Unreal Editor には、プロジェクトのコンテンツのほぼあらゆる側面を操作できる強力なツール セットが用意されています。ただし、状況によっては、より大きなコンテンツの編集処理の中でエンジンを正常に使用するために、エディタ UI の外部からプロジェクトに変更を行う必要があります。たとえば、テレビや映画の制作会社であれば、オペレーターは、パイプラインで使用している他のソフトウェアと統合されたカスタム UI から、簡単に手早く、一部の共通機能にアクセスして、制御できる必要があります。
ウェブリモート コントロール システムは、REST のような API を介してリモート Web アプリケーションからの WebSocket メッセージと HTTP リクエストを処理する Web サーバーを Unreal Engine の内部で実行することで、これを実現します。
この機能が適したシナリオでは、次のようなメリットが得られます。
- 特定のユース ケースで意味のあるオブジェクトやプロパティを対象にして、プロジェクトのコンテンツを操作できるまったく新しい UI を作成できる。
- すでに使用しているサードパーティのアプリケーションとカスタム UI を統合したり、自社用に開発したその他の Web アプリに組み込むことができる。
- Unreal を実行しているコンピュータと同じネットワークに接続している別のコンピュータやモバイル デバイスからエンジンを操作できる。
機能の概要
Remote Control API を使って、ブループリントや Python での作業時と同じレベルで Unreal Editor やプロジェクト コンテンツを制御することができます。
- ブループリントや Python に公開されるどの関数でも Web アプリケーションから呼び出せる。
- ブループリントと Python、または リモート コントロール プリセット に公開されるプロパティの値を Web アプリケーションから読み取る/書き込むことができる。
コーディングをせずに、リモート コントロール プリセット を介してプロジェクト コンテンツを Remote Control API に公開し、コンパニオン ウェブ アプリケーションのウィジェットに接続することができます。詳細については「リモート コントロール プリセットと Web アプリケーション」を参照してください。
少しの工夫とある程度のウェブ開発スキルがあれば、比較的シンプルな基本の構成要素としてウェブ リモート コントロールを利用して、独自のリッチな編集ツールを作成できる。
パッケージ プロジェクトまたは -game
では、バーチャル プロダクション ワークフローに対応するために、リモートコントロールがデフォルトで無効になっています。プロジェクトのインスタンス起動時にコマンドラインに次のフラグを追加することで、リモートコントロールを有効にできます。
-RCWebControlEnable -RCWebInterfaceEnable