コンテナ クイック スタート ガイドでは、Unreal Engine の公式コンテナ イメージにアクセスし、それらを使用して単純なコンテナを実行する方法を説明します。このガイドでは、次の手順について説明します。
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コンピュータに Docker をインストールします。
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GitHub Container Registry にログインして、Docker を使用してビルド済みの Unreal Engine コンテナ イメージをダウンロードできるようにします。
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Unreal Engine 用にビルド済みの Linux 開発コンテナ イメージをダウンロードします。
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開発イメージを使用してコンテナを開始します。
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コンテナ内にプロジェクトをビルドしてパッケージ化します。
1. 要件
このクイックスタート ガイドで Unreal Engine コンテナ イメージを実行するには、コンピュータが「ハードウェアおよびソフトウェア要件」ページの Linux コンテナ セクションのリストにあるハードウェアとソフトウェアの要件を満たしている必要があります。
2. GitHub へのアクセスを確認する
GitHub の https://github.com/EpicGames/UnrealEngine の Unreal Engine ソースコード リポジトリにアクセスできることを確認します。リポジトリにアクセスできない場合は、GitHub アカウントを Epic Games アカウント にリンクする必要があります。
3. Docker をインストールする
Unreal Engine に含まれているコンテナ イメージをビルドおよび実行するには、Docker がおすすめです。Docker をインストールする手順は、使用しているオペレーティングシステムによって異なります。以下のリンクでは、利用可能な各プラットフォームでインストールを行う方法について説明しています。
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Linux: 適切な手順に従って、特定の Linux ディストリビューション用の Docker Engine をインストールします。
4. GitHub Container Registry で認証する
Docker を使用して GitHub Container Registry からコンテナ イメージをダウンロードするには、個人用アクセストークンを使用して認証する必要があります。read:packages
スコープのパーソナルアクセストークンをまだ持っていない場合は、 手順 に従ってトークンを作成する必要があります。
必要なスコープで個人用アクセストークンを作成したら、『GitHub の手順の説明』に従って、 dockerlogin
コマンドを使用し、GitHub Container Registry で認証します。このコマンドは、使用しているオペレーティングシステムに応じた、それぞれのコマンドライン インターフェースから実行する必要があります。
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Windows: [Start (スタート)] メニューを開き、検索ボックスに「cmd」と入力します。アプリケーション「Command Prompt」が最初の検索結果として表示されます。それをクリックするか、Enter キーを押して、コマンドプロンプトを開きます。
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macOS: Command と Space を同時押しして Spotlight 検索を開き、検索ボックスに「terminal」と入力します。アプリケーション「Terminal」が最初の検索結果として表示されます。それをクリックするか、Enter キーを押して、ターミナルを開きます。
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Linux: デスクトップ環境の検索機能 (通常は Super キーを押してアクセスします) を開き、検索ボックスに「terminal」と入力します。「ターミナル」アプリケーションが最初の検索結果として表示されます。それをクリックするか、Enter キーを押して、ターミナルを開きます。
コマンドライン プロンプトを開いたら、以下に示すコマンドを実行し、ACCESS_TOKEN
を個人用アクセストークンに、USERNAME
を自分の GitHub ユーザー名に置き換えます。
echo ACCESS_TOKEN | docker login ghcr.io -u USERNAME --password-stdin
認証プロセスが成功した場合は、 「Login Succeeded (ログインに成功しました)」 というメッセージが表示されます。
5. ビルド済みコンテナ イメージをプルする
Unreal Engine の公式のビルド済みコンテナ イメージは、 ghcr.io/epicgames/unreal-engine リポジトリにイメージタグとして保存されます。Unreal Engine 4.27 の Linux 開発イメージをダウンロードするには、以下に示す docker pull
コマンドを使用します。
docker pull ghcr.io/epicgames/unreal-engine:dev-4.27
これにより、Unreal Editor およびビルドツールのファイルをカプセル化した巨大なコンテナ イメージがダウンロードされます。インターネットの速度によっては、ダウンロードに時間がかかる場合があります。ダウンロードが完了すると、「"Status:Downloaded newer image for ghcr.io/epicgames/unreal-engine:dev-4.27"」(ステータス: 新しい ghcr.io/epicgames/unreal-engine:dev-4.27 のイメージのダウンロード完了) と表示されます。
6. 開発コンテナでプロジェクトをビルドする
テスト目的で利用できる Unreal Engine プロジェクトがない場合は、手順 に従って新しいプロジェクトを作成する必要があります。Linux と互換性のないコードプラグインをプロジェクトが使用していない限り、任意のプロジェクトで開発コンテナ イメージをテストできます。
コマンドラインプロンプトを開き、以下に示すコマンドを実行して、開発イメージを使用して新しいコンテナを開始し、PROJECT_PATH
をプロジェクトの「.uproject
」ファイルを含むディレクトリへのパスに置き換えます。
docker run --rm -ti -v "PROJECT_PATH:/project" ghcr.io/epicgames/unreal-engine:dev-4.27
これにより、プロジェクトのファイルにアクセスできるコンテナが起動します。コンテナは Linux を実行しているため、Linux デバイス用のプロジェクトのビルドおよびパッケージ化にこれを使用できるようになります。プロジェクトをパッケージ化するには、以下に示すコマンドを実行し、PROJECT_NAME
をプロジェクトの名前に置き換えます。
/home/ue4/UnrealEngine/Engine/Build/BatchFiles/RunUAT.sh \
BuildCookRun \
-utf8output \
-platform=Linux \
-clientconfig=Shipping \
-serverconfig=Shipping \
-project=/project/PROJECT_NAME.uproject \
-noP4 -nodebuginfo -allmaps \
-cook -build -stage -prereqs -pak -archive \
-archivedirectory=/project/Packaged
プロジェクトがブループリント以外を含む場合は、プロジェクトの C++ コード モジュールがコンパイルされ、プロジェクトのアセットがクックされてパッケージ化されます。パッケージ化されたファイルは、「.uproject
」ファイルを含むディレクトリ内にある「Packaged
」というサブディレクトリに配置されます。
コンテナを停止するには、以下に示すコマンドを実行します。
exit
Next Steps
ここまで来ると、ビルド済みのコンテナ イメージの操作の基本に慣れてきたと思います。下記のリソースを確認すると、Unreal Engine コンテナの使用についてさらに学習することができます。
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ビルド済みのコンテナ イメージをダウンロードするだけでなく、Unreal Engine に含まれているすべてのイメージをカスタマイズして、ソースからビルドすることもできます。
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開発イメージとランタイム イメージのどちらが必要かわからない場合は、Unreal Containers コミュニティハブの『クイックスタート ガイド』を参照してください。
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Unreal Engine コンテナの恩恵を受けることができる ユースケースのリスト を調べることもできます。