このページでは、FBX ファイルとしてシーケンサからシーンをエクスポートし、3ds Max や Maya などのサードパーティのアプリケーション内でファイルに変更を加えます。 必要な変更を加えたらその FBX ファイルを Unreal Engine のシーケンサーのシーンにインポートします。
このプロセスにはいくつかの注意事項があります。
- エクスポートする場合、シーンのすべてのオブジェクトをアニメーションと共に FBX ファイルにエクスポートすることができます。
- FBX ファイルのインポートでは、アニメーションだけがインポートされます。新しいオブジェクトは作成されません。
- エクスポート / インポートは、マスター シーケンス、マスター内の ショット、 サブシーン では機能しません。
- サードパーティのアプリケーションでの時間設定は、Unreal Engine のシーンで使われるタイム フレームに一致させるようにしてください。
マスター内にあるショットではなく、ソースのレベル シーケンスからエクスポートしていて、既存アセットのアニメーションだけに変更を加えている限りは、加えた変更を直接 UE4 内のシーンにインポートすることができます。 また、UE4 とサードパーティのアプリケーションで同じタイム フレームを使うことで、 2 つがそろい、インポートされたシーンが異なるタイム レートで再サンプリングされないようにします。
ワークフローの例
以下では、ランチャーの [Learn (ラーニング)] タブから無料で利用できる Sequencer Subway プロジェクト (以下の図) からシーンをエクスポートします。 それを Maya に取り込み、シーン内のカメラの動きを変更します。次に、その FBX を、加えた変更と共に UE4 に戻します。UE4 側では既存のシーンを自動的に更新し、変更が反映されます。

シーケンサーからエクスポートする
まず、どのレベル シーケンスをエクスポートするかを決めます。
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以下のクリップでは、変更したいショットを選んでそれを開いています。次に [General Options (一般設定)] に進んで、[Export (エクスポート)] を選びます。shot0040_001 を含むマスター トラックがあるので、その特定のレベル シーケンスを開いてエクスポートします。
FBX Export プロセスを行う場合、[FBX Export Options] ウィンドウが表示されます。このウィンドウでコンテンツのエクスポート方法を定義することができます。
こうしたオプションを使うことで、FBX Export Compatibility バージョンとスケルタル メッシュの Vertex Color (頂点カラー)、Level of Detail、Collision (コリジョン) の設定をエクスポートするオプションを選択することができます。
[Map Skeletal Motion to Root (スケルタル モーションをルートにマップ)] するオプションもあります。これは (有効にすると)、Skeletal Actor の動きをスケルトンのルートボーンにマッピングします。 この例では、デフォルト設定を使用して、 [Export] を選択してコンテンツを選択します。
ローカルまたはマスタータイムでショットをエクスポートする
ショットまたはサブシーケンスのオブジェクトをエクスポートする場合、ショットをマスターシーケンス時間にマップされるか、ローカルシーケンス時間にエクスポートするかを決定できます。 マスターシーケンス時間は、アニメーションを全体的に見て、他のショットと比較するときに便利です。ローカルシーケンス時間は、ショットごとに作業しているときに役立ちます。 Maya のショットキーにいずれかのタイムマップにエクスポートすると、シーケンサーでローカルタイムからマスタータイムに簡単に移動できます。
デフォルト設定は Export Local Time (チェックが入った状態) です。Master Time でエクスポートするには、チェックボックスを外します。

外部の編集
シーケンサーからエクスポートした FBX が用意できたらサードパーティのアプリケーションを開いてそれをインポートして編集を開始できるようにします。
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FBX ファイルを Maya に取り込む前に、Time の作業単位を Unreal Engine で使う Time Rate に合わせるように設定します。
- 次に FBX を Maya にインポートし、編集を開始できるようにシーンをセットアップします。インポートしたら、以下の手順を行います。
- [Panel] の [Perspective] からカメラの shotCamA を設定して、シーンで使用します。
- ビューを妨げる要素 (ゴッドレイ メッシュなど) があればそれを選択した状態で Ctrl + H キーを押して非表示にします。
- 最後に View で Select Camera (カメラを選択) し、shotCamA に対するプロパティとキーフレームを表示し、編集を開始できるようにします。
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次にカメラの動きを編集します。下の図では、shotCamA の Translation (平行移動) と Rotation (回転) のプロパティを選択します。次に、右クリック して、[Break Connection (切断)] を選択します。 続いて、シーンの開始に合わせてカメラの新しい開始点を選んで、S キーを押して、新しい位置をキーフレーム化します。 前方向に少しスクラブして、カメラを終了位置まで動かします。再度 S キーを押して、終了位置をキーフレーム化し、カメラが新しいパスに沿って移動するようにします。
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変更を加えた状態で、ファイル メニューの [Export Selection] を使ってシーンをエクスポートします。Maya からのエクスポート プロセスでは、最初にエクスポート タイプを [FBX export] に変更します。[Advanced Options (詳細オプション)] の [Axis Conversion (軸変換)] で、[Up Axis] が Z 軸 に従うように変更し、Unreal Engine に互換性のあるインポートを行うことができるようにします。エンジンの将来のバージョンでは、軸変換をしなくてもいいようになるかもしれませんが、現時点ではインポートで生じる問題を回避するためにこれを行ってください。
シーケンサーへのインポート
これで FBX 形式の編集バージョンが用意できたので、このファイルを加えた変更と共に Unreal Engine にインポートしてシーンを更新します。
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編集する shot0040_001 内の shotCamA 上で 右クリック して [Import] を選択します。FBX 内のトランスフォーム データを Unreal Engine の選択したオブジェクトに適用します。これは同じトランスフォーム データをシーン 1 内の複数オブジェクトに適用したい場合に便利です。
FBX のインポート時に Import FBX ウィンドウが表示されます。
これが有効な場合、Force Front XAxis が可能になります。これは、 FBX 座標系のシーンが-Y 軸の代わりに X 軸を前にして UE4 の座標系を使うように変換します。すでにカメラがレベルに存在しなければ、続けて [Create Cameras (カメラの追加)] オプションを有効にします。
この 右クリック による方法を使う代わりに、[General Options] ウィンドウから FBX をインポートすることもできます。
この方法を選ぶと、Unreal Engine はオブジェクトの名前を合わせようとします。例えば、FBX ファイルとシーケンスの両方に shotCamA が用意できたので、FBX ファイルからのデータを Unreal Engine 内のオブジェクトに適用します。
この例では、トランスフォームの変更だけをカメラに適用しました。Focal Length の新しい値をキーフレーム化して見た目が異なるショットを作ることもできます。
このワークフローでいろいろ試して、各自の状況に最適に機能するものを使ってください。 Maya や 3ds Max などの 3D パッケージにエクスポートして、シーンを微調整してから、加えた変更を Unreal Engine にインポートして戻すこともできます。