物理ボディを減速させるには、大気抵抗をシミュレーションする、またはヒンジに抵抗を追加します。物理ボディと物理コンストレイントで利用可能なプロパティが 2 つあります。Linear Damping と Angular Damping です。Linear Damping は物理ボディやコンストレイントがどの程度平行移動に抵抗するかを制御します。Angular Damping はどの程度、回転に抵抗するかを制御します。
物理ボディ
各物理ボディには、Linear Damping プロパティと Angular Damping プロパティがあります。この 2 つは主にドラッグをシミュレーションするために使用します。値が 1.0 でも物理ボディに影響を与えます。

参考までに、通常の重力 (9.8m/s^2) では、シミュレーション開始時に最初に重力で引っ張られて単一のボディ アクタが落ちないようにするには、複数の物理ボディが相互作用すると (物理コンストレイントの使用によって、またはコリジョンが発生している場合)、物理ボディを止めるために必要な減衰量は増えます。力を適用された物理ボディを止めるための 最小の Linear Damping 値は、約 100 です。Angular Damping (傾斜減衰) がないと、外部の力の作用を加えられるまで回転し続けます。小さな値でも、回転を迅速に減らすことができます。値 100 は、外部発生源で生じた角運動を直ちに止めます。
コンストレイント
物理コンストレイントの減衰は物理ボディの場合とは若干異なる働きをします。Limited Motions (制限されたモーション) とモーションがその制限を超えようとした場合にのみ機能します。次のオプションを使用してコンストレイントを設定します。

プロパティ | 説明 |
---|---|
Lock Position | X、Y、Z 軸に沿った移動をロックします。 |
Lock Rotation | X、Y、Z 軸に沿った移動をロックします。 |
Mode |
モード
プロジェクト設定から自由度を継承する Default ステートの他に、以下のオプションを使用することができます。
モード | 説明 |
---|---|
Six DOF | 回転および移動をフリーズするための軸を指定することができます。 |
YZPlane | Y-Z プレーンと平行な 2D 移動を可能にします。 |
XZPlane | X-Z プレーンと平行な 2D 移動を可能にします。 |
XYPlane | X-Y プレーンと平行な 2D 移動を可能にします。 |
Custom Plane | 所定の法線と平行な 2D 移動を可能にします。このオプションを選択して、以下のようにプレーン法線の X-Y-Z 座標を入力します。 ![]() |
None | コンストレイントを明示的に無効にします。 |
自由度
デフォルトで、物理ボディのコンストレイント モードはプロジェクトの自由度を継承するように設定されています。Default Degrees Of Freedom を変更するには、[Project Properties] > [Engine - Physics] > [Simulation] の順に開いて、以下のオプションのいずれかを選択します。
オプション | 説明 |
---|---|
Full 3D | 完全な 3D 移動と回転を可能にします。 |
YZPlane | Y-Z プレーンと平行な 2D 移動を可能にします。 |
XZPlane | X-Z プレーンと平行な 2D 移動を可能にします。 |
XYPlane | X-Y プレーンと平行な 2D 移動を可能にします。 |
プロジェクトのデフォルトの物理設定に自由度を設定すると、たとえば、2D ゲーム用に 3D 環境をデザインするなど、ゲーム ワールドのオブジェクトのすべての自由度にコンストレイントを与える場合に便利です。
制限
2 つの Angular Swing Motion は Damping (減衰) 値を共有し、Angular Twist は独自の減衰値を受け取り、すべての線形軸は同じ減衰値を使用します。それらは別々のプロパティを持ちながら、プロパティはすべて関連するモーションに同じ影響を及ぼします。
プロパティ | 説明 |
---|---|
Limit Stiffness | 制限を超えた場合、この値はコンストレイントがどれくらい強く違反しているモーションを停止しようとするかに影響を与えます。デフォルト値 50 はモーションにほとんど影響を与えません。値 5000 は制限に戻るように見えます。値 50,000 はモーションを完全にかわします。 |
Limit Damping | 物理ボディ上の減衰と同様に、モーションをどの程度減速させるかを定義します。物理ボディ上の減衰とは異なり、この減衰の影響はモーション制限を超えた場合にのみ起こり、物理ボディが停止するまで運動量を弱めます。 |
この 2 つの値は一緒に機能し、異なる効果を生み出します。Stiffness を高くし、Damping を低くすると厳しい制限に見えますが、両方とも高くするとタールの中を移動しているように見えて、穏やかに、かつすばやく停止します。それぞれのニーズに合った適切な値を見つけるには、色々試してみる必要があります。
追加情報
物理コンストレイントの詳細については、以下を参照してください。