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このクイック スタート ガイドでは、Unreal Engine (UE5) のゲームにアセットを追加する方法について説明します。このガイドの最後まで進むと、プロジェクト ブラウザ を使って新規プロジェクトを作成し、コンテンツ ブラウザ でコンテンツの確認および追加方法を理解します。FBX コンテンツ パイプライン で情報の探し方や、マテリアル エディタ を使って スタティックメッシュ アクタ に適用する前に マテリアル を修正する方法を学習します。
1. 必要なプロジェクト設定
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Launcher から Unreal Engine を起動します。
- [Games] > 「Blank」テンプレートを使って、以下の設定で新規プロジェクトを作成します。
- C++ を有効にする
- [With Starter Content (スターターコンテンツ有り)] を有効にする
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プロジェクト名を入力する必要があるので、ここでは「Artist_QuickStart」とします。
- [Create Project (プロジェクトの作成)] をクリックして準備を完了します。
作成したプロジェクトが Unreal Editor で開きます。Visual Studio も起動して、プロジェクトで作成されたソリューション ファイルが読み込まれます。
2. フォルダを作成する
プロジェクトのコンテンツを常に整理しておくと便利です。まず最初に、インポートしたコンテンツを格納するフォルダの作成から始めましょう。
始める前に、次のリンクから Quick Start Assets (クイック スタート アセット) をダウンロードしてください。
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ダウンロードしたアセットをコンピュータで展開します。
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エディタの コンテンツ ブラウザ で、[Add New (新規追加)] ボタンをクリックします。
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[New Folder (新規フォルダ)] を選択して新しいフォルダを作成します。
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フォルダの名前を「QuickStartContent」にします。
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「QuickStartContent」フォルダをダブルクリックします。
命名規則は重要です。フォルダとファイルの命名には一貫性を持たせましょう。
3. メッシュをインポートする
コンテンツを UE5 プロジェクトに追加する方法はいくつかありますが、ここではコンテンツ ブラウザの [Import (インポート)] 機能を使って説明します。
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「QuickStartContent」フォルダ内で、コンテンツ ブラウザの [Import] ボタンをクリックしてファイルのダイアログ ボックスを開きます。
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Basic_Asset1 と Basic_Asset2 の FBX メッシュ ファイルを探して選択します。
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プロジェクトへの FBX メッシュ ファイルのインポートを開始するには、[Open (開く)] をクリックします。
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エディタ内に、[FBX Import Options] ダイアログ ボックスが表示されます。[Import] または [Import All (すべてインポート)] をクリックすると、メッシュがプロジェクトに追加されます。
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[Save All (すべて保存)] ボタンをクリックしてインポートしたメッシュを保存します。
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[Save Content (コンテンツを保存)] ダイアログ ボックスが表示されます。[Save Selected (選択項目を保存)] をクリックしてインポートしたアセットを保存します。
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「QuickStartContent」フォルダに移動して、対応する .uasset ファイル が UE5 で作成されたことを確認します。
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アセットを整理しておけば、簡単に見つけることができます。
4. テクスチャのインポート
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エディタで「QuickStartContent」フォルダに移動して、コンテンツ ブラウザの [Import] ボタンをクリックしてファイルのダイアログ ボックスを開きます。
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「T_Rock_04_D」および「T_Rock_04_n」Targa (TGA) 画像ファイルを見つけて選択します。
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[Open] をクリックして TGA 画像ファイルのプロジェクトへのインポートを開始します。
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確認ボックスが Unreal Editor の右下隅に表示されます。
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T_Rock_04_n.TGA 法線マップの設定を受け入れるには、OK をクリックします。
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[Save All (すべて保存)] ボタンをクリックして、インポートした画像を保存します。
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[Save Content (コンテンツを保存)] ダイアログ ボックスが表示されます。
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[Save Selected] をクリックしてインポートしたアセットを保存します。
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「QuickStartContent」フォルダに移動して、対応する .uasset ファイル が UE5 で作成されたことを確認します。
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マーケットプレイス (Epic Launcher からアクセスできます) は、コンテンツを探したり、共有したりするのに最適です。
5. インポートするメッシュを準備する
メッシュをインポートする場合は、このセクションを参照してください。
UE5 の FBX インポート パイプラインでは、FBX 2018 を使用します。エクスポート中に別のバージョンを使用すると、互換性がなくなる場合があります。
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ビューポートでエクスポートするメッシュを選択します。
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[File] メニューから、[Export Selection (選択したメッシュをエクスポート)] を選びます (選択に無関係にシーン内のすべてをエクスポートする必要がある場合は [Export All (すべてエクスポート)] を選びます)。
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- [Export] ダイアログ ボックスで、次の操作を行います。
- UE5 Project 内の「Content」フォルダを選択します。(1)
- ファイルの名前を入力し、[FBX Export] に設定します。(2)
