MetaHuman ライティング 機能別サンプルには、オンライン ツール MetaHuman Creator (MHC) で使用されている多くのライティング設定をレプリケートした事前作成済みのライティング環境がいくつか含まれています。
このプロジェクトの目的は、ユーザーが MetaHuman を Unreal Engine 5 でテストおよびレンダリングできるように、これらのライティング環境をオフラインで提供することです。これは主に、ライティング アーティスト、テクニカル アーティスト、撮影監督、その他小道具や環境ライティングに日常的に取り組む職種の方を対象としたビジュアル機能です。また、ビジュアル アーティストが、最終的なライティング環境でキャラクターを開発するうえでも役立ちます。
このプロジェクトは、静止画とレンダリング向けに作成されており、リアルタイム パフォーマンス向けには最適化されていません。これらのライティング シナリオをランタイム時に使用したい場合は、ユーザーが適切なパフォーマンスの最適化を行う必要があります。
プロジェクトをダウンロードする
Unreal Engine マーケットプレイスから MetaHuman ライティング サンプル パックをダウンロードします。
プロジェクトを使用する
プロジェクトを開くと、次の画面が表示されます。
画像をクリックしてフルサイズで表示
コンテンツ ブラウザ でプロジェクト ファイルにアクセスします。すべてのライティング プリセットは、以下の「ライティング シナリオ」セクションで説明しているように、個別のマップとして提供されています。
このプロジェクトに自分の MetaHuman をインポートして、各シナリオをテストすることができます。これを行うには、次の手順に従います。
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MetaHuman Creator で MetaHuman を作成します。
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「Unreal Engine 5 にエクスポートする」ページの説明に従って、MetaHuman のアセットを生成してダウンロードします。
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プロジェクトを開いて、MetaHuman を Unreal Engine にエクスポートします。
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使用したいライティング シナリオを含むマップを開きます (使用可能なシナリオの詳細については、以下の「ライティング シナリオ」セクションを参照)。
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MetaHuman がインポートされたら、コンテンツ ブラウザ から「
MetaHuman/(MetaHuman Name)
」フォルダに移動して、BP_(MetaHumanName)
ブループリントをレベル ビューポートにドラッグします。画像をクリックしてフルサイズで表示
MetaHuman をライティング エリアの中心に配置するには、レベル ビューポートで MetaHuman を選択して、[Details (詳細)] パネルで [Transform (トランスフォーム)] の [Location (位置)] を「0」、「0」、「0」に設定します。
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Quality Settings ウィジェット
プロジェクトを開くと、デフォルトで Quality Settings ウィジェットが表示されます。このウィジェットは、MetaHuman の品質をコントロールします。また、MHC の [Quality (品質)] ドロップダウンと同じように動作し、MetaHuman とライティング/シェーディングの両方の品質レベルを設定します。

MHC の品質設定 (左) と MetaHuman Lighting Presets サンプル プロジェクト (右)。
Quality Settings ウィジェットを誤って閉じてしまい、再度開く必要がある場合は、以下の手順を実行します。
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コンテンツ ブラウザ で「
BlueprintUtilities
」フォルダに移動します。 -
EUW_MHCQualitySettings
ファイルを右クリックしてコンテキスト メニューから [Run Editor Utility Widget (エディタユーティリティウィジェットを実行)] を選択します。
ライティング シナリオ
このプロジェクトで提供されている ライティング シナリオ は、MetaHuman Creator で使用可能なライティング シナリオの一部に対応しています。これらは、「Maps
」フォルダに格納されており、レイ トレーシングの使用の有無に基づいて、2 つの個別のサブフォルダに分割されています。
すべてのライティング シナリオは、次の同一の命名規則に従っています。MHC_LightingPreset_(PresetName)
。ここで (PresetName)
は、MHC の対応するライティング プリセットの名前です。たとえば、Lighting Presets サンプル プロジェクト内の MHC_LightingPreset_Portrait
マップは、MHC の Portrait ライティング プリセットに対応しています。
これらのシナリオはそれぞれ異なるタイプの Light アクタと、ポストプロセス ボリュームおよびスタティック メッシュ アクタを組み合わせることで、特定のエフェクトを実現します。[World Outliner (アウトライナ)] でアクタを選択して、その [Details] パネルを参照すると、これらの各アクタがどのように設定されているかを確認できます。

[World Outliner] で選択したスポットライト アクタ (左) とその [Details] パネルの設定 (右)。
City サンプルのライティング シナリオ

地下道の夜のライティング シナリオ
このシナリオは、「MHC_LightingPresets_IBL
」フォルダに格納されています。MHC の以下のライティング プリセットを再現します。
- Rooftop (ルーフトップ)
- Downtown Night (夜のダウンタウン)
- Underpass Night (夜の地下道)
マップは、レイトレーシングの有無にかかわらず、すべての品質レベルで使用できます。
アーティスティック ライティング シナリオ (レイ トレーシングを使用)

暖炉のライティング シナリオ。
このシナリオは、「MHC_LightingPresets_RT
」フォルダに格納されています。このシナリオは、MHC の以下のライティング プリセットを再現します。
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Portrait (ポートレート)
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Fireside (炉端)
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Moonlight (月光)
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Tungsten (タングステン)
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Red Lantern (赤いランタン)
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Split (分割)
これらのマップでは、[High (Ray Traced) (高 (レイ トレーシング))] または [Epic (Ray Traced (Epic (レイ トレーシング))] 品質設定を使用することをお勧めします。
アーティスティック ライティング シナリオ (レイ トレーシングを使用しない)

ポートレイト ライティング シナリオ
このシナリオは、「MHC_LightingPresets_nonRT
」フォルダに格納されています。これらは、レイ トレーシング機能を搭載したハードウェアのないコンピュータでも動作するように、ライトと周辺設定を組み合わせて、以下のライティング プリセットを MHC で再現します。
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Portrait (ポートレート)
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Fireside (炉端)
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Moonlight (月光)
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Tungsten (タングステン)
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Red Lantern (赤いランタン)
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Split (分割)
これらのマップでは、[Medium (中)] 品質設定を使用することをお勧めします。
参考文献
Unreal Engine におけるライティングとポストプロセッシングの実装方法については、Unreal Engine 5 ドキュメントの以下のページを参照してください。