次の被写界深度方式を使用すると、フォワード レンダリング パスを用いてモバイル プラットフォームに最適化された低コストの被写界深度効果を得られます。
ガウス
Unreal Engine 4.23 において、この被写界深度方式は、ディファードおよびデスクトップのフォワード レンダラ向けから取り除かれました。デスクトップ PC でこの被写界深度方式を使用するには、Mobile Previewer からどれかのモバイルプラットフォームプレビューを有効にしてください。
ガウス 被写界深度 (DOF) 方式は、標準のガウス ブラー (またはスムージング) 機能を使用してシーンをぼかします。ガウス DOF ブラーの前景と背景は、固定サイズのガウス ブラー カーネルを使用します。この方式は、モバイルなどのローエンド ハードウェアでは非常に高速に動作します。これにより、処理速度が重要な場合、オーバーヘッド コストを抑えながらパフォーマンスを維持できます。


被写界深度の視覚化
遷移領域を含むこれらのレイヤーは、レベル ビューポートの [Show (表示)] > [Visualize] の下の [Depth of Field layers] 表示フラグを使用して視覚化できます。


[Depth of Field layers] で視覚化すると、プロパティとその現在設定されている値を含めることによって選択された DOF の方式に関連する便利な情報も表示されます。

焦点距離
Focal Distance (焦点距離) は、焦点範囲とキャプチャされる画角を表します。焦点距離を長くすると被写界深度が浅くなり、焦点範囲外ではオブジェクトがよりぼやけますが、焦点距離を短くすると被写界深度が深くなり、焦点がより鮮明になって焦点が合っていないオブジェクトの数が少なくなります。F 値は同じままでも、レンズサイズを変更することで、被写界深度効果の深さを調整することができます。
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焦点距離 と 焦点範囲 を設定後は、 近変移 と 遠変移 を使用して、焦点範囲と完全にぼやけたシーン間の距離を調整できます。さらに、 近ブラー サイズ と 遠ブラー サイズ を調整して、ガウス DOF の外観をさらに微調整することもできます。

近遠変移とブラー サイズの値を調整して、優れた被写界深度効果を生成しているガウス DOF。
この例では、次の値が設定されており、近距離および遠距離でソフトな被写界深度効果を得ています。
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焦点距離: 215
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焦点範囲: 2500
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近変移: 500
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遠変移: 400
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近ブラー サイズ: 2.0
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遠ブラー サイズ: 2.5
利用可能な設定
プロパティ | 説明 |
---|---|
モバイルでの高品質ガウス DOF | ハイ エンドのモバイル プラットフォームで HQ ガウスを有効にします。 |
焦点距離 | 被写界深度効果がよく現れる距離。この値は、Unreal の単位 (cm) で測定されます。 |
近変移領域 | ボケまたはガウス DOF を使用したときに、シーンがフォーカスされた状態からぼやけた状態に移行するカメラに近い側にある焦点範囲からの Unreal 単位の距離。 |
遠変移領域 | ボケまたはガウス DOF を使用したときに、シーンがフォーカスされた状態からぼやけた状態に移行するカメラから最も遠い側にある焦点範囲からの Unreal 単位の距離。 |
焦点範囲 | (Unreal 単位 (cm) で測定した) 焦点距離からの、すべてのコンテンツがフォーカスされている人工の領域。 |
近ブラー サイズ | ガウス をベースにした DOF の近ブラー最大サイズ (ビュー幅のパーセントで表示)。 サイズに比例してパフォーマンスのコストが増えることに注意してください。 |
遠ブラー サイズ | ガウス をベースにした DOF の遠ブラー最大サイズ (ビュー幅のパーセントで表示)。 サイズに比例してパフォーマンスのコストが増えることに注意してください。 |
空の距離 | スカイボックスに焦点を合わせるための人工距離 (200000 単位など)。0 未満の値を使用すると機能は無効となります。 この機能を使用すると、パフォーマンスが低下する可能性があることに注意してください。 |
ビネット サイズ | 画面幅のパーセントで半径の外側のコンテンツを (近くで) 不鮮明にした人工球体マスク。 マスクを使用すると、パフォーマンス コストが増加します。 |