- エクスポートのオプションを指定します。(3)
- [Export All] をクリックします。(4)
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上記の Geometry カテゴリの設定は スタティックメッシュ を Unreal Engine 5 へエクスポートする最も基本的な要件です。
インポートをデフォルト オプションのままにしておくこともできます。各オプションの詳細については、「FBX インポート オプションのリファレンス」を参照してください。
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アセットがインポートされたので、コンテンツ ブラウザ からレベル内へドラッグ&ドロップすることができます。
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上の例では (インポート オプションの一環として)、マテリアル と テクスチャ をインポートしました。
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ビューポートでエクスポートするメッシュを選択します。
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[File] メニューから、[Export Selected (選択されたものをエクスポート)] を選択します (選択とは関係なくシーン内のすべてをエクスポートする必要がある場合は [Export] を選択します)。
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UE5 Project 内の「Content」フォルダ (1) を選んで FBX ファイルの名前 (2) を選択したら、
ボタンをクリックします。
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[FBX Export] ダイアログボックスでオプションを設定し、
ボタンをクリックして、メッシュを含む FBX ファイルを作成します。
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上記の Geometry カテゴリの設定は スタティックメッシュ を Unreal Engine 4 へエクスポートする最も基本的な要件です。
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インポートのオプションはデフォルトのままにしておくこともできます。各オプションの詳細については、「FBX インポート オプションのリファレンス」を参照してください。
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アセットがインポートされたので、コンテンツ ブラウザ からレベル内へドラッグ&ドロップすることができます。
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上の例では (インポート オプションの一環として) マテリアル と テクスチャ をインポートしました。
完了です!UE5 にインポートするメッシュの準備方法について学習しました。
✓ FBX コンテンツ パイプラインの詳細については、こちらをクリックしてください。
モデリングを整理するとゲームのパフォーマンスが向上します。
6. マテリアルを作成する
マテリアル はメッシュに適用されるアセットで、シーンにビジュアル的な美しさを付加します。 UE5 プロジェクト用にマテリアルを作成および編集する方法はいくつかありますが、ここでは マテリアル エディタ を使って説明します。
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コンテンツ ブラウザ へ移動して [Add New (新規追加)] をクリックし、[Material (マテリアル)] を選びます。
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マテリアルの名前を「Rock」にします。
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これで、「Rock」マテリアル が使えるようになりました。
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「Rock」マテリアル をダブルクリックして、マテリアル エディタ を開きます。
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マテリアル ノードの操作については、「マテリアルの操作ガイド」ドキュメントを参照してください。
2 のべき乗をつかってテクスチャ サイズを調整します。
7. マテリアルを編集する
これまでの手順で、新しいマテリアルを作成し、マテリアル エディタ を開きました。
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マテリアル エディタ では、マテリアルのカラー、光沢、透過処理などのさまざまな要素を定義できます。これから、作成した 「Rock」マテリアル を編集します。
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マテリアル グラフ 中央の Main Material ノードを選択します。選択したノードが マテリアル エディタ で強調表示されます。
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グラフエリア内にはこのノードしかありません。マテリアルにちなんだ名前が付けられます。
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[Details(詳細)] パネルで [Shading Model] を [Default Lit] から [Subsurface] に変更します。
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[Shading Model] を [Subsurface] にする と、さらに メイン マテリアル ノード の Opacity と Subsurface Color の 2 つのピンが有効になります。
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テクスチャをグラフに入れます。T キーを押しながら、エディタのグラフ エリア内を左クリックします。グラフ内に Texture Sample ノード が表示されます。
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テクスチャは最低 2 つはあるといいでしょう。以下の画像と同じ状態になるまで、ステップ 4 を繰り返します。
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Texture Sample ノード をどれか 1 つ選択し、[Details] パネル の [Material Expression Texture Base] カテゴリを見つけてください。
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Texture プロパティで「None」と表示されているプルダウン メニューを左クリックし、「T_Rock_04_D」という名前のカラー テクスチャを選択します。
検索フィールドに「T_Rock_04_D」と入力して、テクスチャ アセットを検索することもできます。
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もう片方の Texture Sample ノード にも同様のプロセスを行いますが、T_Rock_04_n という法線マップテクスチャを選択します。
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マテリアル グラフは上の画像のようになります。
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T_Rock_04_D テクスチャ サンプルの カラーピン (白) を Rock マテリアルの Base Color ピン に接続します。
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いま接続した 白いピン にはテクスチャのカラー チャンネルが含まれています。
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T_Rock_04_n テクスチャ サンプルの Normal ピン (白) を Rock マテリアルの Normal ピン に接続します。
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この 白いピン には、テクスチャの Normal Map 情報が含まれています。
