Cloth Paint Tools (クロスのペイント ツール) には、特定のクロス シミュレーションを可能にする多くのオプションとプロパティがあります。以下では、Cloth アセット作成時に使用するメニュー オプションと、レンダリング メッシュにクロスの値をペイントする様々なペイント ツールの選択時に使う [Cloth Paint (クロス ペイント)] パネルの詳細について説明します。
Cloth アセットの作成メニュー
このセクションでは、Cloth アセットをレンダリング メッシュの作成および適用に使用可能なプロパティと設定の詳細について説明します。
セクション選択
Section Selection (セクション選択) メニューは選択されたセクションを右クリックします。レンダリング メッシュの様々なマテリアル エレメントを選択して Cloth アセットを作成し、適用することができます。このメニューでは、選択したメッシュの LOD とマテリアル セクションを特定し、レンダリング メッシュの Cloth アセットを作成し、その Cloth アセットを選択したセクションに適用し、後で必要に応じて取り除くことができます。
プロパティ |
説明 |
LOD Section Selection |
使用する LOD レベル名と Cloth アセットを作成するセクション。 |
Apply Clothing Asset |
選択したセクションに適用する Cloth アセットを選択します。 |
Remove Clothing Asset |
現在割り当てられている Cloth アセットを取り除きます。 |
Create Clothing Asset from Section |
選択したセクションをシミュレーション メッシュとして使って新規 Cloth アセットを作成します。

基本 |
|
Asset Name |
クロス セクションのアセットに入力した名前。 |
Remove from Mesh |
このセクションを残すかどうかです (メッシュそのものを操作する場合)。これを有効にすると、高ポリゴン メッシュを低ポリゴン メッシュで操作します。 |
コリジョン |
|
Physics Asset |
コリジョンを抽出する Physics アセットです。これは Sphere と Sphylls をエクスポートしますが、最高 32 の 凸 面 (または 5 つのボックス) をサポートします。 |
|
Create Clothing Asset from LOD Section |
選択したセクションからクロスのシミュレーション メッシュを作成し、その LOD を、既存の Cloth アセットに追加します。

ターゲット |
|
|
Remap Parameters |
Remap Parameters |
再インポートする場合、これにより古い LOD パラメータが新しい LOD メッシュにマップされます。 新しい LOD を追加すると、前の LOD のパラメータがマップされます。 |
Target Asset |
これは LOD をインポートするときのターゲット アセットです。 |
|
LOD Index |
Replace LOD |
選択した Cloth アセットの LOD0 と このセクションとを置き換えます。 |
Add LOD |
選択したセクションを使って新規 LOD として追加します。 |
|
|
Remap Parameters |
再インポートする場合、古い LOD パラメータを新しい LOD メッシュにマッピングします。新しい LOD を追加する場合、前の LOD からパラメータをマッピングします。 |
|
基本 |
|
|
Remove from Mesh |
このセクションを残すかどうかです (メッシュそのものを操作する場合)。高ポリゴン メッシュを低ポリゴン メッシュで操作する場合にこれを有効にします。 |
|
|
Generate section # up to LOD # |
生成された LOD は # up to LOD # セクションを使用し、低品質の LOD ではそれを無視します。 |
クロス パネル
[Clothing (クロス)] パネルには、すべての Cloth アセット、マスク、クロスの反応を設定するパラメータ、およびクロスの値をペイントするときに使うツールもあります。
クロス データ
[Clothing Data (クロス データ)] カテゴリには、レンダリング メッシュに割り当てられている現在作成されているクロス アセットが表示され、APEX (.apx または .apb) ファイルをインポートしたり、既存のボーン メッシュからクロス データをコピーしたり、作成された利用可能な LOD から選択してパラメータ値を調整することができます。
プロパティ |
説明 |
Name |
物理メッシュの LOD セクションに対して作成したクロス アセット名。 |
+ Import Apex File |
クロス ツールを使用するために変換される APEX (.apx または .apb) ファイルをインポートすることができます。 |
Copy Clothing from SkeletalMesh |
クロス データのコピー元のスケルタルメッシュを選択することができます。 |
Level of Detail (LOD) Selection |
パラメータを設定、値をペイント、または値をコピーする LOD メッシュを選択することができます。 |
マスク
