エイム オフセット は ブレンド スペース の一種で、そこでのアニメーション サンプルは 加算 です。一般にエイム オフセットは、いろいろな方向に武器で狙いを定めたブレンド構造を作成するために使用されます。これはデフォルトの武器を構えたポーズに加算として適用します。
前提条件
- プロジェクトにスケルタル メッシュ キャラクターがあり、それにエイム オフセット グラフでサンプルとして使用するためにインポートされた必須アニメーションとポーズが含まれること。
- ブレンドスペース (エイム オフセットはブレンド スペースの一種) を理解していること。
概要
メインになるのは、エイム オフセットが既存のベース アニメーションに加算で適用するために設計されていることです。武器で狙いを定める例では、このベース アニメーションは一般に「前方を狙う」ニュートラル アニメーションが当てはまります。

このベースに、エイム オフセット グラフに含まれるあらゆる範囲の加算ポーズを実装できます。必要なポーズの数は、キャラクターで実行が必要になる動きで決まります。一般的なエイム スペースのサンプル システムは次のようになります。
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右上後ろ | 右上 | 上 | 左上 | 左上後ろ |
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右後ろ | 右 | ベース | 左 | 左後ろ |
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右下後ろ | 右下 | 下 | 左下 | 左下後ろ |
作成および設定
エイム オフセットを作成するには、コンテンツブラウザで [+Add (追加)] をクリックし、コンテキスト メニューから [Animation (アニメーション)] > [Aim Offset (エイムオフセット)] または [Aim Offset 1D (エイムオフセット1D)] を選択します。新しいエイム オフセットを作成するとき、スケルトン アセットを指定する必要があります。エイム オフセットで使用するスケルタル メッシュで使用されている同じスケルトンを必ず選択します。

新しく作成したエイム オフセットを開き、セットアップを続けます。
ベース ポーズのセットアップ
エイム オフセットは加算アニメーションのサンプルとともに使用されるものなので、加算の動作が正しくプレビューされるように、プレイするベース アニメーションを設定する必要があります。これを実行するには、[Asset Details (アセット詳細)] パネルにある [Preview Base Pose (プレビューベースポーズ)] プロパティを見つけ、プレイするアニメーション アセットを指定します。

エイム ポーズを参照する
ブレンド スペース のように、エイム オフセットはブレンド グラフ内でアニメーション サンプルを参照することで、作成されます。これを実行する一番簡単な方法は、[Asset Browser (アセットブラウザ)] パネルからアニメーションをグラフにドラッグすることです。

エイム オフセット システムを作成するとき、ヨー (横方向) の動きのアニメートをどのように許可するのかに注意してください。たとえば、上 に示したサンプル ポーズは、キャラクターが静止しているときには適切に見えます。ただし、走行や歩行など、別のアニメーション状態でプレイできるようにすると、問題が発生することがあります。これを緩和するには、アニメーション ブループリントを使用して、キャラクターが動かないときのみに左右の極端な動きを使用するように、
これを軽減するために、アニメーションブループリントを使用して、エイムオフセットの入力データを制限し、キャラクターが静止しているときにのみ左右の極値が使用されるようにすることができます。他の方法として、エイム オフセットを変更して、キャラクターが上または下だけに狙いを定めるようにできます。これにより実際のキャラクターの回転で、左右の動きを処理できるようになります。
メッシュ空間加算
アニメーション サンプルをエイム オフセットとともに動作するようにするには、アニメーションが加算であり、[Additive Anim Type (加算アニメーション タイプ)] が [Mesh Space (メッシュ空間)] であることを確認します。エイム オフセットは加算であるアニメーションだけを受け取るので、これは必須です。
これを実行するには、エイム オフセットで使用する アニメーション シーケンス をすべて開きます。[Asset Details (アセット詳細)] パネルで、次のとおり各プロパティを設定します。
- [Additive Anim Type (加算アニメーション タイプ)] を [Mesh Space (メッシュ空間)] に設定します。
- [Base Pose Type (ベースポーズタイプ)] を [Selected animation frame (選択アニメーションフレーム)] に設定します。
- [Base Pose Animation (ベースポーズアニメーション)] を ベース ポーズ セットアップ と同じベース アニメーションを使用するように設定します。
- [Ref Frame Index (参照フレームインデックス)] を「0」に設定します。

メッシュ空間 を ローカル空間 の代わりに選択する必要がある理由は、メッシュ空間が加算エフェクトを スケルタル メッシュコンポーネント の空間に適用するからです。これにより、スケルタル メッシュで直近のボーンの向きに関係なく、回転で同じ方向に動きます。エイム オフセットでこれは重要で、キャラクターの現在のベース ポーズに関係なく、場合によりブレンド スペースから回転を取り出し、整合性を保って適用する必要があるからです。
たとえば、キャラクターが狙いを定めるとき、横に体を曲げることができる場合、これによりボーンの全体のローカル空間が曲げた方向にシフトすることがあります。加算タイプが ローカル空間 に設定されている場合、上向きに狙いを定めたポーズが斜めになり、正確に上向きになりません。加算タイプとして メッシュ空間 を使用すると、期待されるとおり、ブレンド スペースからの回転オフセットが適用されます。

- 傾いたベース ポーズ
- ローカル空間加算を使用したときの傾いた上向きの狙い
- メッシュ空間加算を使用したときの傾いた上向きの狙い
アニメーション ブループリント セットアップ
エイムオフセットが作成されると、 アニメーション ブループリント内で参照できるようになります。 ブレンドスペースと同様、 エイム オフセット アセットを直接参照するプレーヤーとして、または、アニメーション グラフ内のロジックを分岐できる グラフして参照できます。
アニメーショングラフで Aim Offset Player を参照するには、グラフ内で右クリックして Blend Spaces カテゴリから Aim Offset Player Asset を選択します。 出力を Output Pose ノードに接続します。

また、 Base Pose(ベースポーズ) を Aim Offset ノードに接続する必要があります。 通常、これは 前段のベースポーズセットアップで定義したのと同じアニメーションか、同様のベースポーズを使用する ステートマシン になります。

最後に、エイムオフセットの ヨー と ピッチ の値を駆動するロジックを作成する必要があります。プレーヤー コントロールに応じて、このロジックはいくつかの異なる方法で作成できます。 この例では、プロパティ アクセスを使用して、ポーンのベースエイムの回転からデータを出力できます。
