このページでは Switchboard を使い始めるための手順をステップバイステップで提供します。このチュートリアルを完了すると、Switchboard を設定して複数のデバイスに接続する方法を理解できます。
ステップ 1 - Switchboard に合わせてプロジェクトを設定する
- Unreal Editor のメインメニューで、[Edit (編集)] > [Plugins (プラグイン)] を選択し、[Plugins (プラグイン)] ウィンドウを開きます。
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[Virtual Production] セクションに移動して Switchboard プラグインを見つけます。
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[Enabled] チェックボックスにチェックを入れます。表示されるポップアップで [Yes] を選択します。
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[Restart Now (今すぐ再起動)] を選択してエディタを再起動し、この変更を有効化します。
ステップ 2 - Switchboard を起動する
プラグインを追加してエンジンを再起動すると、ツールバー に [Switchboard] と [SwitchboardListener] のオプションが表示されます。
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[Launch Switchboard (Switchboard を起動)] を選択して Switchboard アプリケーションを起動します。
「
Engine\Plugins\VirtualProduction\Switchboard\Source\Switchboard\Switchboard.bat
」を実行して Switchboard をエディタの外部で起動することもできます。 -
Switchboard を初めて起動する場合は、Python インタープリタを含む必須の依存関係をすべてダウンロードします。
Switchboard が使用するデフォルト バージョンは Python 3.7.7 です。Switchboard が使用する Python インタープリタを変更する場合は Switchboard 設定のリファレンス を参照してください。
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Switchboard を初めて起動する場合に、すべての依存関係のダウンロードが完了すると、[Add New Switchboard Configuration (新規 Switchboard コンフィギュレーションを追加)] ウィンドウが表示されます。このフィールドに入力して [OK] を選択するか、[Cancel] を選択した後で Switchboard の設定から更新することもできます。どちらを選んでも Switchboard のウィンドウが開きます。
Switchboard のコンフィギュレーション パラメータ
パラメータ | 説明 |
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Name | Switchboard プロジェクトの識別に使用する名前。 |
uProject | Switchboard で制御する uProject に対するローカル パス。 |
Engine Dir | 使用するエンジンが存在するエンジン ディレクトリに対するローカル パス。ソースからビルドしたエンジンまたはインストール済みのエンジン リリースに対するパスを指定できます。例:“C:\Program Files\Epic Games\UE_4.26\Engine” |
Perforce | ソース リポジトリに Perforce を使用する場合は、このチェックボックスを有効化します。 |
P4 Project Path | 上記で指定した Uproject ファイルを含むディレクトリに対するデポ パス。 |
P4 Engine Path | 上記で指定したエンジン ディレクトリに対するデポ パス。ソースからエンジンをビルドしない場合は省略できます。 |
Workspace Name | Uproject ディレクトリをマップした、ローカルで有効な Perforce ワークスペース名。 |
ステップ 3 - Switchboard Listener を起動する
エンジンをソースからビルドした場合は、このステップを開始する前に SwitchboardListener のビルドが必要です。これには Visual Studio でビルドを行うか、エンジンのソース コードが存在するルート ディレクトリで次のコマンドを実行します。
Engine\Binaries\DotNET\UnrealBuildTool.exe Win64 Development SwitchboardListener
Switchboard に接続するそれぞれのデバイスで SwitchboardListener を起動する必要があります。SwitchboardListener を独自のマシンで起動する際のオプションを、次の表に示します。

メニュー オプション | 説明 |
---|---|
Launch SwitchboardListener | デフォルト アドレス「0.0.0.0:2980」または Switchboard 設定のリファレンス で指定したアドレスを使用して、リスナーをローカル マシンで起動する。 |
Install SwitchboardListener | リスナーをブート中に自動で起動するように Windows スタートアップに追加する。 |
Uninstall SwitchboardListener | Windows スタートアップからリスナーを削除する。 |
リスナーのウィンドウは起動時に自動で最小化され、nDisplay デバイスでの問題を回避します。このアプリケーションは OS のタスクバーにあります。

ステップ 4 - Switchboard にデバイスを追加する
Switchboard はさまざまな種類のデバイスをサポートします。こうしたデバイスは Switchboard のプラグインとして実装されています。デフォルトで使用できるデバイス プラグインの一覧は Switchboard 設定のリファレンス を参照してください。
次の例では、Unreal デバイスを Switchboard に追加する方法を説明します。各種のデバイスに対しても、この一般的な手順に従うことができます。
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[Switchboard] から [Add Device] を選択して、デバイスのドロップダウンを展開します。
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ドロップダウン メニューから [Unreal] を選択して [Add Unreal Device] ウィンドウを開きます。
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[Add Unreal Device] ウィンドウで、Name に Unreal Engine を実行するマシンと、コンピュータの IP Address を割り当てます。[OK] を選択します。
この IP アドレスとデバイス名は追加した後で変更できます。対象のテキスト フィールドをクリックしてからテキストを更新します。
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このデバイスが Switchboard の Unreal デバイス一覧に追加されます。
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デバイス行の右端にあるボタンをクリックして、リモート マシンで実行中の SwitchboardListener アプリケーションに接続します。
- デバイスを接続すると左側のステータス アイコンが青色に変化します。
- スタート ボタンをクリックして Unreal インスタンスを起動します。
- Switchboard から Unreal インスタンスを起動すると、マルチユーザー セッションに自動で追加されます。
- Unreal インスタンスを起動すると、左側のステータス アイコンがオレンジ色または緑色に変化します。
- 緑色のステータスは、Unreal インスタンスが OSC で接続され、Take Recorder を Switchboard から使用できることを表します。
- オレンジ色のステータスは OSC で接続していないことを表します。
一覧から対象のデバイスを右クリックし、ポップアップで [Remove Device] を選択すると、デバイスを削除できます。
5 - 応用編
このクイック スタートでは、Switchboard と SwitchboardListener の起動、リモート デバイスの接続、Switchboard からの制御について、それぞれの方法を説明しました。Switchboard で変更できるオプションの完全な一覧は Switchboard 設定のリファレンス を参照してください。次の機能についても確認してプロジェクトでご利用ください。
- プロジェクトとエンジンの同期とビルドをリモートで行う。
- テイクのレコーディングを Switchboard からリモートで行う。
- nDisplay クラスタの起動と監視を行う。