[Masks (マスク)] カテゴリは、ペイントされたクロス値に対して作成されたパラメータ セットを表示します。これらには、クロス アセットと合わせて使用するターゲット値を割り当てることができます。
プロパティ |
説明 |
Name |
パラメータ セットに対するターゲット設定と共にマスクに与えられる名前。
コンテキスト メニューの設定 |
|
設定ターゲット |
|
None |
パラメータ セットに対してターゲットは設定されていません。 |
Max Distance |
クロスのシミュレーション パーティクルがアニメートされた位置から移動できる最長距離です。 |
Backstop Distance |
クロスのシミュレーション パーティクルの動きを制限するために使われる Max Distance からの距離のオフセットです。 |
Backstop Radius |
Max Distance と交差する場合に、クロスのシミュレーション パーティクルがそのエリアに入るのを防ぐ半径です。 |
アクション |
|
Move Up |
マスクをリストで 1 スロット上方に移動します。 |
Move Down |
マスクをリストで 1 スロット下方に移動します。 |
Delete |
選択したマスクをリストから削除します。 |
Apply |
マスクを物理メッシュに適用します。 |
|
Plus (+) |
新規マスクを利用可能なマスク パラメータのリストに追加します。 |
Config
Config プロパティでは、クロスの反応を調整し、麻、ゴムなど様々なマテリアルをシミュレーションできるようにします。
プロパティ |
説明 |
Physics Asset |
シミュレーションを構築する場合に、コリジョンを抽出する Physics アセットです。 |
Wind Method |
どのように風を処理するかです。Accurate は抗力と揚力を使ってクロスが異なる反応をするようにします。Legacy は類似の力を抗力と揚力なしで (APEX と同様に) すべてのクロスに適用します。
Legacy |
抗力や揚力を考慮せずにシミュレーションによって直接加速が変更される場合、Legacy の風のモードを使用します。 |
|
Vertical Constraint Config |
頂点のコンストレイントに使うコンストレイント データです。
Stiffness |
コンストレイントの剛性がどれくらい強いかです。必要な位置にどれくらい近く追随するかに影響を及ぼします。 |
Stiffness Multiplier |
使用する Stiffness 値に影響を与える乗数です。 |
Stretch Limit |
このコンストレイントをどれくらい伸縮できるかのハードリミットです。 |
Compression Limit |
このコンストレイントをどれくらい圧縮できるかのハードリミットです。 |
|
Horizontal Constraint Config |
水平のコンストレイントのためのコンストレイント データです。
Stiffness |
コンストレイントの剛性がどれくらい強いかです。必要な位置にどれくらい近く追随するかに影響を及ぼします。 |
Stiffness Multiplier |
使用する Stiffness 値に影響を与える乗数です。 |
Stretch Limit |
このコンストレイントをどれくらい伸縮できるかのハードリミットです。 |
Compression Limit |
このコンストレイントをどれくらい圧縮できるかのハードリミットです。 |
|
Bend Constraint Config |
曲げのコンストレイントのためのコンストレイント データです。
Stiffness |
コンストレイントの剛性がどれくらい強いかです。必要な位置にどれくらい近く追随するかに影響を及ぼします。 |
Stiffness Multiplier |
使用する Stiffness 値に影響を与える乗数です。 |
Stretch Limit |
このコンストレイントをどれくらい伸縮できるかのハードリミットです。 |
Compression Limit |
このコンストレイントをどれくらい圧縮できるかのハードリミットです。 |
|
Shear Constraint Config |
シア (せん断) コンストレイントのためのコンストレイント データです。
Stiffness |
コンストレイントの剛性がどれくらい強いかです。必要な位置にどれくらい近く追随するかに影響を及ぼします。 |
Stiffness Multiplier |
使用する Stiffness 値に影響を与える乗数です。 |
Stretch Limit |
このコンストレイントをどれくらい伸縮できるかのハードリミットです。 |
Compression Limit |
このコンストレイントをどれくらい圧縮できるかのハードリミットです。 |
|
Self Collision Radius |
各頂点を中心とするセルフ コリジョンの球体のサイズです。 |
Self Collision Stiffness |
セルフ コリジョンを解消するスプリング力の剛性です。 |
Self Collision Cull State |
セルフ コリジョンのためのカリング チェックの半径で使用するスケールです。このチェックの半径内のセルフ コリジョン ボディが他にあればカリングされます。これは高解像度メッシュのパフォーマンスを、クロス内で衝突するボディ数を減らすことで改善します。これを減らすとパフォーマンスに負の影響を及ぼします。 |
Damping |
軸毎のパーティクル モーションの減衰です。 |
Friction |
