分析データの仕掛けでは島の情報を収集して、島でゲームプレイ要素にインタラクトされた回数や、様々なイベントがトリガーされた回数などのプレイヤーの行動を評価することができます。分析データの仕掛けにイベントを登録することにより、クリエイターポータルで処理および集計し、島のコードに基づき取得することのできるイベントデータを生成することができます。
分析データの仕掛けは、トリガーを踏む、ボリュームに入る、敵を撃破する、またはボタンを押すなどで、プレイヤーの行動が他の仕掛けをトリガーした際にデータを記録することで、他の仕掛けと連動するように設計されています。プレイヤーはあなたが島に設置する仕掛けや、何をトリガーするかを知ることはないものの、プレイヤーの行動はゲームプレイ中に分析データの仕掛けと接続されているあらゆる仕掛けへのインタラクトを発生させます。
データは毎日記録され、クリエイターポータルで閲覧することができます。
分析データの仕掛けが使用するメモリの量はごくわずかです。1つ目は 39 メモリを使用し、その後に設置するものはそれぞれ 9 メモリを使用します。
島に仕掛けを設置できる回数は、その仕掛けが使用するメモリとは完全に区別されています。分析データの仕掛けは、島に 50 回設置することができます。
島を編集した場合は、編集の際に仕掛けを削除していない限りは、すでに設置している仕掛けを再配置する必要はありません。
分析データの仕掛けの最良の実践のリストについては、分析データダッシュボードの資料を参照してください。
分析データの仕掛けは、クリエイティブインベントリ 内、 仕掛け のタブにあります。そこで、仕掛けの検索や閲覧ができます。仕掛けを見つける方法の詳細については、仕掛けの場所と設置方法を参照してください。

分析データの仕掛けを使用する場合は、 クリエイトモード で仕掛けのオプションを編集する際に、分析データの仕掛けと特定の分析データの仕掛けに接続された全ての仕掛けの名前を変更すると良いでしょう。各仕掛けの目的に関連した名前を付ければ、それぞれの役割を簡単に思い出すことができます。
プレイヤーチェックポイントなどの繰り返して実行されるイベントについては、必要な仕掛けをコピー&ペーストし、コピーした分析データの仕掛けの各 イベント名 の名前を変更しましょう。これにより、様々なイベントが分析データを収集してデータを生成し、クリエイターポータルではあなたが付けた名前にそのデータが紐付けられることになります。
仕掛けのオプション
この仕掛けには、オートセーブや仕掛けに接続されているイベントの分析データの収集などの基本的な機能がいくつか備わっています。

初期値は 太字 になっています。関連性フィルターを起動する値は 斜体 になっています。
この仕掛けの設定は、下記のオプションで行うことができます。
オプション | 値 | 説明 |
---|---|---|
イベント名 | テキスト | 分析データのイベントとともに伝達される名前です。 |
イベントと共に発信者を送信 | いいえ、はい | トリガーされたイベントと共に仕掛けの情報を送信します。 |
フェーズ時に有効化 | 全て、なし、ゲーム前のみ、ゲームプレイのみ | 仕掛けを特定のフェーズの際に、有効にします。ゲーム前フェーズには、ゲーム開始前の全てのフェーズが含まれます。 |
フィードバックを表示 | はい、いいえ | 編集セッション中に、イベントをトリガーした際にメッセージを表示するかどうかの設定です。公開されたゲームでは、仕掛けがメッセージを表示することは一切ありません。 |
ディレクト イベント バインディング
この仕掛けのディレクト イベント バインディングのオプションは以下の通りです。
機能
機能は仕掛けのイベントを聞き取り、アクションを実行します。
1.どの機能も、 オプション をクリックして 仕掛けを選択 し、 仕掛け のドロップダウンメニューから選択することでアクセス可能です。
1.仕掛けを選択したら イベントを選択する をクリックして、この仕掛けの機能を起動するイベントに仕掛けを紐づけましょう。
1.2つ以上の仕掛けやイベントを使って機能を起動したい場合、 追加 ボタンを押して行を追加し、上記の手順を繰り返しましょう。
オプション | 説明 |
---|---|
受信していると有効化 | 仕掛けを有効にします。 |
受信していると無効化 | 仕掛けを無効にします。 |
受信しているとイベントを送信する | 選択した仕掛けから信号を受信すると、イベント情報を送信します。イベントは通常、マッチの終了時に送信されます。 |
イベント
ディレクト イベント バインディングは、「イベント」を送信機として使用します。イベントは、別の仕掛けに機能を実行するように伝えます。
この仕掛けにはイベントはありません。
ゲームプレイを分析する
以下で、人気のジャンルのゲームで推奨される分析データの仕掛けの使用方法を紹介します。
デスラン
デスランでクリアされたレベル数のデータを取得するには、分析データの仕掛けが、プレイヤーチェックポイント の仕掛けを起動するプレイヤーの動作を検出するようにしましょう。
まずは、島のプレイヤーチェックポイントの仕掛けのユーザーオプションを調整し、全てのレベルの入り口にミューテーターゾーンを追加します。
次に、分析データの仕掛けを追加して、チェックポイントが起動されたときに情報を受信し、プレイヤーが次のレベルのミューテーターゾーンに入った際にチェックポイントのデータを送信するように設定しましょう。
ディレクト イベント バインディング
仕掛けA | 機能 | 仕掛けB | イベント |
---|---|---|---|
分析データの仕掛け | 送信 | ミューテーターゾーン | プレイヤーがゾーンに入った時 |
イベントには明確な名前を付け、仕掛けが何をモニタリングしているかがわかるようにしましょう。イベントには、デスランのレベル数に対応した数を付けておきましょう。以下の例では、イベントの名前が最初のチェックポイントの配置に対応していることに注目してください。