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プレビュー すると、下の画像のようになっているはずです。
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1 キーを押しながら [Graph (グラフ)] パネル 内を左クリックすると、Constant ノードが 3 つ作成されます。
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- Constant ノード は、変更可能なスカラーの float 変数です。*
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3 キーを押しながら [Graph] パネル内を左クリックすると、Constant3Vector が 1 つ作成されます。
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- Constant3Vector ノードはアルファ チャンネルのない色に対応する変更可能なベクターです。*
Constant 表現式を使用した操作の詳細については、「Constant 表現式」ドキュメントを参照してください。
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ワイヤーが交差したり重なりあったりせず、簡単に接続できるようにノードを調整してください。
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すべての Constant ノードと Constant3Vector ノードを、「Rock」マテリアルのメイン ノード にある対応するピンに接続します。
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[Details] パネルの Value パラメータを更新することで、Constant と Constant3Vector のそれぞれの値を変更します。
- Specular Value = 0.0
- Roughness Value = 0.8
- Opacity Value = 0.95
- Subsurface Color = Red(1,0,0)
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プレビュー すると、下の画像のようになっているはずです。
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マテリアル エディタ を終了する前に、必ずマテリアルを保存してください。
あともう少しです!マテリアル エディタ を使用して 「Rock」マテリアル の編集が完了しました。
マテリアル エディタのキーボード ショートカットの一覧は、[Edit Menu (編集メニュー)] -> [Editor Preferences (エディタの環境設定)] -> [Keyboard Shortcuts (キーボードのショートカット)] -> [Material Editor] および [Material Editor - Spawn Nodes] カテゴリで確認できます。
8. マテリアルを Static Mesh アクタへ適用する
いよいよ仕上げの段階です。
このステップの目的は、インポートしたスタティックメッシュに マテリアル を適用することです。具体的には、次のことについて学習します。
アクタのデフォルト マテリアルを設定する
このセクションでは、スタティックメッシュ アクタ のデフォルト マテリアルを設定する方法について説明します。アクタ がレベル内に配置されるときは、必ずデフォルト マテリアルが使われます。
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コンテンツ ブラウザ 内で、前のステップでインポートしたアセットをダブルクリックします。
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スタティックメッシュ エディタ に編集用のアセットがロードされます。
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[Details (詳細)] パネルの LOD0 で [Material] ドロップダウン メニューをクリックします。
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以前のステップで作成した 「Rock」マテリアル を選択します。マテリアルは、選択ウィンドウに表示されています。
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[Preview (プレビュー)] ペイン が更新され、新しく適用したマテリアルが表示されます。
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まず [Save (保存)] ボタンをクリックしてから、マテリアル エディタ を閉じます。
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コンテンツ ブラウザ 内で新しくテクスチャ化した Static Mesh アクタをレベル内にドラッグ&ドロップします。
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このアセットをレベル内に配置する場合は、指定した マテリアル が使用されます。
アクタが使用するマテリアルを変更する
レベルに スタティックメッシュ オブジェクトを配置すると、そのオブジェクト (アクタ) のインスタンスが作成されました。その アクタ のインスタンスごとに、マテリアル を指定することができます。
スタティックメッシュ アクタ のマテリアルは、次のように変更します。
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スタティックメッシュ アクタ を選択します。
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[Details (詳細)] パネルの [Material] セクションで、[Materials] ドロップダウン メニューをクリックします。
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ポップアップ メニューで、別のマテリアルを選択します。
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または、新しいマテリアルを スタティックメッシュ アクタ 上にドラッグ&ドロップします。
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次の方法で、スタティックメッシュ アクタにマテリアルを適用しました。
- アクタのデフォルト マテリアルを設定する
- アクタが使用するマテリアルを変更する
以上で、「アーティスト向けクイック スタートガイド」は終了です。このガイドで習得できたスキルは次のとおりです。
✓ プロジェクトを設定する ✓ マテリアルを作成する ✓ マテリアルを編集する ✓ スタティックメッシュ アクタにマテリアルを適用する
それでは力を試してみましょう。
9. 応用編
習得したスキルを活用して、次のグラフのような マテリアル を新たに作成してみましょう。
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メイン マテリアル ノードの設定で、プラスチック素材をシミュレートします。
Basic_Asset1 をレベルへ追加し、それにマテリアルを適用し、マテリアルを更新して "Brick" のNormal Map テクスチャを追加します。
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さまざまなタイプのコンテンツをインポートする方法についての詳細は、以下を参照してください。
- FBX パイプラインに関する全般的な情報:FBX コンテンツ パイプライン
- FBX スケルタルメッシュ パイプラインに関する情報:FBX スケルタルメッシュ パイプライン
- FBX アニメーション パイプラインに関する情報:FBX アニメーション パイプライン
- FBX モーフ ターゲット パイプラインに関する情報:FBX モーフ ターゲット パイプライン
- FBX マテリアル パイプラインに関する情報:FBX マテリアル パイプライン
- オーディオのインポートに関する情報:オーディオ ファイル
このクイック スタート ガイドで取り扱った内容の詳細は、以下を参照してください。
- サポートされている画像タイプに関する情報:テクスチャのインポート操作ガイド
- マテリアルに関する情報:マテリアル
- コンテンツ ブラウザに関する情報:コンテンツ ブラウザ
- スタティックメッシュ エディタに関する情報:スタティックメッシュ エディタ UI