衝突時の表面の摩擦です。 |
Wind Drag Coefficient |
風の計算の抵抗係数です。この場合、値が高くなると風はクロスに対して一段と横方向に作用します。 |
Wind Lift Coefficient |
風の計算の揚力係数です。値が高くなると、風に吹かれてクロスがより簡単に上がるようになります。 |
Linear Drag |
軸毎の線形のパーティクルの動きに適用される抗力です。 |
Angular Drag |
パーティクルの回転運動に対する抵抗です。この場合、値が大きくなるほど、マテリアルの曲げの制限が強くなります (軸毎) 。 |
Linear Inertia Scale |
線形のパーティクルの慣性に対するスケールです。どれくらいの動きを直線運動に変換するかです (軸毎)。 |
Angular Inertia Scale |
パーティクルの回転運動の慣性のスケールです。どれくらいの運動が回転運動に変換されるかです (軸毎)。 |
Centrifugal Inertia Scale |
遠心力のあるパーティクルの慣性のスケールです。どれくらいの運きを回転運動に変換するかです (軸毎)。 |
Solver Frequency |
位置ソルバーの頻度。値が低いほど、伸縮性があり、弾性があるクロスになります。 |
Stiffness Frequency |
剛性の計算頻度。値が低くなるほど、コンストレイントの剛性が劣化します。 |
Gravity Scale |
クロスのパーティクル シミュレーションに対する重力スケールの効果です。 |
Gravity Override |
直接的な重力のオーバーライド値です。 |
Tether Stiffness |
パーティクル同士をつなげる剛性のスケールです。 |
Tether Limit |
パーティクルをつなげる制限のスケールです (パーティクルがどれくらい離れることができるか)。 |
Collision Thickness |
シミュレートしたクロスの厚さ、でコリジョンを調整するために使用します。 |
Anim Drive Spring Thickness |
使用中のアニメーション ドライブのデフォルトのスプリング剛性です。 |
Anim Drive Damper Thickness |
使用中のアニメーション ドライブのデフォルトのダンパー剛性です。 |
インポート
[Import (インポート)] オプションは、任意の インポートされた APEX ファイル のファイル パスを表示します。
プロパティ |
説明 |
Imported File Path |
このアセットが、ファイルからインポートされると、これがオリジナルのパスになります。 |
クロスのペイント
[Cloth Painting] セクションでは、ブラシ、グラデーション、スムーズ、フィルなどの様々なツールを選択することができます。
こうしたプロパティを入力する前に、まず クロス データ ウィンドウからクロス アセットを選び、ツールバーの [Activate Paint Tools (ペイントツールをアクティブにする)] ボタンをクリックします。
クロス値をペイントするときに使用するツールのタイプです。
ブラシ
Brush (ブラシ) ツールを使うと、Cloth アセットをドラッグしながら半径と強度の値をクロスにペイントすることができます。
プロパティ |
説明 |
表示 |
|
View Min |
float/1D 値をペイントする場合、これはペイントされた値に対してゼロまたはブラックのポイントとみなされます。 |
View Max |
float/1D 値をペイントする場合、これはペイントされた値に対して 1 またはホワイトのポイントとみなされます。 |
Autoview Range |
設定すると、現在編集可能なマスクに存在する値から View Min と View Max 値が計算されます。 |
詳細なロールアウト |
|
Flip Normal |
メッシュのプレビューで法線をフリップするかどうかです。 |
Cull Backface |
メッシュのプレビューをレンダリングする場合に、裏面のトライアングルをカリングするかどうかです。 |
Opacity |
メッシュ プレビューのオパシティ値です。これでメッシュが透けて見えます。 |
ビジュアル化 |
|
Vertex Preview Size |
メッシュ ペイントがアクティブになっている場合に描画される頂点ポイントのサイズ。 |
ツール設定 |
|
Paint Value |
このパラメータに対して、メッシュにペイントする値。 |
ブラシ |
|
Radius |
ペイントに使用するブラシの半径。 |
Strength |
ブラシの強度 (0.0 - 1.0)。 |
Falloff |
適用するフォールオフの量 (0.0 - 1.0)。 |
Enable Brush Flow |
ティック毎にブラシからペイントが継続的に適用されるフロー ペイントを有効にします。 |
Ignore back-facing |
ペイント時に裏面のトライアングルを無視するかどうかです。 |
グラデーション
Gradient (グラデーション) ツールを使うと選択したクロスの値一式の間で、少しづつブレンドしてペイントすることができます。
プロパティ |
説明 |
表示 |
|
View Min |
float/1D 値をペイントする場合、これはペイントされた値に対してゼロまたはブラックのポイントとみなされます。 |
View Max |