1つの島に同時に設置できる分析データの仕掛けは50個までです。
小道具かくれんぼ
分析データの仕掛けを使用して、小道具かくれんぼのゲームでのハンターが隠れる側に対して均等にマッチングされているかを確認しましょう。まずは、小道具かくれんぼのゲームプレイに必要な仕掛けを設定します。この例では2個の分析データの仕掛けを使用して、ゲーム内のプレイヤー数に対する撃破数をトラッキングします。
片方の分析データの仕掛けはゲームに参加するプレイヤーの数をトラッキングするように、もう片方はゲームでの撃破数をトラッキングするように設定してください。
ディレクト イベント バインディング
仕掛けA | 機能 | 仕掛けB | イベント |
---|---|---|---|
分析データの仕掛け - プレイヤースポーン | 送信 | プレイヤースポナー | プレイヤーのスポーン時 |
分析データの仕掛け - プレイヤー撃破 | 送信 | 撃破マネージャー | 撃破された時 |
キャプチャー・ザ・フラッグ
フラッグがキャプチャーエリアに運ばれた回数をモニタリングし、フラッグがキャプチャーされた回数を把握しましょう。フラッグとキャプチャーエリアを設定したら、各チーム用の分析データの仕掛けを設置します。各仕掛けがチームそれぞれのキャプチャーのイベントをモニタリングするように設定してください。
ディレクト イベント バインディング
仕掛けA | 機能 | 仕掛けB | イベント |
---|---|---|---|
分析データの仕掛け - チーム1 | 送信 | キャプチャーエリア - チーム1 | 制圧権の変更時 |
分析データの仕掛け - チーム2 | 送信 | キャプチャーエリア - チーム2 | 制圧権の変更時 |
Verseを使用してイベントを分析する
分析データの仕掛けでモニタリングしたい仕掛けに Player Agentの機能 があることを確認します。プレイヤー手動のアクションなしでは、分析データの仕掛けはデータを一切記録しません。Verse APIを使用して仕掛けのPlayer Agentの機能を検索しましょう。
仕掛けの基本的なオプションを設定し、意図通りの動作が実行されるようにします。
Verse を使用して独自の仕掛けを作成するの手順に従い、Verseのスクリプトを作成しましょう。
Verseで分析データの仕掛けを使用する
下記のコードを使えば、Verseで分析データの仕掛けを制御することができます。このコードは、分析データの仕掛けのAPIでイベントと機能を使用する方法を示しています。自分の作品に合わせて変更しましょう。
using { /Fortnite.com/Devices }
using { /Verse.org/Simulation }
using { /UnrealEngine.com/Temporary/Diagnostics }
# レベル内に配置できる、Verseで作成したクリエイティブの仕掛け
analytics_device_verse_example := class(creative_device):
# レベル内での分析データの仕掛けへの参照
# このVerseの仕掛けの詳細パネルで、
# このプロパティを分析データの仕掛けに設定します。
@editable
MyAnalyticsDevice:analytics_device = analytics_device{}
# レベル内でのダメージボリュームの仕掛けへの参照
# このVerseの仕掛けの詳細パネルで、
# このプロパティをダメージボリュームの仕掛けに設定します。
@editable
DamageVolume:damage_volume_device = damage_volume_device{}
# 実行中のゲームでこの仕掛けが始動した場合に実行
OnBegin<override>()<suspends>:void=
# クリエイティブの仕掛けでイベントにサブスクライブする事例です。
# エージェントがダメージボリュームに入ると合図があります。
DamageVolume.AgentEntersEvent.Subscribe(OnAgentEntered)
# この機能は、ダメージボリュームの仕掛けの「AgentEntersEvent」のイベントハンドラーのため、エージェントがダメージボリュームに入ると実行されます。
OnAgentEntered(Agent:agent):void=
# 分析データを生成するために、`エージェント`用のイベントを送信します。
MyAnalyticsDevice.Submit(Agent)
このコードを自分のUEFNの作品で使うには、以下の手順に従いましょう。
1.分析データの仕掛けを自分の島までドラッグします。
1.analytics_device_verse_example という名前の新しいVerseの仕掛けを作成します。手順についてはVerse で新しい仕掛けを作成するを参照してください。
1.Visual Studio Codeで analytics_device_verse_example.verse を開き、上記のコードをペーストします。
1.コードをコンパイルし、Verseで作成した仕掛けを自分の島までドラッグします。手順についてはVerse で新しい仕掛けで作成するを参照してください。
1.分析データの仕掛けの参照を島のVerseの仕掛けに追加します。手順についてはレベル内のクリエイティブの仕掛けにVerseの参照を追加するを参照してください。
1.プロジェクトを保存し、 Launch Session (セッションを開始) をクリックしてプレイテストしてみましょう。
分析データの仕掛けのVerse API
Verseで の仕掛けを使用する方法の追加情報については、[analytics_device](https://dev.epicgames.com/documentation/en-us/uefn/verse-api/fortnitedotcom/devices/analytics_device)
APIの参照をご確認ください。