自動化システム の一部である FBX Test Builder はプラグインで、個々の FBX ファイルについて独自のテストを作成することができます。FBX Test Builder はひとつの FBX ファイルの Test Plan (テスト計画) を作成します。この計画を使って、期待される結果をインポート、再インポート、または期待される結果に対して比較することができます。作成されたテスト計画は、JSON ファイルとして保存され、その拡張子がない以外はテストされている FBX ファイルと同じ名前を共有します。

FBX Test Builder を使うと、FBX ファイルで選択された操作を可能にし、期待される結果に対してチェックし、テストの合否を決めるテスト計画を作成することができます。
プラグインを有効にする
FBX 自動化テストのビルドを開始する前に、まず FBXAutomationTestBuilder を有効にする必要があります。これを行うには、[Edit > Plugins > Testing] の順に選択します。
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プラグインを有効にした後、Unreal Engine を再起動してからアクセスする必要があります。
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FBX Test Builder にアクセスするには、ファイル メニューを使って [Window] > [Automation Tools] > [FBX Test Builder] の順にアクセスします。
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Test Plan をビルドする
FBX Test Builder を使う場合、選択した Action (アクション) (またはオペレーション) を使用します。このアクションを行い、一連の Expected Results が、当該 FBX ファイルに対する 合否を決定します。この一連のアクションと結果は、 Test Plan (テスト計画) と呼ばれます。
アクション
各テスト計画について、5 つの主要なアクションがあります。各アクションには、テストを正確に行うために使う基準があります。こうしたアクションと基準の概要を 以下に示します。

アクション | ステップ |
---|---|
Import |
|
Reimport |
|
Add LOD (Level of Detail) |
|
Reimport LOD (Level of Detail) |
|
Import Reload |
|
期待される結果
各テスト計画について、Expected Results のリストを評価して、テストの合否を決定します。

設定 | 説明 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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Expected Presets Type | チェックを入れるべき事前定義されたデータ
|
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Expected Presets Data Integer | 指定した FBX ファイルについてチェックを入れるべき期待される整数値を入力します。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
Expected Presets Data Float | 指定した FBX ファイルについてチェックを入れるべき期待される float 値を入力します。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
Expected Presets Data Double | 指定した FBX ファイルについてチェックを入れるべき期待される double 値を入力します。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
Expected Presets Data String | 指定した FBX ファイルについてチェックを入れるべき期待される文字列の値を入力します。 |
Expected Result を設定する
Expected Result を設定するために、6 種類のマテリアルとテクスチャを含むボックス メッシュを持つサンプル FBX をテストケースとして使用します。

-
[Add] (+) ボタンをクリックして、Expected Result を追加します。次に、チェックに使用する Expected Preset Type を選択します。
-
テストしたい Expected Presets Type に対応する Expected Presets Data type を選択します。この例では、Mesh Materials Number type を選択して、インポート時に含まれる FBX の 6 つのマテリアルをチェックします。
-
Mesh Materials Number プリセット タイプでは、インポートされているマテリアル数をチェックする整数値のみが期待されます (プリセットのツールチップまたはリファレンス上のテーブルを使ってどのデータが必要かを見ます)。Expected Presets Data Integer を一回クリックして、 配列に期待される結果のチェックを追加します。
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配列の要素 0 について、FBX を使ってインポートされたマテリアル数を入力します。この例では、6 つのマテリアルが期待されます。
-
必要な インポート オプション をセットアップし、選択した Expected Preset Type が必要とするもののすべてが正確にインポートされるようにします。例えば、Box FBX では、 FBX からマテリアルとテクスチャをインポートする必要があるため、[Import Materials (マテリアルをインポート)] と [Import Textures (テクスチャをインポート)] のオプションを有効にします。
-
[Save JSON] ボタンをクリックすると、Test Plan が [Session Frontend Automation] タブに追加されます。このタブの
Engine/Import/FBX/[NameOfTheFBX]
に Test Plan があります。画像をクリックしてフルサイズで表示
FBX Test Editor Session Frontend Automation タブ -
テスト実行後、オペレーション システムが指定した LOD(0) の Mesh Materials Number (6) が、インポートしたアセットと一致するかをテストします。
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テストに不合格になったら、[Automation] タブでそのテストを選択して、[Automation Test Results] パネルでその理由を確認します。
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Message Log もポップアップして、 [Session Frontend ] ウィンドウが開いているか否かに関係なく、テストの合否と不合格の理由を示します。
インポート オプション
Expected Results Test Plan をセットアップ後、テストしたいアクションについて、インポート、再インポートが正しく設定されていることも確認します。例えば、決まった数のマテリアルをインポートする FBX をテストする場合、 [Import Materials] を必ず有効にします。こうしたオプションは、コンテンツ ブラウザ経由でエディタにアセットをインポートするときに利用可能なものと同じオプションです。

詳細は、「FBX インポート オプション」をご覧ください。
テスト計画作成のワークフロー
以下の手順に従って、FBX テストのためのテスト計画を作成します。
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テストする FBX を以下の場所にコピーします。
[Unreal Engine Root Directory]/Engine/Content/FBXEditorAutomation
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このフォルダに入れられた FBX は、自動的に [Select an FBX file] ドロップダウン リストに表示されます。
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[Select a Test Plane] ドロップダウンを使って [Create new plan] を選択するか、既に存在しているものを選択して編集します。
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以下のセクションに入力します。
General:
- Test Plan Name - このテスト計画に名前を付けて、テスト計画リストから選択して使用できるようにします。
- Action - FBX ファイル上で実行する操作の種類を選択します。例えば、インポート、再インポート、LOD を追加、LOD を再インポート、またはインポートの再ロードがあります。
- LOD Index - 再インポートの LOD を使う場合、ここで再インポートする LOD インデックスを入力します。
- Delete Folder Assets - テスト計画の終わりにインポートしたアセットを削除するかどうかです。
Expected Results:
- Expected Presets Type を設定し、テストを完了するために必要なデータ型を入力します。
Import Options:
- テストのために特定の FBX のインポートを成功させるために必要な インポート オプション を設定します。
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[Save JSON] ボタンをクリックしてテスト計画を保存し、自動化テスト中にこの FBX ファイルに対して実行する利用可能なテストに追加します。