Lyra は、サンプル ゲーム プロジェクトとして設計されたラーニング リソースで、 Unreal Engine 5 (UE5) のフレームワークの理解を深めるのに役立ちます。Lyra のアーキテクチャは、UE5 の開発に伴って定期的に更新されるコア システムとプラグインも含めて、モジュール式となるように設計されています。
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クロスプラットフォームの互換性とスケーラビリティ。
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Epic Online Services と Console Online Subsystems に向けたオンライン マルチプレイヤーとクロスプレイのサポート。
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3 つの異なるゲーム モードから選択する機能を搭載:Elimination (チーム デスマッチ)、Control (コントロール ポイントを確保)、および Exploder (トップ ダウンのパーティ ゲーム)。
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カスタマイズ可能なゲームプレイ アビリティ システム。
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Niagara FX。
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メニュー設定、コントローラー キー スティック、およびヘルス、マナ、弾薬の表示を含む、プロジェクトのゲームプレイ コンセプトのための Unreal Motion Graphics (UMG) ウィジェット クラスと UI アイコン。これらの UI 機能はモジュール性を取り入れた設計となっているため、Lyra とは別に、これらのシステムを独自のゲームで利用することができます。
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ロコモーション アニメーション アセット、サウンド、あらゆるポーンに対応した武器システムを含む、最適化された手作りのコンテンツ。
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新しい UE5 マネキン「Manny と Quinn」。これらのマネキンは、MetaHumans と同じコア スケルトン階層を使用するプレイ可能なキャラクターで、アニメーション システムに対応しています。
Lyra Starter Game をダウンロードする
Lyra ゲーム サンプルは、Epic Games Launcher からダウンロードできます。ダウンロードするには、[Samples (サンプル)] タブをクリックして [Lyra Game Sample] に移動するか、[Marketplace (マーケットプレイス)] タブをクリックして 検索 フィールドに「Lyra」と入力します。
Lyra サンプル ページで Create Project を選択すると、サンプルのコピーをハードドライブに作成することができます。Unreal Engine のランチャー バージョンを使用している場合は、サンプルのコピーをハードドライブの好きな場所に置くことができます。

Engine ソース ビルドの Lyra をダウンロードする
Unreal Engine の独自のソースビルドをダウンロードすることができます。詳細は「Unreal Engine ソースコードをダウンロードする」を参照してください。
Unreal Engine ソースのダウンロードが終了したら、カスタム ビルド エンジンのトップレベル ディレクトリ内に Lyra をダウンロードしてインストールする必要があります。トップレベルのディレクトリを選択すると、LLyraStarterGame サブディレクトリが作成され、ソースコードとコンテンツを含む LyraStarterGame.uproject ファイルが作成されます。

インストールしたサンプルのコピーを起動するには、.uproject ファイルをダブルクリックするか、ランチャーの [Library (ライブラリ)] タブからサンプルを直接起動します。
カスタム ビルド バージョンのエンジンを使用している場合は、プロジェクト ファイルを再作成し、Visual Studio などのソースコード エディタ内からプロジェクトとして Lyra を起動することができます。
「LyraStarterGame.uproject」ファイルを右クリックすると、複数のコピーがインストールされている場合は、インストールされている別のバージョンのエンジンに関連付けることができます。あるいは、ソースコード エディタでコンパイルするためのプロジェクトファイルを生成できます。

サンプル ゲームをプレイする
Lyra を起動すると、DefaultEditorOverview レベルが デフォルト マップ としてロードされます。エディタから Play In Editor (PIE) のボタンをクリックすることで、このデフォルト レベルを起動できます。
PIE モードになると、Lyra ポーンがプレイヤー コントローラーによって所有されます。レベル内には、エクスペリエンス にロードされるポータルがいくつか存在します。

