Lumen は、完全に動的な間接ライティングと反射を Twinmotion シーンに提供する、リアルタイムのグローバル イルミネーションおよび反射のシステムです。 Lumen システムは、ライトがオブジェクトとどのようにインタラクトし、ライトと反射がオブジェクト間でどのように伝達されるかをよりいっそう高い精度でシミュレートすることで、グローバル イルミネーションを大幅に向上させます。
このページでは Twinmotion での Lumen の概要と機能について説明します。 Lumen の使用方法および最適な結果が得られるようにするためのベスト プラクティスについては、「Lumen グローバル イルミネーションを使用する」を参照してください。
Twinmotion での Lumen グローバル イルミネーション
グローバル イルミネーションでは、ライトがオブジェクトやマテリアルとどのように相互作用するかがシミュレートされ、シーンに対する高精度のライティングと反射が提供されます。
Twinmotion のリアルタイム レンダリング モードでは、標準と Lumen という 2 つの方法を使用してグローバル イルミネーションが提供されます。
標準オプションでは、ライト プロパゲーション ボリューム (LPV) に基づいてグローバル イルミネーションが近似されます。 この方法では、結果が迅速に得られますが、品質と精度は Lumen よりも劣ります。
Lumen オプションは、レイ トレーシングに基づいており、無限のバウンスとスペキュラ反射 (単一および複数) によるディフューズの相互反射を提供することで、間接ライティングを高精度でシミュレートします。
ディフューズの相互反射は、光沢がなく鏡面反射もないオブジェクトにライトが直接当たり、オブジェクトに当たるライトが近くにある他のサーフェスにバウンスしてそれらを照らす場合に発生します。 オブジェクトにディフューズ カラーがあれば、バウンスしたライトはそのカラーを帯びて、近くにある他のサーフェスをそのカラーで照らします。
スペキュラ反射は、オブジェクトから放出されるライトが、近くにある他の光沢のあるオブジェクトで反射する (鏡面反射など) 場合に発生します。
Lumen の技術的詳細
サーフェス キャッシュとカード
Lumen は各メッシュのマテリアル プロパティを複数の角度からキャプチャし、その情報を使用してサーフェス キャッシュを生成します。 そのデータを使用して、シーン内の光線の当たるポイントの直接ライティングと間接ライティングの情報がすばやく見つけ出されます。 キャプチャされたそれぞれのサーフェス位置はカードと呼ばれ、各メッシュに対してオフラインで生成されます。
ルーメンレイトレーシング
Lumen は、高品質でリアルなライティング、反射、シャドウ エフェクトを作り出すレンダリング手法である、レイ トレーシングに基づいています。 レイ トレーシングはソフトウェアベースとハードウェアベースのどちらでも可能です。
ソフトウェア レイ トレーシングは幅広いハードウェア プラットフォームおよびオペレーティング システムで動作しますが、使用できるジオメトリ タイプ、マテリアル、ワークフローに制限があります。
ハードウェア レイ トレーシングは、ソフトウェア レイ トレーシングよりも広範囲のジオメトリ タイプ、マテリアル、ワークフローに対応していますが、動作するにはソフトウェア レイ トレーシングよりも強力なシステム要件を必要とします。
現時点では、Twinmotion で Lumen がサポートされているのは、Windows ではハードウェア レイ トレーシングのみであり、macOS ではソフトウェア レイ トレーシングのみです。
システム要件
Lumen を使用するためのシステム要件を以下に示します。
Windows
オペレーティング システム:Windows 11 64 ビット バージョン、Windows 10 64 ビット バージョン 1909 リビジョン .1350以降、2004 および 20H2 リビジョン .789以降のバージョンのいずれか
レンダリング ハードウェア インターフェース (RHI):DirectX 12
グラフィック カード:NVIDIA RTX-2000 シリーズ以上、または AMD RX-6000 シリーズ以上
MacOS
オペレーティング システム:
最小要件:MacOS 12.5 Monterey
推奨要件:MacOS Ventura 13
グラフィックス プロセッシング ユニット (GPU):内蔵 CPU/GPU ではない、ディスクリート GPU が必要
グラフィック カード:Metal 1.2 対応のグラフィック カード
Lumen の機能
Lumen は、リアルタイム パフォーマンスを備えた強力で動的なグローバル イルミネーション機能を Twinmotion にもたらします。
