Unreal Engine (UE) では、Visual Studio 向けの Android Game Development Extension (AGDE) プラグイン によるデバッグをサポートしています。このプラグインにより、Android Studio 環境に切り替えることなく、Visual Studio で Android プロジェクトをデバッグしてプロファイリングするためのツールが提供されます。これは、UE の Android プロジェクトに推奨される、Windows ユーザー向けのデバッグ環境です。
このガイドでは、このプラグインをダウンロードして有効にする方法を説明し、プログインの使用に役立つ資料へのリンクを紹介します。
1. AGDE をダウンロードしてインストールする
AGDE プラグインをインストールして、プロジェクトのソリューションで使用できるように設定するには、以下の手順に従います。
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Visual Studio 2019 がインストールされており、Unreal Engine のデフォルト Visual Studio バージョンとして使用していることを確認します。
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Android Developer ページ から AGDE プラグインをダウンロードします。
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AGDE プラグインを Visual Studio にインストールします。
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プロジェクトの .uproject ファイルを見つけて右クリックし、コンテキスト メニューを開きます。[Generate Project Files (プロジェクト ファイルの生成)] をクリックして Visual Studio ソリューションを再生成します。
この新しいソリューション ファイルでは、このプラグインがデフォルトで有効になります。
1A. JDK を設定する
Visual Studio の起動時に、JDK のインストールが正しいバージョンではないことを示すエラーが表示されることがあり、この場合は、Gradle エラーが原因で、Unreal Automation Tool (UAT) によるプロジェクトのパッケージ化が妨げられます。

以下の手順に従って正しいバージョンをインストールします。
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Java SE の必須のバージョンを Java SE Archives からダウンロードします。たとえば、Visual Studio のエラーで JDK 11 が必要であると示された場合は、Java SE 11 をダウンロードします。
Visual Studio で推奨されたバージョンよりも新しいバージョンの JDK はインストールしないでください。互換性の問題が生じる可能性があります。
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ダウンロードが完了したら、Java SE をコンピュータにインストールします。インストール先のディレクトリを記録しておいてください。
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検索バー を開いて「Edit the System Environment Variables (システム環境変数の編集)」を見つけます。このオプションをクリックして [System Properties (システムのプロパティ)] ダイアログを開きます。
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[Environment Variables (環境変数)] ボタンをクリックします。
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JAVA_HOME
環境変数があればそれを選択し、[Edit (編集)] をクリックして、そのディレクトリを JDK のインストール先の場所に設定します。 -
環境変数の変更を反映させるためにコンピュータを再起動します。
再起動後は、コンピュータで AGDE プラグインと互換性のあるバージョンの JDK が使用されます。
2. AGDE を使ってプロジェクトを起動する
AGDE では Android デバイス上で Unreal Engine アプリケーションをデバッグしたり、それにアタッチしたりすることができます。それには、Visual Studio でコンフィギュレーション オプションをいくつか設定する必要があります。また、AGDE を使用する前に、APK をパッケージ化する必要もあります。これは、AGDE では Android プロジェクトのコードはコンパイルできるものの、コンテンツはクックできないためです。次の手順に従って、お使いのデバイスでプロジェクトを起動します。
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BuildCookRun コマンドを使ってプロジェクトを Android 向けにパッケージ化します。Unreal Editor の ターンキー または [Platforms (プラットフォーム)] ドロップダウンを使用することもできます。
クック処理とパッケージ化のプロセスの詳細については、「Build Operations and Cooking Content (ビルド操作とコンテンツのクック処理」を参照してください。
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プロジェクトの Visual Studio ソリューションを開きます。
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[Solution Configuration (ソリューション構成)] を [DebugGame] に、[Solution Platform (ソリューション プラットフォーム)] を [Android] に設定します。
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テストに使用する Android デバイスを、USB ケーブルを使ってコンピュータに差し込みます。USB デバッグを行うための権限、またはコンピュータでデバイスのデータにアクセスするための権限を許可するようデバイスで求められたら、その権限を許可します。
USB 接続を使用する場合は、ケーブルとコンピュータ上のポートの両方でデータがサポートされることを確認してください。
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プロジェクトのビルドとデバッグを行うボタンにデバイスの名前が表示されます。これをクリックするか、F5 キーを押してデバッグを開始します。デバッガが起動するまで時間がかかる場合があります。
SIGILL エラーが発生した場合は F5 キーを押してエラーをスキップし、AGDE を引き続き実行します。
デバイスでプロジェクトがビルドされて起動し、ユーザーは他の Windows アプリケーションと同様に、Visual Studio のデバッグ ツールを使用できるようになります。
3. AGDE をアプリケーションにアタッチする
次の手順に従って、Unreal Engine アプリケーションの実行中のインスタンスにアタッチします。
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ツールバーの [Debug (デバッグ)] ドロップダウンをクリックして [Attach to Process (プロセスにアタッチ)] を選択します。
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[Connection Type (接続タイプ)] を [Android Game Development Extension] に設定します。
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[Connection Target (接続ターゲット)] ドロップダウンをクリックして、使用しているデバイスのエントリを選択します。
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アプリケーションのプロセスを選択して [Attach (アタッチ)] をクリックします。
追加資料
AGDE の機能の詳細については、以下のドキュメントを参照してください。