MetaHuman サンプルは、最新の MetaHumansを Unreal Engine で使用するためのベストプラクティスを紹介します。
サンプルには以下が含まれています。
- 元々はオリジナルの UE4 の MetaHuman サンプル に含まれていたシーケンサー シネマティックの更新バージョン。
- MetaHuman でラグドール物理を使用する方法を紹介する 2 つの新しいレベル。
始める前に
MetaHuman サンプルを実行するには、高性能のグラフィック カードを搭載したハイエンド システムが必要です。それによりフレームレートが安定し、Unreal Engine の最新のレイ トレーシング、ヘア、モーション キャプチャ機能を表示することができます。
次のシステム仕様を推奨しています。
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Windows 10 (ビルド 1902 以降)。
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DirectX 12.
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レイ トレーシング対応の NVIDIA グラフィック カード。
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Unreal Engine 5.0 以降。
上記の推奨ハードウェア仕様を満たしていないマシンでも、このプロジェクトを開いて実行することはできますが、プロジェクトのライティングや機能は推奨ハードウェア仕様を考慮して設計されています。そのため、プロジェクトの外観が意図した通りには表示されませんが、コンテンツの設定内容を確認することは可能です。
このバージョンのサンプルは Unreal Engine 4 との互換性が ない ことに注意してください。
サンプルをダウンロードする
Epic Games Launcher の [Learn (ラーニング)] タブから MetaHumans サンプル プロジェクトをダウンロードします。
ランチャーで Unreal Engine 5 バージョンのダウンロードを選択してください。
サンプルを実行する
プロジェクトを開くと、すぐにメイン ツールバーの [Play (プレイ)] を押して、レベル ビューポートで MetaHuman のシネマティック再生をリアルタイムに見ることができます。

メイン ツールバーの [Play (プレイ)] ボタンを押してシネマティックを再生します。
このシネマティックを制御するシーケンサー アセットは「MetaHumanSample_Sequence
」という名前で、「Content/Sequencer
」フォルダに入っています。このアセットでは、カメラ カット、オーディオ、およびアニメーションを使用してリアルタイム シネマティックが作成された方法が示されます。
このサンプル プロジェクトでは、すべてのアニメーションがリアルタイムに実行されます。インゲームでこれを実行すると、シーケンサとコントロール リグをライブで実行するため、パフォーマンスに影響する恐れがあります。ターゲット プラットフォーム向けにアニメーションを作成する場合は、アニメーションをベイクしてパフォーマンスを向上させてください。
シーケンサーを使用してアニメーションを作成する方法の詳細については、Unreal Engine 5 ドキュメントの「シーケンサー」セクションを参照してください。
MetaHuman キャラクター アセット
プロジェクトには Ada と Taro の 2 体の MetaHuman が含まれています。これらのアセットは「MetaHumans
」フォルダに入っています。フォルダ構造と命名規則は、Quixel Bridge を介してダウンロードする他の MetaHuman と同じです。
各 MetaHuman には同じ名前を持つフォルダがあり、次のものが含まれています。
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テクスチャ、ヘア グルーム、およびマテリアルなど、その MetaHuman に固有のビジュアル アセット。
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MetaHuman の顔、ボディ、胴体、脚および足のプレビュー メッシュ。「
Previews
」フォルダに格納されています。 -
「
BP_(MetaHumanName)
」という名前の MetaHuman ブループリント。このサンプルに含まれている 2 体の MetaHuman 用には、「BP_Ada
」と「BP_Taro
」というブループリントが入っています。
さらに、「MetaHumans
」フォルダに含まれている「Common
」サブフォルダには、MetaHuman 間で共有される次のアセットが格納されています。
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共有のテクスチャおよびマテリアル。
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MetaHuman IK リグ アセットおよびコントロール リグ アセットと IK リターゲター アセット。これらのアセットを使用して、独自のプロジェクトの MetaHuman に [アニメーションをリターゲティング] することができます。
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MetaHuman のスケルタル メッシュとベースの MetaHuman スケルトン。
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フェイシャル ポーズ ライブラリ。MetaHuman の フェイシャル リグ 用に事前作成されているコントロール リグ ポーズが数多く含まれています。
ラグドール レベル
ラグドール物理とは、複数の Unreal Engine 5 の機能を実装する高度な機能です。サンプル ドキュメントのこのセクションでは、Unreal Engine の次の領域について十分な知識を持っていることを想定しています。
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物理
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ブループリントおよびブループリント ライブラリ
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アニメーション ブループリント
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アクタ コンポーネント
MetaHuman のサンプルには、アート指向のラグドールを設定する方法を説明するためのレベルと、ラグドール物理を操作する際のベスト プラクティスをいくつか説明するためのレベルの 2 つが含まれています。これら両方のレベルとそれに含まれるアセットは「Levels/MH_Ragdoll
」フォルダに入っています。
MH_Ragdoll
レベルには、操作可能な MetaHuman が 1 体含まれています。WASD の動きに加えて、次のキーボード操作が可能です。
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R キーでラグドールにします。
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F キーで傾斜を転がり落ちます。
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R キーで復帰します (立ち上がります)。
MH_Ragdoll_AI
レベルにも、上述のコントロールが備わった操作可能な MetaHuman が含まれています。レベルには、地形を動き回り、転んだときはラグドールになる 8 体の MetaHuman AI キャラクターも含まれます。
ラグドールは、「MH_Ragdoll
」フォルダにある次のブループリントとブループリント コンポーネントを使用して実装されています。
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Physical_Behavior_ActorComponent
およびRollDownSlope_ActorComponent
。これらは MetaHuman ブループリントに追加されています。 -
PhysicalBehavior_BlueprintLibrary
.
実装の詳細については、これらのブループリントのデベロッパー コメントを参照してください。