float/1D 値をペイントする場合、これはペイントされた値に対して 1 またはホワイトのポイントとみなされます。 |
Autoview Range |
設定すると、現在編集可能なマスクに存在する値から View Min と View Max 値が計算されます。 |
詳細なロールアウト |
|
Flip Normal |
メッシュのプレビューで法線をフリップするかどうかです。 |
Cull Backface |
メッシュのプレビューをレンダリングする場合に、裏面のトライアングルをカリングするかどうかです。 |
Opacity |
メッシュ プレビューのオパシティ値です。これでメッシュが透けて見えます。 |
ビジュアル化 |
|
Vertex Preview Size |
メッシュ ペイントがアクティブになっている場合に描画される頂点ポイントのサイズ。 |
ツール設定 |
|
Gradient Start Value |
開始点でのグラデーションの値。 |
Gradient End Value |
終了点でのグラデーションの値。 |
Use Regular Brush |
ポイントではなくブラシを使って選択したポイントをペイントします。 |
ブラシ |
|
Radius |
ペイントに使用するブラシの半径。 |
Strength |
ブラシの強度 (0.0 - 1.0)。 |
Falloff |
適用するフォールオフの量 (0.0 - 1.0)。 |
Enable Brush Flow |
ティック毎にブラシからペイントが継続的に適用されるフロー ペイントを有効にします。 |
Ignore back-facing |
ペイント時に裏面のトライアングルを無視するかどうかです。 |
スムーズ
Smooth (スムーズ) ツールを使うと、ペイントしたクロスの値の間でコントラストをぼかす、すなわち和らげることができます。
プロパティ |
説明 |
表示 |
|
View Min |
float/1D 値をペイントする場合、これはペイントされた値に対してゼロまたはブラックのポイントとみなされます。 |
View Max |
float/1D 値をペイントする場合、これはペイントされた値に対して 1 またはホワイトのポイントとみなされます。 |
Autoview Range |
設定すると、現在編集可能なマスクに存在する値から View Min と View Max 値が計算されます。 |
詳細なロールアウト |
|
Flip Normal |
メッシュのプレビューで法線をフリップするかどうかです。 |
Cull Backface |
メッシュのプレビューをレンダリングする場合に、裏面のトライアングルをカリングするかどうかです。 |
Opacity |
メッシュ プレビューのオパシティ値です。これでメッシュが透けて見えます。 |
ビジュアル化 |
|
Vertex Preview Size |
メッシュ ペイントがアクティブになっている場合に描画される頂点ポイントのサイズ。 |
ツール設定 |
|
Strength |
ペイント時のスムージング (ブラー) の強度。 |
ブラシ |
|
Radius |
ペイントに使用するブラシの半径。 |
Strength |
ブラシの強度 (0.0 - 1.0)。 |
Falloff |
適用するフォールオフの量 (0.0 - 1.0)。 |
Enable Brush Flow |
ティック毎にブラシからペイントが継続的に適用されるフロー ペイントを有効にします。 |
Ignore back-facing |
ペイント時に裏面のトライアングルを無視するかどうかです。 |
フィル
Fill (フィル) ツールを使うと、類似の値を持つエリアを、他の値で置き換えることができます。
プロパティ |
説明 |
表示 |
|
View Min |
float/1D 値をペイントする場合、これはペイントされた値に対してゼロまたはブラックのポイントとみなされます。 |
View Max |
float/1D 値をペイントする場合、これはペイントされた値に対して 1 またはホワイトのポイントとみなされます。 |
Autoview Range |
設定すると、現在編集可能なマスクに存在する値から View Min と View Max 値が計算されます。 |
詳細なロールアウト |
|
Flip Normal |
メッシュのプレビューで法線をフリップするかどうかです。 |
Cull Backface |
メッシュのプレビューをレンダリングする場合に、裏面のトライアングルをカリングするかどうかです。 |
Opacity |
メッシュ プレビューのオパシティ値です。これでメッシュが透けて見えます。 |
ビジュアル化 |
|
Vertex Preview Size |
メッシュ ペイントがアクティブになっている場合に描画される頂点ポイントのサイズ。 |
ツール設定 |
|
Threshold |
サンプリングした頂点がオリジナルの頂点のこの範囲内に存在しなくなるまで、フィルを続けるフィル操作のしきい値です。 |
Fill Value |
すべての選択した頂点をフィルする値。 |
ブラシ |
|
Radius |
ペイントに使用するブラシの半径。 |
Strength |
ブラシの強度 (0.0 - 1.0)。 |
Falloff |
適用するフォールオフの量 (0.0 - 1.0)。 |
Enable Brush Flow |
ティック毎にブラシからペイントが継続的に適用されるフロー ペイントを有効にします。 |
Ignore back-facing |
ペイント時に裏面のトライアングルを無視するかどうかです。 |