ランドスケープ ギズモ は、指定領域を定義する点においてボリュームと類似した、エディタ限定のアクタです。目的は、そのランドスケープ上の別の位置へコピーしたり、別のランドスケープや高さマップ ジェネレータ (World Machine や Terresculptor など) で使用するためにエクスポートすることができるように、ランドスケープの領域に対して高さとレイヤーデータを維持することです。
Gizmo ツールの操作方法
Gizmo ツールは以下の方法で利用します。
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Sculpt モードで、現在選択しているツールアイコンをクリックして [Sculpting Tools] ドロップダウン メニューを開きます。
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メニューから [Copy] を選択します。選択したランドスケープ上にギズモ ブラシが赤枠の四角で表示されます。
ギズモ ブラシを選択すると一時的なギズモ アクタが作成されます。このアクタを操作する変形ツールを使用して、コピーしたいランドスケープの領域を定義することができます。
変形ツールの詳細については、「アクタをトランスフォームする」を参照してください。
[Details (詳細)] パネルで Gizmo アクタのプロパティを修正することも可能です。

プロパティ | 説明 |
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Width (幅) | ギズモ アクタの基本となる幅です (アンリアル単位)。赤い線で示されている X 軸です。 |
Height (高さ) | ギズモ アクタの基本となる高さです (アンリアル単位)。緑の線で示されている Y 軸です。 |
LengthZ (長さ Z) | ギズモ アクタの基本となる Z の長さです (アンリアル単位)。 |
MarginZ (マージン Z) | ギズモを選択したリージョン (領域) にフィットさせる場合に使うスペースの Z 値です。最大高さと最小高さを用います。ギズモを選択したリージョンにフィットさせる場合、 LenghZ = (最大高さ - 最小高さ) + 2 * MarginZ となります。 |
MinRelativeZ (最小相対) | ギズモにおけるデータの最小高さ値です。ギズモの高さ値は、 0.f から 1.f までの範囲に正規化され、 (値 - MinRelativeZ) * × RelativeScaleZ として表示されます。 |
RelativeScaleZ (相対スケール Z) | ギズモにおけるデータの高さスケールです。 |
TargetLandscape | ギズモ ツールを使用する現在選択中のランドスケープです。 |
ギズモへのコピー
ランドスケープの一部をコピーするには、その部分のデータをギズモにコピーしなければなりません。その後に、そのデータを別の場所にペーストできます。
選択したリージョンは以下の操作でコピーします。
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Sculpt モードで、 [Region Selection] スカルプト ツールを選びます。
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ブラシ ストロークを使ってランドスケープからリージョンを選択します。手順は、法線ペイントの場合と同様です。
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Copy/Paste スカルプト ツールを選びます。
ギズモがビューポート内に表示されます。
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[Fit Gizmo to Selected Regions (選択領域にギズモを適合させる)] ボタンをクリックすると、ギズモの位置とサイズが決まり、ギズモが選択したリージョンをすべて包囲するようになります。
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[Copy Data to Gizmo (データをギズモへコピー)] ボタンをクリックして、ギズモ領域内にあるランドスケープから選択されたリージョンのためのデータを転送します。Ctrl + C キーでも同じ操作ができます。
ギズモ内にあるエリアをコピーするには、次のようにします。
- Region Copy/Paste スカルプト ツールを選びます。ギズモがビューポート内に表示されます。
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ギズモをクリックして選択します。変形ウィジェットが表示されます。
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ギズモを移動、回転、スケーリングすることによって、コピーしたいランドスケープの一部を取り囲みます。
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[Copy Data to Gizmo] ボタンをクリックして、ギズモ領域内にあるランドスケープの部分のデータを転送します。Ctrl + C キーでも同じ操作ができます。
ギズモからペーストする
ギズモからデータをペーストすることによって、ランドスケープの一部を、ある場所から他の場所に移すことができます。データを完全にペーストすれば、全く同じ特質を作り出すことができますし、ブラシ ストロークと強度の設定値を使用して新たな場所にペイントすれば、部分的にその特質を移すことも可能です。
ギズモからデータをペーストする前に、まず、ギズモにデータをコピー する必要があります。
ギズモのデータをペーストするには、次のようにします。
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データを含んでいるギズモを移動、回転、スケーリングすることによって、データのペースト先となるエリアを取り囲みます。
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使用可能なブラシ (円形、パターン、アルファ、ギズモ) のうち 1 つを使用して、データをペーストすることによって、ギズモからデータを「ペイント」します。
- ギズモ ブラシは、ギズモのデータを完全にペーストするために使用します。Ctrl + V キーを使っても、ギズモのデータを完全にペーストできます。
- 他のブラシは、現在のブラシサイズと強度を使ってギズモのデータをペイントするのに使用されます。
ギズモデータのインポート / エクスポート
高さマップのデータは、ギズモへインポートすることも、ギズモからエクスポートすることもできます。それには、ランドスケープ エディタ の [Gizmo Import/Export (ギズモのインポート/エクスポート)] セクションを使います。

データをギズモにインポートするには、次のようにします。
- ファイル閲覧ボタン (
) をクリックし、ギズモにインポートする高さマップ ファイル (16 ビットの raw ファイル) を選択します。
インポートのプロセスには raw ファイル形式が使用されるため、どちらがどのサイズかを正確に決定することはできません。UE4 では、上図の下向き矢印をクリックすることで、異なるサイズでドロップダウン メニューを使用することができます。ランドスケープで使用するものを見つけるには、異なるサイズをいくつか試す必要があるかもしれません。
- レイヤーのウェイト情報もインポートするには、[Add Layer (レイヤーを追加)] ボタン (
) をクリックして必要なだけレイヤーを追加します。
- 各レイヤーについて、インポートするレイヤー ウェイト マップファイル (8 ビットの raw ファイル) を選択します。ファイルとレイヤー名が入ります。レイヤー名は、デフォルトのファイル名が使用されています。必要に応じてレイヤー名を変更します。個々のレイヤー情報がインポートされてしまわないように、 [No Import (インポートしない)] のチェックボックスを有効にします。
レイヤー名は、ランドスケープ上に存在するレイヤー名と一致しなければなりません。そうでない場合、インポートは失敗します。
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高さマップおよびレイヤーを選択したら、 [Import to Gizmo (ギズモへインポート)] ボタンをクリックして、ギズモにインポートします。
サイズが正しくないと、次のように表示される場合があります。正しい結果を得るために、サイズを入れ替えて再インポートします。サイズが正しければ、ギズモが正しいデータを表示します。
ギズモ データをエクスポートする:
- ギズモにデータが入っている状態で (ギズモへのコピー 参照)、[Export Gizmo Data (ギズモのデータをエクスポート)] ボタンをクリックして、ギズモのデータをファイルにエクスポートします。[Gizmo applies to all layers (ギズモをすべてのレイヤーへ適用)] のチェックボックスを有効にすると、レイヤーのウエイトデータをファイルにエクスポートできます。
- ハイトマップ ファイルの場所と名前を選択します。
- レイヤーをエクスポートする場合は、エクスポートされる各レイヤーの場所とファイル名を選択します。