ビークルのウェイト分布は、制御上重要です。ハンドリング、加速、トラクションなどの様々な特性に影響を及ぼすからです。ビークルの種類が違うと、用途に応じて異なる重心分布が必要になります。ゲーム制作では、こうした特性によって制作しているゲームのスタイルが決まります。アーケード スタイルのレーシング ゲーム、シミュレーター、またはこの 2 つを組み合わせたものなどがあります。Center of Mass (重心) を変更すると、ビークルのウェイト分布を変更することができます。
ゲームでは、重心の主な用途はビークルですが、不規則な形状を囲む大きな物理ボディに対しても使用することができます。 Physics アセット では、ひとつの大きな物理ボディを使って、ビークル (または大きなオブジェクト) の質量の大部分を定義することが多いでしょう。 重心はこうした物理ボディの中心で生成されますが、ビークルの操作が不自然になることがあります。そのため、ビークルの質量が実際にある場所を考慮して重心を調整します。

アンダーステアリングとオーバーステアリング
重心の位置に応じて、主に前側を重くするようにシフトし、ビークルが アンダーステアリング (コーナーを回るときに十分に曲がらない) 傾向を持つようにしたり、主に後部側を重くするようにして、オーバーステアリング (意図したよりも曲がる) 傾向になるようにします。 ほとんどの場合、ビークルの制御が簡単になるように重心のニュートラル バランスを見つけるのが理想です。


重心をどこに置くかを検討する場合、ビークルが宙に浮いたときの処理に影響を及ぼすことを覚えておいてください。この例では重心は低くなっていて車の後部に近くなっています。地面から低いため、簡単に高速になり、重心が後部の低い場所にあるということは車を安定させます。特にジャンプの場合はそうです。
重心のデバッグレベル エディタで物理オブジェクトに関連する質量のプロパティと慣性テンソルをデバッグするために [Show > Advanced > Mass Properties] の順に進んで ![]() ![]() 各軸の太さは軸に沿った慣性モーメントの大きさを示しています。 |
|
---|---|
重心:X:0, Y:0, Z:0 | 重心:X: -25, Y:0, Z: -10 |
重心のデバッグ
レベル エディタで物理オブジェクトに関連する質量のプロパティと慣性テンソルをデバッグするために [Show > Advanced > Mass Properties] の順に進んで Show
フラグを有効にします。


各軸の太さは軸に沿った慣性モーメントの大きさを示しています。