Lumen のディフューズ間接ライティング
Lumen グローバル イルミネーションでは、サーフェスに当たるライトを近くにある他のサーフェスで連続的にバウンスさせることによって、動的なディフューズ間接ライティングが提供されます。 すべてのバウンスは計算コストが高く生成時間に影響を及ぼしますが、この動作によって、光源のエネルギーがすべて失われるまでライトがサーフェス間で無限にバウンスするというリアリティが再現されます。
ディフューズ間接ライティングでは、カラー ブリーディングと呼ばれるエフェクトが作り出されます。
最初の光源に色が付いていれば、バウンスしたライトはその色を他のサーフェスに反射します。
サーフェスにディフューズ カラーがあれば、バウンスしたライトはその色も他のサーフェスに反射します。
このディフューズ間接ライティングがシーン内のオブジェクトで遮られると、ディフューズ間接シャドウが作り出されます。
次のシーンは、Lumen グローバル イルミネーションによって作り出されるディフューズ間接ライティング エフェクトを示しています。
Lumen と環境光
Lumen では、環境光と反射の質が向上して、より自然なエフェクトになります。 これには、屋内スペースが屋外照明よりもはるかに暗くなるというスカイ シャドウイングによるシーン内のライティングも含まれます。
Lumen では、透過処理と高さフォグのエフェクトに対するグローバル イルミネーションも提供されますが、不透明なサーフェスに対するグローバル イルミネーションよりも低品質です。
次の画像では、環境光がシーン内の高さフォグを照らしています。
Lumen とエミッシブ マテリアル
Lumen を使用すると、エミッシブ プロパティを持つマテリアルがあるオブジェクトは、スペキュラおよびディフューズ ライトを近くにある他のオブジェクトにバウンスすることができます。 たとえば、エミッシブ プロパティを持つマテリアルをキューブなどのプリミティブ オブジェクトに適用し、ライティングのためにそれをシーンに配置することができます。
ただし、キューブが小さくすぎて明るければ、シーンにノイズ アーティファクトが現れることがあります。 エミッシブ マテリアルがあるオブジェクトを使用してシーンを照らす代わりに、Twinmotion ライブラリにある配置済み光源を使用することを推奨します。
詳細については、「サーフェスのサイズとエミッシブ プロパティ」を参照してください。
次の画像では、エミッシブ マテリアル プロパティがある球体がシーンを照らしています。 球体のサイズは、光がノイズ アーティファクトなしで正しくバウンスするのに十分な大きさです。
Lumen の反射
Lumen では、マテリアルのすべての [Roughness (ラフネス)] 値 (0% ~ 100% の範囲) に動的ディフューズとスペキュラ反射が提供されます。
Lumen は、スカイライト シャドウを処理し、透過処理に光沢の反射を与え、複数のスペキュラ反射 (2 つ以上の反射サーフェスの間での光の反射) をサポートします。
次の画像は、エミッシブ サーフェスがディフューズとスペキュラ反射にどのように影響を及ぼすか、およびそれらが周囲のサーフェスのラフネス値にどのように影響を受けるかを示しています。
サポートされているライト タイプ
Twinmotion でのすべての光源とライト タイプは Lumen グローバル イルミネーションの恩恵を受けます。 これには、ハイダイナミックレンジイメージ (HDRI)、Twinmotion ダイナミックスカイ、Twinmotion ライブラリ内のライトが含まれます。
既知の問題
散布されて彩色された植栽:散布されて彩色された植栽は、Lumen グローバル イルミネーションに対する光のバウンスに影響を及ぼしません。
VR モード:Lumen は、バーチャル リアリティ (VR) モードでサポートされています。 ただし、ハードウェア要件が非常に高いため、[Preferences (環境設定)] パネルの [VR Quality (VR 描画品質)] 設定にある [Enable Lumen in VR (VR で Lumen を有効にする)] チェックボックスをオンにして、明示的に許可する必要があります。 また、VR で Lumen を使用すると、特定のシーンでレンダリング アーティファクトが発生する可能性があります。
反射:
ビューポートに表示されていないオブジェクトは、反射されないか、低品質で反射されます。
ガラスやパーティクル スプライトなどの半透明マテリアルは、周囲の反射では適切にレンダリングされず、それらがビューポートに表示されていない場合、反射には現れません。
ミラー マテリアルは、想定されるほど正確にはシーンを反射しません。 ミラー マテリアルがあるオブジェクトをシーン内のフォーカル ポイントとして使用することは推奨されません。