次の表は各マップの概要です。
ゲーム モード マップ | 説明 | コンテンツ ファイル パス |
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Control | チームメイトと一緒にコントロール ポイントを確保し、スコアを上げましょう。 | /ShooterMaps/Maps/L_Convolution_Blockout |
Elimination | 十分な数の敵を見つけて倒し、この典型的な対戦型のチーム マッチに勝利しましょう。 | /ShooterMaps/Maps/L_Expanse |
Front End | Lyra サンプル ゲームのメイン メニューが含まれています。 | /Game/System/FrontEnd/Maps/L_LyraFrontEnd |
Default Map | ユーザーに表示されるマップの基本的な例です。 | /Game/System/DefaultEditorMap/L_DefaultEditorOverview |
Shooter Gym | ShooterCore プラグインの機能を試すための小規模なテスト レベルです。 | /ShooterCore/Maps/L_ShooterGym |
Exploder | このトップダウンのパーティ ゲームでは、ブロックを破壊し、パワーアップを集め、爆破されないようにしましょう。 | /TopDownArena/Maps/L_TopDownArenaGym |
各ゲーム モードのマップは File > Open Level を使用してリスト表示されたコンテンツ ファイル パスへ移動することで、直接エディタに取り込むことができます。
大部分のマップはゲーム機能プラグイン内に置かれています。Expanse のようなマップを初めてロードすると、World Partition マップなので エディタ ビューポート は空になります。
レベル アクタを表示するには、右下の World Partition の詳細パネルをクリックしてドラッグし、World Partition グリッド セル を選択してから、右クリックして Load Selected Cells を選択し、マップのその部分をロードします。

ゲームモードレベルの 1 つが開いているときに PIE を使用すると、デフォルトマップの適切なポータルに足を踏み入れたかのように、適切なゲームモードが読み込まれます。
Lyra のゲーム マップとメニューの詳細については、「Lyra の概要」リファレンス ページを参照してください。
Lyra フレームワーク システム
Lyra では ゲームプレイ機能プラグイン を使用します。これは、「Content」フォルダには汎用的なアセットとメイン ロビーのみが含まれ、Lyra スターター ゲームを構成するさまざまなコア要素は「plugins」フォルダに含まれていることを意味します。
ロビー内でゲーム エクスペリエンスが選択されると、それに必要なプラグインがゲームにロードされます。例えば、Expanse チーム デスマッチ マップを選択すると、ポーンとメカニクス の ShooterCore がロードされ、次にレベルの ShooterMaps がロードされます。
プライグイン | フォルダ名説明 |
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Lyra Example Content | グリッドなどの共有マテリアルが含まれます。 |
Shooter Core Content | LyraShooterGame エクスペリエンスのコア要素が含まれます。これには、ゲームモード、ダッシュなどの特定のゲームプレイ機能、テレポーターや手りゅう弾、ボット、武器、ユーザー インターフェース要素などのアクタのブループリントが含まれます。 |
ShooterMaps Content | LyraShooterGame (Expanse と Convolution) で使用されるマップと、関連するマテリアルとコンテンツが含まれます。 |
TopDownArena Content | マップ ジェネレータやパワーアップ アイテムなど、TopDownArena エクスペリエンスのコンテンツが含まれます。 |
エクスペリエンスは LyraExperienceDefinition クラスを使って定義されます。[World Settings (ワールド セッティング)] の [Default Gameplay Experience (デフォルト ゲームプレイ エクスペリエンス)] にアクセスするには、ツールバー から [Window (ウィンドウ)] > [World Settings] > [Game Mode (ゲーム モード)] に移動します。
エクスペリエンスは高度なバージョンの GameMode と捉えることができます。一つのプラグインに複数のエクスペリエンスを維持することが可能で、例えばチーム デスマッチとコントロール ポイントの両方のエクスペリエンスでは ShooterCore プラグインを使用します。また、これらは同じ親クラスから派生します (B_LyraShooterGameVase は LyraExperienceDefinition の子クラスです)。
これらのクラスには、Lyra の入力およびゲームプレイのメカニクスで使用される情報が含まれています。一方で、他のオプションにはスコアリング システム (チーム デスマッチの Elimination とコントロール ポイントの Capture に基づく) などの情報が含まれます。