RenderDoc はオープンソースのスタンドアローン型グラフィックス デバッガーです。Unreal Engine などのアプリケーションの単一のフレームを簡単にキャプチャし、調べることができます。キャプチャしたデータは RenderDoc に取り込まれ、イベント、API などを用いて GPU で起こっていることを詳細に調査します。
RenderDoc をインストールする
RenderDoc は無料オープンソースのスタンドアローン型グラフィックス デバッガーです。RenderDoc.org からダウンロードしインストールすることができます。
以下は RenderDoc が現在サポートしているオペレーション システムと PAI のリストなので、Unreal Engine のサポート対象と異なる場合があります。最新の情報は RenderDoc's FAQ を参照してください。
RenderDoc は次のオペレーティング システムをサポートしています。
- Windows 7、10、11
- Linux
- Android
- Nintendo Switch
RenderDoc は次の API をサポートしています。
- Vulkan
- D3D11
- D3D12
- OpenGL 3.2+
- OpenGL ES 2.0 — 3.2
プロジェクトで RenderDoc を有効にする
RenderDoc プラグインはエンジンに含まれており、デフォルトで有効になっています。プロジェクトで RenderDoc を有効にするには、コマンドライン引数かプロジェクト設定を使用する 2 通りの方法があります。
起動時に RenderDoc がアタッチされると、レベル ビューポートの右上角に RenderDoc アイコンが表示されます。

以下はそれぞれの方法で有効にする手順です。
プラグイン プロジェクト設定を使用する
[Advanced Settings (詳細設定)] の [Plugins] > [RenderDoc] の [Project Settings (プロジェクト設定)] で Auto attach on startup を有効にします。プロジェクトがロードされる都度、起動時に RenderDoc を実行する場合に最適な方法です。

コマンドラインを使用する
エディタ ショートカットを使ってコマンドライン引数を有効にします。Shortcut タブで -AttachRenderDoc
を Target に追加します。RenderDoc を一定時間だけ実行したい場合に最適な方法です。

フレーム キャプチャを実行する
以下の手順は、ご使用の Unreal Engine プロジェクトで統合された RenderDoc プラグインを使って、または直接 RenderDoc アプリケーションで単一フレームのキャプチャを実行する方法の概要です。
機能の詳細および RenderDoc の使用方法は、RenderDoc Documentation を参照してください。
RenderDoc プラグイン
Unreal Engine の RenderDoc プラグインを使ってフレームをキャプチャするには、以下の手順に従います。
- プロジェクト用に適切な RenderDoc プラグインを有効にします。
- キャプチャを実行するプロジェクトとシーンを開きます。
- レベル ビューポートで [RenderDoc Capture] ボタンをクリックします。
クリックしてフルサイズ表示
RenderDoc アプリケーション
スタンドアローン型 RenderDoc 実行ファイルで Unreal Engine を使ってフレームをキャプチャするための手順の概要です。
- ゲームを起動するように RenderDoc を設定します (例えば、正しいコマンドライン引数を使った UEEditor.exe などで)。
[Capture Child Processes (子プロセスをキャプチャする)] when launching with the UEEditor.exe で起動する時に Capture Child Processes を有効にします。
- 実行ファイルを起動します。
- F12 ホットキーを押して、フレーム キャプチャを実行します。
RenderDoc の設定、アプリケーションの起動、フレーム キャプチャの実行の詳細については、RenderDoc Getting Started Guide を参照してください。
プロジェクト設定
[Project Settings (プロジェクト設定)] ウィンドウから追加の RenderDoc プラグイン設定を行います。メイン メニューから [Edit (編集)] > [Project Settings (プロジェクト設定)] を選択し、Plugins カテゴリで RenderDoc を選択します。

プロパティ | 説明 |
---|---|
フレーム キャプチャ設定 | |
Capture all activity | 有効にすると、RenderDoc は現在のビューポートのみではなく、フレーム全体に対してすべてのビューポートとエディタ ウィンドウにあるすべてのアクティビティをキャプチャします。. |
Capture all call stacks | 有効にすると、RenderDoc はすべての API コールに対するコール スタックをキャプチャします。 |
Reference all resources | 有効にすると、RenderDoc はレンダリングされたすべてのリソースをキャプチャ内に含みます (フレーム中に使用されなかった場合でも)。 |
Save all initial states | 有効にすると、RenderDoc はレンダリングされたすべてのリソースの初期ステートを常にキャプチャします (フレーム中に使用されてないであろう場合も)。 |
詳細設定 | |
Show help on startup | 有効にすると、RenderDoc をによるヘルプ ウィンドウがエディタの起動時に表示されます。 |
Use the RenderDoc crash handler | 有効にすると、クラッシュが発生した場合に RenderDoc クラッシュ ハンドラが使用されます。 |
RenderDoc executable path | RenderDoc 実行ファイルを使用するようにパスを設定します。 |
追記およびリソース
- RenderDoc の使用方法およびフレーム キャプチャの分析については『RenderDoc Documentation』を参照してください。
- RenderDoc プラグインは Unreal Engine 向けに Fredrik Lindh ("Temaran") が設計開発を行いました。詳細は、『RenderDoc GitHub respository』を参照してください。