Unreal Editor では、任意の レベル ビューポート を特別な シネマティック ビューポート に変更できます。シネマティック ビューポートは、追加の機能、ビヘイビア、およびディスプレイ モードを有効にし、シネマティック コンテンツの作成をサポートします。このガイドでは、シネマティック ビューポートとその機能を有効にする方法の概要を示します。
前提条件
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シーケンサーを使用するプロジェクトがある。プロジェクトがまだない場合は、提供されている シネマティック サンプル のいずれかを使用できます。
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シーケンサー をレベル内で開いている。
シネマティック ビューポートを有効にする
シネマティック ビューポート モードを有効にするには、 [Viewport Perspective (パースペクティブ ビューポート)] メニューを選択し、 [Cinematic Viewport (シネマティックス ビューポート)] を有効にします。

概要
シネマティック ビューポートを有効にし、 シーケンサー を開いたら、ビューポートに新しいシネマティック要素が表示されます。

フィルム オーバーレイ
[Film Overlays (フィルム オーバーレイ)] メニューには、ビューポートの視覚的なガイドが含まれており、有効にするとフレーミングやコンポジションに役立ちます。オーバーレイには、 Composition オーバーレイと Frame オーバーレイという 2 つの主なカテゴリがあります

Composition オーバーレイ
名前 | 説明 |
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Disabled | デフォルトの表示モード。オーバーレイを表示しません。 |
Grid (3x3) | 3x3 のグリッドをビューポートに表示し、 三分割法 に基づくフレーミングを許可します。 ![]() |
Grid (2x2) | 2x2 のグリッドをビューポートに表示します。 ![]() |
Crosshair | 中央のレチクルを表示します。これは、写真のレチクルをエミュレートするのに便利です。 ![]() |
Rabatment | ラバットメント オーバーレイをビューポートに表示することで、 長方形のラバットメント に基づいたフレーミングが可能になります。 ![]() |
Composition オーバーレイのラインは、任意のカラーやアルファ値で着色することもできます。[Tint (色合い)] の横のカラー バーをクリックすると、 [ColorPicker] が開き、ここからラインのカラーや透過性を選択できます。

Frame オーバーレイ
Frame オーバーレイ は、イメージをフレーミングする際に セーフエリア または レターボックス をエミュレートするために使用されるガイドラインです。
名前 | 説明 |
---|---|
Action Safe | 「アクション」セーフのガイドラインを表示します。デフォルトで、スクリーン空間の余白の 95% の位置に 赤色 で表示されます。 ![]() |
Title Safe | 「タイトル」セーフのガイドラインを表示します。デフォルトで、スクリーン空間の余白の 90% の位置に 黄色 で表示されます。 ![]() |
Custom Safe | カスタムのセーフ ガイドラインを表示します。デフォルトで、スクリーン空間の余白の 85% の位置に 緑色 で表示されます。 ![]() |
Letterbox Mask | レターボックス オーバーレイを表示します。ターゲットのアスペクト比によって切り取られる元のイメージの内容を示します。デフォルトで、レターボックス アスペクト比は 2.35:1 です。 ![]() カメラのセンサー サイズに対してレターボックスが正確になるようにするには、カメラのプロパティ で Constrain Aspect Ratio プロパティが有効になっていることを確認する必要があります。 |
各セーフ領域のエントリには横にパーセンテージ フィールドがあり、これはガイドラインのスクリーン サイズに対応します。値を 100% にするとスクリーンの外側のエッジにガイドラインが到達し、0% にするとスクリーンの中心点にガイドラインが到達します。完全に表示するため、ガイドラインの範囲は 1% から 99% に固定されています。

Letterbox Mask エントリの横で、異なるレターボックスのアスペクト比を入力できます。これを行うと、入力アスペクト比に従うようにレターボックスの形状が変更されます。

セーフ ガイドラインとレターボックス ガイドラインは、どちらもプロパティのカラー バーをクリックすることで任意のカラーに着色できます。これを行うと、 [ColorPicker] が開き、ここからガイドラインのカラーや透過性を選択できます。

再生プレビューおよびコントロール
シネマティック ビューポートが有効になると、新しいコントロールとディスプレイがビューポートの下部に表示されます。

このエリアの上部領域には現在のショット、カメラ、およびタイミングに関する情報が表示されます。

- 現在の シーケンス と現在の カメラ の名前。
- 現在のカメラの フィルムバックのプロパティ 。
- シーケンスまたは Master Sequence の現在の 時間 。
時間バーも表示されます。また、シーケンサーから類似する 再生ヘッド のインタラクションを活用することで、操作を行えます。表示されている時間バーが、シーケンサーの時間バーと同期されます。

下部領域には時間および再生のコントロールが表示されます。

- 作業範囲 と 再生範囲 の開始時間。
- アクティブなシーケンスの現在の時間。
- 再生コントロール 。これらをクリックし、再生、一時停止、およびその他の再生機能を実行できます。
- 再生範囲 と 作業範囲 の終了時間。
時間表示は下の部分で操作できます。時間表示をクリックして異なる値を入力したり、クリックして左右にドラッグし、値をスクラブしたりすることができます。

シネマティック コントロールを許可する
Unreal Engine でシネマティック コンテンツの作業に取り組む際には、主なシネマティック ビューに加えて 複数のビューポート を使用し、シーンを異なる視点からプレビューする必要があることがあります。[Allow Cinematic Control (シネマティック コントロールを許可)] オプションを使用すると、 シーケンサー でカメラを制御しているときにシネマティックを表示するビューポートを選択できます。

[Allow Cinematic Control] は、 パースペクティブ 表示モードをビューポートで使用する場合にのみ、有効または無効にすることができます。
Unreal Engine のプライマリ ビューポートでは [Allow Cinematic Control] がデフォルトで有効になっています。

パースペクティブ ビューポートに設定されているビューポートが複数ある状況では、ビューポートのオプション メニューで [Allow Cinematic Control] を有効または無効にすることで、シネマティックを完全に制御するビューポートを選択できます。ほとんどのケースで、1 つ以上のビューポートの [Allow Cinematic Control] を有効にし、その他すべてのビューポートでは無効のままにすることをお勧めします。
