Services の概要について説明しました。次の記事では Epic Games Developer Portal での Epic Online Services の設定について説明します。Epic Online Services Community Support のフォーラムでこの記事について議論したり、Epic Online Services の実装に関するフィードバックや課題にぶつかった場合には、新しいディスカッションを投稿して共有してください。

    あなたが成功するとき、私たちは成功します。

    Epic は、オープンで統合されたゲーム コミュニティを大切にしています。私たちは、オンライン サービスをあらゆる人たちに提供することによって、より多くのデベロッパーがそれぞれのプレイヤー コミュニティに寄与できるようになることを目指しています。