DNA は MetaHuman Identity の重要な部分です。DNA は、MetaHuman Creator で作成されたリグから得られる DNA ファイルで表現されます。DNA ファイル には MetaHuman の頭部に対する形状とリグの詳細情報がエンコードされています。
DNA Calibration は、MetaHuman DNA を調査し、変更するために使用するライブラリ セットです。これらのライブラリは次の 2 種類の機能セットに分かれています。
DNA Calibration リポジトリには、次の 2 種類のツールがあります。
DNA Calibration ツールは、このアドレス にある GitHub リポジトリで提供されています。
必要な知識
これらのツールを使用するには、以下についての十分な知識が必要になります。
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Maya でのリグ構築 (リファレンス実装を使用またはラップするため)
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MetaHuman リグの基本構造
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Python での作業
DNA ファイルを取得する
DNA ファイルを取得するには2つの方法があります。
- Quixel Bridge のスタンドアロン バージョンを通して取得。
- Unreal Engine 5 の場合は、Quixel Bridge プラグインを介して取得。
スタンドアロン Quixel Bridge アプリケーション
DNA ファイルを MetaHuman の他のアセットとともにダウンロードするには、Quixel Bridge (スタンドアロン) で、まず MetaHuman の [Download Settings] を次のスクリーンショットで示すように [Source Asset] に設定する必要があります。
MetaHuman のダウンロード設定にアクセスし、設定する方法の詳細については、「ダウンロードおよびエクスポート設定 (レガシー)」を参照してください。
Unreal Engine の Quixel Bridge
Unreal Engine で Quixel Bridge を使用する場合、DNA ファイルはローカルのプロジェクト フォルダーで利用できます。「MetaHumans/{MetaHumanName}/SourceAssets
」
DNAViewer
MetaHuman の頭部リグは、相互に連携する多数のアセットで構成され、理解し操作するために、幅広い専門知識が必要になります。DNA Viewer には、DNA ファイルに含まれる頭部のリグ データを使いやすくするシンプルなビューが用意されています。Maya でリファレンス実装を使ってリグを作成でき、アセンブリの最後に自動でスクリプトを実行できます。
DNAViewer を使用すると、以下を実行できます。
- DNA ファイルを直接調査する (リグを構築、オプションを選択するため、など)。
- リグのアセンブリに含める対象の LOD を選択する。
- リグのサブセット (ジョイント、ロジックなど) に関連するビルド オプションを選択する。
- リグ コントロール (Control Board などのコントロール セット) をリンクするための GUI がある場合はその対象を選択する。
- ビルド時にポスト アセンブリ スクリプトを実行する。
バンドル エクスポータ (ツールセット付属の専用 FBX エクスポータ) がありません。ビルドしたら、独自のパイプラインに適合する形式で、よく使用する方式を通じて、(複数) リグをエクスポートする必要があります。
DNACalib
DNACalib ツール群は、DNA データに対する共通リギング操作を実行します。DNA ファイルと整合性のあるシーンを維持するために、独自のパイプラインで使用することも、同等の DCC アプリケーションの操作に適合させることもできます。
各コマンドは専用 API として提供されます。DCC アプリケーションと DNA 間の整合性を維持して操作を実行する、アーティストが使いやすい UI ラッパーが必要な場合は、これらの API を使用して独自のソリューションを開発する必要があります。
次の目的で DNACalib ツールを使用します。
- 次のコンポーネント パーツの名前を変更する
- ジョイント
- メッシュ
- アニメート マップ (法線およびカラー マップ)
- 次のコンポーネント パーツを除去する
- ジョイント
- メッシュ
- ブレンド シェイプ (一致するジョイント アニメーションに応じたすべてのブレンド シェイプ)
- ジョイント アニメーション (一致するブレンド シェイプと連携する多くのジョイント アニメーション)
- リグ全体のトランスフォーム (平行移動、回転およびスケーリング)
- LOD の選択 (リグ ビルドと関連エクスポート時に含める/除外する)
- 次のニュートラル (中立) トランスフォームを変更する
- ジョイントの位置と回転
- ニュートラル メッシュ頂点の位置
DNACalib は DNA ファイルを直接変更します。変更された DNA ファイルは DNA Viewer でインポートし、Maya のシーン (または他の DCC アプリケーションのシーン) にまとめてから、よく使う方式でエクスポートする必要があります。
外部ソフトウェアとの依存関係
DNACalib の Python ラッパーは、Python 3.7 に対してコンパイルされています。これ以外のバージョンの Python を使用している場合は、再コンパイルする必要があります。Python 3 バージョンはすべてサポートされています。
Python 2 はサポートされていません。
DNACalib Python ラッパーは、Python 3.7、mayapy
(Maya の Python インタプリタ)、および Maya 2022 で使用できます。
DNAViewer は mayapy (Maya の Python インタプリタ) または Maya 2022 で使用できます。
Maya 2022 でサンプルを実行する場合は、ROOT_DIR の値を変更し、絶対パスを使用してください (例:Windows では「C:/dna_calibration
」、Linux では「/home/user/dna_calibration
」)。
Maya のファイル パスではスラッシュ (/
) を使用してください。